すべてのおすすめ
残暑が、高らかな色彩吐露を
自ら慎みはじめている
少しでもぶり返せばそれは
奇声、とひとことで片付けられる


薬を拒んでも、夏は引いてゆき
もう夏風邪とは呼べない何かと ....
蝋燭の炎が
自らのロウで噤むやいなや
細く白い一筋の上昇気流に紛れている、あなたの
残り香の腐乱による、鈍い苦痛を
わたしは貪ります


空耳に耽る耳には、耳の
幻 ....
性欲の底を吊し上げる
海水のアナストリア
人脈を駆け抜けて跳ぶ
頂上からの前戯者

ポジティブではない
狂い 坂の光覗きながら
歌い
笑い
泣き
そんなものは 捨 ....
どうしたってさよならの跡は背中について離れない
僕はまだらになっていく

浮き上がる背の緋質を
誰かが綺麗だといって
誰かは気味が悪いといって

僕は後者のほうがわかった
僕もそう思っ ....
割れた爪は
治ってしまった

雨を待つことも
やめてしまった

この想いは
忘れてしまおう

思い出すことを
やめてしまおう

美しい夢だと
思うことに決めた
磨り減ったタイヤは カーブの重圧に耐え切れず 僕を闇の隅へ叩きつけた

疚しい光で 蝉も蜉蝣も蘇って 僕は一人でそこに残った

音もない場所で君の幻とワルツを踊る 
馬鹿げたメロディーが妙に ....
誰からにも愛されていた人の死体を焼く
誰からにも愛されずいた人の死体を焼く
上がる炎は皆同じで 僕らは河に流れていく

彼女は決して表情を変えず 僕らの傷を受け止める
僕の擦り傷は彼女の右膝 ....
168号線は

暴力的にでも隠したいらしい

川と海の境目を



等間隔でながれる

トンネルライトをカウントしながら

想い描く名前のない河口

対岸ものぞめないみ ....
ディック(スラングで男性器のこと)

ディック

原色の街で出会った少女
国道から七面鳥までを許し
キャンディから微酔までを憎んでいた
深海の瞳と嫋やかな脛と

ディック

拷問 ....
ゆっくりと走り始めた君は、交差点で急に後ろを振り返り
やっぱり私、生きようと思うの、と
その周りを、背中の汚い魚が眩しそうに君を見ていた

この世界は、君が住むには過酷過ぎた
君の手首から流 ....
例えば、ゆるゆる喉を下る
ぬるい水、ひとかたまり
心臓を掠めそうで掠めない
何処にも、何も、満ちない


真昼を怠りたくて怠る身体では
空ろまで無気力な
ほら、 ....
つよい風でゆれる木が
叫び声をあげている

夜は
だれかが故意にこぼした
つぼの中身

ぼくの指先までも暗闇で包む


視覚をうばわれて
ぼくも叫ぶ
泣いてみせても
だれ ....
廃墟の街 焼け野原にひびく声
人々はなみだを拭い立ちつくす
蒼白の入道雲 そまる
白朱へと

たび人は ソフト帽に丸眼鏡

しずんだ日のもと
嶮しき夜の丘へと
歩いてゆく

 ....
空が終わりかけている
月が想いを失っている
星が笑いかけている
罪を思い出している

誰かが腐りかけている
雪に埋もれて眠ってる
明日が来ないと知っている
昨日が終われないでいる
 ....
終わりにする手段なんてはじめからいくつもあって
その中のひとつがきみの手にあって
それをきみが使ったというだけであって

もう何もかも遅い 何もかも赤い夕方

壊れた世界のまんなか ....
その人を
密かに私は欠片と呼ぶ

遠く離れていても
いつも傍にいる

会えないことの悲しさも
自分の欠片が
どこか知らない街で旅してるだけなのだ
と思うと希釈されるのだった

私 ....
涙がつたっていた
朝のことだ
見ていたのか
夢を

(思い出せない)

遠くから鈴の音
昨晩のことだ
届いたのか
手紙が

(治らない)

涙がつたっていた
朝の風が
 ....
僕は
お前は
何をしている



僕の隣で君は高く昇っていった
君は僕よりえらくなった
こういうのは名誉な事らしい
うれしいか
うれしいか

でたらめに 
 ....
埋まらない心を鉛にする
傷口を君が優しく舐めて
そしてまた固まっていく


重い体はどうしたらいい
吐く息さえも固形であり
時に喉の奥で詰まってる


私が永遠に羊を数えて ....
酷く痩せた顔
表情変えず 君は絵を描き続ける
何にも無いこの部屋
モチーフはいつも 君の頭の中

折れた筆
寒さにかじかむ手
そこら中の傑作達を眺めてたら
目は乾いて 泪も流せなくなっ ....
くらげはもう水みたくなって
やがて海になるだろう





溢れる 空想を両手にとって
きみは穴を掘っている
隣で海を耕しながら
私はそれらを見つめてあげる

 ....
濡れた夜の背中を追って

貴方はまた行き先も告げずに





鬱血した掌が掴んだのは

星か

空か

その首か





貴方は言った





 ....
夜の蒼の手
水の{ルビ音=ね}となる
ひとふさの前髪
羽に満たされる


言葉の訪れ
切らずに待つもの
背中をすべる手
月に沈む穂


壁あおぐ翼
雨がつける ....
ひとしれず
くさかげのはいいろに
ある男女のすがたあり

わたくしと
しねる?
    ああ
それがさいごの会話だった

涼やかな目
はいいろが 濃くなる
しなやかでとげとげしい ....
初毛の水紋
遠い雨雲
川が生まれ出るところ
谷をめぐる暗がり
稲妻を映す手のひら
狩りのはじまりの音


新月も終わり
諍いも終わる
花盗人の道に沿って
夜は子供の ....
青白い蛍光灯 壁はなおさら真っ白で
音は何も聞こえてこない 聞こえない

この部屋に体二つ 呼吸は一つ
とても不思議 とても不思議

線香の香りは 僕の吸ってる煙草の匂いを消せない ....
一匹の首輪もない野良猫が死んだ
道路で車に撥ねられた
血は既に乾き 赤い染みのよう

その猫は
必死に捨ててきたのだ
あるいは
必死に守ってきたのだ

そして最後がこれ ....

清い、白の

まだ濡れている
瑞々しい、ナイフ


フォークの曲線
その後の先端


グラス
の中の水
に落とした氷
純潔、純潔、純潔、衝突
高音 ....
力をふるうもの
草に狂うもの
ふたたび来る雨に吼えるもの
一片の永遠に触れ
燃えあがるもの


背中に降りる手を感じ
泣きながら目覚め
羽の失いことを知り
ふたたびね ....
いくら温めても孵らない夕暮れに
灯りはじめた明りが視線にぶら下がっている
帰り道を間違えた私は
街角を覆う木の下で傾くようにして
蝉は鳴かない
明日への蓄えを手のひらに溜めるようにして
燃 ....
キクチさんの自由詩おすすめリスト(1317)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
密告日和- A道化自由詩1305-9-2
蘇生三昧- A道化自由詩605-8-29
ヒコウキの街- チQ自由詩205-8-28
緋質- 自由詩105-8-27
美しい夢- スプート ...自由詩605-8-27
幽体離脱- もる自由詩105-8-25
イロベヨウ- もる自由詩2*05-8-25
名前のない河口- −波眠−自由詩105-8-22
マシンガン・ストリートの少女- 投稿者自由詩3*05-8-22
交差点の魚達- 伊藤洋自由詩5*05-8-20
- A道化自由詩1205-8-19
五感によせて- アルビノ自由詩405-8-18
ナチュラル- 什蔵自由詩4*05-8-16
継続- 雄太自由詩405-8-16
アフター- 自由詩105-8-16
かけら- yamia自由詩205-8-13
傷という祭り- たりぽん ...自由詩8*05-8-10
戦場- HARD自由詩3*05-8-8
君は知らない- さき自由詩605-8-7
- HARD自由詩6*05-8-5
_に隠される- 石田 圭 ...自由詩2805-8-5
逢魔が時- なるせ自由詩205-8-3
瀧季- 木立 悟自由詩405-8-3
とうろう- こしごえ自由詩8*05-8-1
波のまわりに- 木立 悟自由詩805-7-31
病院にて- HARD自由詩4*05-7-30
野良猫の死骸- HARD自由詩3*05-7-30
サラダの輪郭- A道化自由詩905-7-30
還る光- 木立 悟自由詩605-7-26
その日から七月は- 霜天自由詩1805-7-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44