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文字なくたって
言葉なくたって
作るのよ
詩を

それは心臓の
真隣にぶらさがる
果実

皮膚の内側に
腫れている

熱くて
痛くて
しょうがないんだ ....
   先触れに 春雷 轟く
    恋しうて はな おもふ
    切なくて 千々に 乱れる
    憐れんで 憶い とける
    混じりあいて とき みちる




 ....
あまくたゆたう
切ない香りは


匂いを纏い
瞼を閉じて
春の記憶を
捲ってみれば
ぼんやりと
聞こえてくるのは
あなたの足音でした

あの細い小路を
覚えているかしら

先いく背中を追って
ふたつめ ....
浴衣を着たこどもなのでした
まだ菜種梅雨も過ぎぬというのに
二本の鉛筆のように突き出た裸足は
春泥にまみれているのでした

これあげる
こどもはあかるい声で言いました
小さな手に握られて ....
ねえ、ブランシュ、
あのとき
あなたが越えようとしていたものがなんだったか
今のわたしにはもう
それを知る手だてもないけれど
あなたはいつも わたしの
理解の範疇をこえて
日常のただしさ ....
今日が、一日になる
間に合わせの爪先を
朝焼けの海に潜らせる
寝息を、街は敏感に拾い上げていく
遠く聞こえる海鳴りのようだ


  *


ただいまやおかえり、よりも
  届いて ....
長い洗濯をしていると
パンツもシャツもくつ下も
きれいになって
空を飛べるようになる

洗濯の匂いが土にしみ込み
そして全ての建築物にしみ込み
青い空で見えない
全ての恒星にしみ込んで ....
ご覧なさい
桜の花が満開じゃないの
ねえ

ご覧なさい
誰もが浮かれて
踊るように笑っているじゃないの
ねえ

花見だか何だか知らないけれど
生きている人って
気楽なものじゃない ....
団地の掲示板に 
吊り下げられたままの 
忘れ物の手袋 

歩道に
転がったままの
棄てられた長靴 

{ルビ棚=たな}に放りこまれたまま
ガラスケースの中に座っている
うす汚れた ....
{ルビ朱=あか}くて小さなさかなの
息のように
そっと触れた
てのひらから
あなたを呼吸する

  ほんの少し
  の温もりが意識を
  わたしに繋ぎ止め
  る、わたしの体温
  ....
大きな口を開けたワニが
天気の真似をして
すっかり晴れわたってる

魚の数匹は遠ざかり続け
それでもまだ
誰の指にも泳ぎつかない

沢山の羊を乱雑に並べて
さて、どれが正解で ....
今日もわたしはあなたに貰った

 たった100円ぽっちのボールペンで

無限大の愛を込めた手紙を

 あなたに向けてしたためます

原価100円、無限大の恋なんです。
どうにかなるさ、とか
ノートの隙間に落していた気がする
過ぎたことを半分にして
明日の方へ送りたい
繰越し続けてあぶれた一日は
最後はどこへ行くのだろう

上手く折り返せない水曜日に
 ....
春が

     はるが

傘の水滴に溶けて
声も密やに
幼いまるみの春の子に
子守唄を聴かせる


まだ固く木肌の一部の様子で
繚乱、を隠した蕾は
雨にまどろみ
陽射しに背 ....
体じゅう
寒気が
激しい朝
詩がとどく
さむいのに
雨なのに
書いたひとの気持ちが
きれいな色が
入り混じって
ここまで
とどく

チョコレートを
私はスペインの
よく冷え ....
わたしは、この震える指先のなかを流れる満たされない血液の重さを推し量っていた。わずかに眼の中に残る記憶を辿り、心房が包む夜空に対峙して、透明な糸で繋がる星を撫ぜて、痛みを発する疼きの場所を見つけて .... 夜が来る
月があってもなくても
私は鳴く
誰にも聞こえない声で
私にも聞こえない声で

私という存在の途切れ目 に
夜ごと咲く花があるからだ
けれど私はその花に
触れることはおろか
 ....
春風よ
月の優しさを知る
アーモンドの
ほころんだ花びらを そっと波間にうかべ
遠い異国へ 運んでおくれ
涙色の伝説 
その震える肩を包んでおくれ



歌えよ 鳥よ
闇をつらぬ ....
物事の本質という名の傍若無人が
背後にするりと忍び寄る


斬り付けられる意識


覚醒したそれは
黒い影を纏って立ち上がる

踏み出した足は
敷き詰められた石を穿つ ....
凍えるだけ渇いて
鈴の音も響かせず
降り積もる雪の夕暮れ

雲母の肌が 幾重にもはがれていくのです
許されてしまう小さな嘘 をつくたびに
セロファンの音を立てたりはしないのです

涙の ....
ももの花
軽い衣に春染めて
緑の枝葉も知らぬうち
蕾のままに頬はほころぶ

絢爛のぼんぼりもなく
錦糸の衣も纏わずに
春の節句の雛つがい
ももいろの
笑みに吹かれて
ひな祭り

 ....
{ルビ濁=にご}った泡水が浅く流れるどぶ川に
汚れたぼろぞうきんが一枚 
くしゃっと丸まったまま{ルビ棄=す}てられていた 

ある時は
春の日が射す暖かい路上を 
恋人に会いにゆく青年の ....
長年この商売を続けていると
たまぁに
人が本になる瞬間を見るんです
ちょっと
作り話じゃありませんよ
お客さんにも覚えはあるでしょう
何もあたしの処みたいな古本屋じゃなくても良い
本 ....
あじみをさせて
みどりの小道
生れたばかりの若草のあじ
かなしくないあじ
やさしくないあじ
みずのあじ


あじみをさせて
ももいろ並木
やくめの終わった花びらのあじ
こわくない ....
青い朝が鈴を鳴らして合図する。
霧のむこうは、へらさぎが、雨音に耳を澄まして、
零を数え終えると、夥しい空の種が芽を出して、
幾万のひかりが降る。季節が連れて来る慈悲を、
寝台に凭れて、味 ....
満月と星たちが次々と、深い海底に落下して、
水鏡には黒褐色だけが見える。
孤独になった空は雲を身篭って、
粉雪を定まらない海底に落としてゆく。
きのう、海辺の空を眺めて笑っていた僕は、
今日 ....
こけこっこーで、
お目覚めっぽ。
お天気晴れたら、
お散歩っぽ。

窓の向こうを、
ちょっこり覗けば、
お外はとっても、
ご機嫌っぽ。

おべんとおむ ....
逢いたやあなたと浜千鳥
緋と思しき爪折れは
叶わぬ侭の夢吹雪
いつかなりたや恋女房


待てど暮らせど来ぬ文を
遠い都と香り立ち
揺れる簪 手の鳴る方へ
棗に忍ぶ 恋は霞と


 ....
声は告げる
「風が少し強くなったような気がします」

問う前に答える
「岩と岩の間を行きましょう
枝で隠された路を」

独り言のようにつぶやく
「昔は水のにおいがしたもので ....
小さな背に
ひしめく羽
いつできたのかわからない傷を
いぶかしげに見つめながら
腕から生まれる世界を放つ
狭い呼吸にせかされるように
傷つき倒れることも知らずに
けして自 ....
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