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それでも身体は
どこまでもこわれゆくこぼれゆく
ものでしかなかった
だからせめて
心と呼ばれるものを
身体のすみずみまでしみわたらせて

身体のそとに
しるしを刻んでゆく いくつも
 ....
私はもしかしたら人ではないのかもしれない
人と人の間に存在を許されるのが人間というものならば
私は人間ではないのかもしれない
私は人と人との関係性の中で生きてはいないのだから
それならば私はい ....
九月の白い公園には
壊れがちな光が降り
睡たげな水がめぐり

ところどころ
彫像のように置かれた
不在
欠落
空虚

彫像のように
けれど輪郭は持たず目に見えず
けれどたしかに ....
引き延ばされた時のうえに横たわっていた
何度も 何度でも細い管は出入りして
その間何を思うこともなく
何かが出来るはずもなく
ただ横たわって耐えるだけだった

この心臓は何度も死んでは再生 ....
風が吹いている
風は絶えず吹いている

新たな行為をしよう
この現実に刻み込む
新たな行為をしよう

この生は死と共に終わる
君は、
生きる気力がどうしても湧かないまま
暗闇にずっ ....
青い青い空が広がった
完璧な青だ

コンビニの旗がはためいて
吹き抜ける秋風の歌が躍動する

歩き始めたばかりの幼子が
風によろけて道に倒れ泣く

溢れる涙は銀に輝く陽光の糧、
光 ....
嵐は去った
それが嵐であったことを
彼だけが知っていた


白い円型廃墟
円の中心へとくだる階段を
彼は降りてゆく

円の中心にこんこんと湧くもの
彼は手にした器で静かにそれを汲 ....
猫をふんにゃった 
奴をふんにゃった
母をふんにゃった

耳をふんにゃった
蝶をふんにゃった
山をふんにゃった

日は天高く
風は弱く
おそれなく
本日は
人生で一番
 ....
闇の中に
雨が降る
慈愛の雨が
私を濡らす
遥か計り知れない高みから


怒りは在る
哀しみは在る
取り壊された
我が家の
更地に


疼痛のさなか
ジョン・レノンの
 ....
とうとう名を知らないままその人はいなくなった
知る機会は色々あったのだが
誰かが呼びかけるのを
耳にしてもすぐ忘れて
次があるしと思っていたが
次はなかった

寡黙なその人は昏い目をして ....
木々の枝葉が微かに揺れている

風が吹いているのだな

濃緑の群れが青空に美しく浮き出すように

さわさわ さわさわ 揺れ動く

熱い微風が風景をかき混ぜ

世界は光景となり立ち現 ....
黒い鳥の群れに暴かれた骨を
驟雨に洗いながら
わたしは
晩夏の灼熱に焼け爛れた
向日葵を見上げていた

わたしは聞いていた
草いきれすら霞む腐臭のなかで
瑞々しい血肉の底、重く豊かな脈 ....
静かな波が 寄せては返す
白い砂浜
あまりにも明るく眩しい 夏の太陽
青い空
青い海
波打ち際の波は透明

何故この波打ち際を
歩いているんだろう
夏に海に来るのなど
好きではなか ....
音楽、
それは自由な魂の響き
広がりゆく光の木霊

すべては変わっていく
気付くとあなたはもう此処にいない
闇を抱えたまま宇宙へと還り
未完成のまま波に呑まれ

内底から
寄せる宇 ....
仕事などでは必死に役割を演じ、家に帰って
ネットで本音をぼやく。これはまだいい。と
いうか本来の使い方だ。しかしネットですら
仮面をかぶり、本音は表す場所がなく、近し
い舎弟をしばき倒す。これ ....
あざやかに青い空には
壮麗な夏雲が立ち
先ほどまでの蝉時雨も止んで
静かだ
永遠というものが
今此処に垂れ込めてきたかのような
濃密な静寂だ
この圧倒的なあかるさ静かさには
けれど あ ....
漂いながら
青空を舞う
戯れながら
青空に呑まれる

わたしはあなたを知らない
あなたはわたしを知らない

ただ肉の痛みを殺していくだけ
打ち鳴らされる世界の音群に
飛び跳ねる世界 ....
あべしは改心しないまま死んだって言うんですよ
ステージが低いまま死んだって

おっと怪しげな宗教臭
そもあなたは改心の見込みがあるんですかと

ないな、うん、ない
四十過ぎて改心とか無理 ....
やっと静けさが訪れた
外は稲妻、内は冷房
ジョン・レノンの声が響く
夢と現の境にいるような
剥き出しの独りの魂のように
脳髄を震わす

此処が
天国だろうが地獄だろうが
構わない
 ....
青の世界に入る
裏返りながら
肉の痛みに耐えながら

青の世界では
虹が湧き立つ
美と哀しみの揺動
貫く霊性

僕は独り
白い部屋に佇む
舞い散る雪を思って
別離の感覚を取り戻 ....
吸い込まれる
遠い汽笛
戯れる子供達の影
娘は出かけたきり帰ってこない

壊れたら
水底深く沈むしかない
たましいの強さを信じて
人生の終わりに
輝くものはあるか
内面深く沈潜して ....
夜蜘蛛は一晩経つと朝蜘蛛に
こっそり生まれ変わってた

死なずとも生まれ変われる事を
こっそり僕に教えてくれた
透明すぎて何も見えなくなった視界を
侵蝕する夏

振り向いては駄目と云った
爛れ落ちてゆく意識で
最後に何を感じたの

ああ {ルビ懶=ものう}い
純粋ごっこの残滓に
濁った火をつけ ....
姉が玉子焼き用の四角いフライパンで
目玉焼きを焼いている
合う蓋はないので
横から湯気は洩れるが
面白い発想に見えた

僕は丸い小さめの普通のフライパンで
目玉焼きを焼く

かように ....
たぶん世間の醜聞や怪奇譚を
編集者が集めていて
それを作家に耳打ちするのだ

元ネタが、0から作るんじゃないんだ~
そりゃそうさ
0から作ってるのは僕くらいのものだよ

ただ霊感を受け ....
七月を纏って
汀を歩いてゆく
寄せては返す 透明な波

やがて小さなさびしい桟橋へ
たどりつくだろう
そこから灰色の舟で
向かうだろう
いちばんなつかしい日へ
記憶と予感との ....
光に貫かれ
すべてが踊り出す
この七月、
白い波しぶきを浴びながら
流浪の旅人は
麗らかな海辺の街をいく

静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、石と薔薇
石に刻み込まれた眼は
鬱屈 ....
銀色のプラットフォームは静かだ
何かが終わってしまったような
白い虚ろな光があたりを満たしている

駅名表示もない 時刻表もない
すべての列車はもう過ぎ去ってしまったのかもしれない
他の乗 ....
静けさの含み持つ何か 
自らの心落ち着いた時に
期せずしてやって来る何か

過去へ遡行しながら
未来から到来する
未来から到来しながら
過去へ遡行する

胸奥から込み上げ溢れ 溢れ込 ....
指に指の毛が生えていること
永いあいだ、すっかり忘れていた

まだ僕に夢も希望もあったころ
いつかの祖父らと田植えをしたのに
こしごえさんの自由詩おすすめリスト(3562)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
still- 塔野夏子自由詩1*22-10-1
地球の昼休み- 岡部淳太 ...自由詩2*22-9-25
九月の白い公園- 塔野夏子自由詩1*22-9-25
プロメテウス- 岡部淳太 ...自由詩122-9-19
風は吹いている- ひだかた ...自由詩622-9-17
青に包まれて- ひだかた ...自由詩322-9-6
嵐のあと- 塔野夏子自由詩1*22-8-31
ふんにゃった- 湯 煙自由詩2*22-8-30
五行歌・夜闇の熱の奥に- ひだかた ...自由詩5*22-8-25
あの人- ふるる自由詩722-8-24
祝福の瞬間と君- ひだかた ...自由詩422-8-21
晩夏- 逢坂 冬 ...自由詩7*22-8-21
波打ち際- 塔野夏子自由詩3*22-8-21
音楽- ひだかた ...自由詩6*22-8-19
王様の耳は- りゅうさ ...自由詩322-8-19
夏の影- 塔野夏子自由詩7*22-8-13
出口- ひだかた ...自由詩5*22-8-11
宿題- りゅうさ ...自由詩2+22-8-6
うたは続いていく~疼痛発作の後に- ひだかた ...自由詩322-8-4
青の世界- ひだかた ...自由詩3*22-8-3
その瞬間まで- ひだかた ...自由詩622-8-2
こっそり- クーヘン自由詩5*22-8-1
衝動の夏- 塔野夏子自由詩5*22-7-31
一本ではない- りゅうさ ...自由詩422-7-29
歌草- りゅうさ ...自由詩122-7-25
- 塔野夏子自由詩5*22-7-23
石と薔薇- ひだかた ...自由詩4*22-7-14
銀色のプラットフォーム- 塔野夏子自由詩5*22-7-11
フルサト- ひだかた ...自由詩7*22-7-7
田植え- クーヘン自由詩9*22-7-7

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