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絹のような 抗いがたい量感に
涙さえも濡れてゆく


霧とよぶには 重たく
雨とよぶには 軽く
そこはかとなく
命名を拒むような
その 結界に包まれて
記憶の軸も同様に
遠退い ....
数千粒の眼球が弾け
灼熱前の
朝、の
宙を浮上し
愛おしい、を探り始める、
夏の
何処かの


数千粒の
愛おしい、を探ることの
パチパチする明るいソーダ水のような痛み
 ....
「えくぼ」


六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?

穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
いつも眠ることばかりを考えていました
枕の硬さが場所についてを語っているので
少しばかり、指先を開くようにして
眠る場所のことばかりを想っていました

安息は帰りましたか
こちらでは同じこ ....
ぼくは詩人

無は存在し
それは有の存在と
連続している

今日もまた

夜の散歩をしていると
闇に出会いました

何も見えず
つかもうとするものもなく
どこまでも深い闇が続 ....
空は虹色に溶け
得体の知れない甘さが
いちめんに薫り立つ夏のゆうぐれだ
長い夏のゆうぐれだ
君の記憶が
水のように透明に
けれど水よりも濃い密度で滴ってきて
それは容易く
私の現在を侵 ....
湿った闇に蛍ちかり
潤んだ夜に星ひかり

小指から糸を辿れば
丁度きみの背のあたり
絡んだ赤が花になる

   夏は夜

浴衣を着れば良かったと
木綿のシャツを少し恨んでみる
盆 ....
かたく閉じた両耳が震えた
ぐらつくほど景色は紅く燃え
わたし舟、かすかに揺れた気がして
しばらくこのままでありたいと
きえゆく視界に願った

なまえには最初から意味なんてないんだろう
つ ....
思い出だけで終わらないために
日々は刻まれて
小さく、はらりと落ちていきそうなものが
私の中で対流している

一番最後の麦藁帽子が
夏の見える丘の、少し西の辺りを
沈んでいった日のことを ....
道にカラスの羽が落ちていた
とても丈夫な羽で
とても美しい黒だった
懐かしい匂いがしたので
部屋に飾ろうと思い
拾ってかえることにした

なあカラスよ
イソップ物語の『おしゃれなカラス ....
テレビをつけると
いつの間にかスポーツニュースが始まっていて
きっといつか見ただろう中年の男が
神の立場で
野球をカミカミ語っていた
もうすっかり名前も
投手だったか野手だったかもわからな ....
私とあなたの間には 
いつも一枚の窓があり 
互いは違う顔でありながら 
窓には不思議と似た人の顔が映る 

私とあなたの間には 
いつも一輪の花の幻があり  * 
互いの間にみつめると ....
1
光の棲む場所に立てた、
煉瓦の墓標は
あの子の水晶体の
最期の反射によく似ている

2
朝日がなぞった煉瓦の質感は
どこか罪悪にも似た
紫陽花の萼の如き裏切りの反芻で ....
紙の上
の白

の下の


ね重なる
行為ゆえにさらに
かさねては文字盤の上の
ほこりのよにかさかさと動いて
何度目かの憑依、幾度目の翻意よ、とろりくずれて
紙の上とどまり ....
{引用=夜を裂く青星の爪 雄たけび上げ
駆け下りて来い わたしのなかへ}

夜の天蓋に{ルビ静寂=しじま}はこぼれ
瞬くのは
ただ蒼い隻眼
その牙は光り その爪は光り
そのたてがみは光り ....
真昼の公園で木漏れ陽を浴びて 
癒える筈のない悲しみのことを考えていた 
ときおり吹き抜ける風はすこし熱を帯びて
客待ち顔のアイスクリーム売りの老婆の 
麦藁帽子を踊るように撫でてゆく 
 ....
緑色に発火した昼が
わたしたちのまだ柔らかな背を滑り落ちたら
全ての事情が濃紺になる川原にて
音が消えてゆく水音の肌寒さでわたしたち
ちょっと強張って、けれどそのこ ....
くるくると
動いてる
空気清浄機の上に
置いてある
ラジオから
流れる
女性ヴォーカル
疲れたときに流れ込んでくる
アシッドジャズ
みたいな
よくわからない

上に上に
登り ....
嵐の夜、だったらしい
水底を叩くように
爪先立ちで歩く恋だったらしい
苦しくない呼吸で、まだ淡い空を見ていた

今、街は静かに水没して
新しい水面を探している
六月の底辺は、眼鏡なしで目 ....
岩木山の
奇妙に底抜けた反射が
冬の林檎樹を
切り絵の風景にする
小泊に向かう一本道のそばで
その昔、十三の湊が
あったという
巨きな黒鏡が夜を
地吹きの中で待っていて
ため息を飲み ....
君の心を何に例えよう
少し寂しい夕立の後の
立ち上っていく夏の小路
揺らげば揺らぐほど迷いたくなるから
雨の匂いを吸い込む真似をしている

あの、雨の匂い
全てを知っている、わけではない ....
ブナ林を歩いていた
二人で 
おれは少し茸や山菜をさがしながら
おまえはきれいな花や苔に触れながら
ブナ林を歩いていた


木漏れ日が、いいな。
そうおれが言うと
おまえは、そこここ ....
中央病院の受付は今日も患者で溢れていた 
松葉杖をつく若者 車椅子の老婆 妊婦 マスクをした中年・・・ 

街にはスーツを着て歩く人 
キャンパスの木陰でひとり{ルビ俯=うつむ}いて立つ学生  ....
包まれてたキャラメルが
ほそりと ついた雨に溶け

羽をぬらさず 輪を作る
水溜りの 空しか知らない
日暮に

欠けていく暖かな日溜りでも
分け入る 胸に くきりとついたなら
 ....
柔らかで重い
透明感の海の内臓にて
夏に恵まれたくらげが
水に還ってゆきます、あらゆるくらげが
水に還ってゆきます


(出会えた。だから、
(ええ、だから、お別れしなくて ....
自分と向かいあいすぎて
時折その界面をとおりぬけて
向こう側の自分と
いれかわってしまうのだ
ぼくは詩を書きたい

その人の未来は
その人の運や才能ではなく
その人の意志で決めるものである

今日もまた

朝の散歩をしていると
意志に出会いました

それはどこからともなく ....
人に見えないものが見えたり
聞こえない音を感じたり
テレパス
そんなものに
憧れていたあの日

そんなものは
なかったけれど

好き

ただそれだけが
私に残る
超能力だ
 ....
終りのない雨が降り続く若い群島の
決して更新されない、
カレンダーに刻まれた記念日が忘れられる夜、
過去を映さない鏡のなかの燃え立つ暗闇を、
瞑目する叙事が、鈍い輝きを浮き立たせている。

 ....
ぼくは詩を書きたい

変化は気づくか
気づかないかであり
常に必ず何か変化している

今日もまた

朝の散歩をしていると
薄雲に出会いました

空の中を
ゆっくりと通り過ぎてい ....
こしごえさんの自由詩おすすめリスト(3575)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
霧雨- 千波 一 ...自由詩12*06-6-14
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- 銀猫自由詩15*06-6-13
かぐわしき- .自由詩406-6-13
曳航- 霜天自由詩1306-6-11
カラス- 壺内モモ ...自由詩10*06-6-10
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煉瓦を積んだのは朝日に知らせるためではなく- 士狼(銀)自由詩8*06-6-9
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夏至点- 落合朱美自由詩37*06-6-8
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誕生日- 霜天自由詩1506-6-7
津軽・十三湖- たりぽん ...自由詩16*06-6-6
指結び- 霜天自由詩306-6-6
KUKUA(くくあ)- 水在らあ ...自由詩13*06-6-5
「顔の無い女」_- 服部 剛自由詩6*06-6-5
ゆうらん- 砂木自由詩12*06-6-5
記憶熱- A道化自由詩6+06-6-5
存在しない鏡- 塔野夏子自由詩12*06-6-3
ぽえむ君−意志−- ぽえむ君自由詩6*06-6-3
夕暮れエスパー- umineko自由詩7*06-6-3
遅れてきた青年- 前田ふむ ...自由詩10*06-6-3
ぽえむ君−薄雲−- ぽえむ君自由詩6*06-6-1

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