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浴槽に沈んでいる 午前三時の
代わりに沈み始めた 
無益な水分を含んだ体だ
生暖かく悲しがり
一匹の魚も住めない水分子を
誰か 泣いてくれ


眼球が 震えているのか 
眼球 ....
お花を買った帰り道
フワリフワリ良い匂いがして
とても機嫌がよろしいの
そんな私を 幾人も
羨ましげに振り返るので
いい女を気取りながら
颯爽と歩いていたらば
花を飛び交うミツバチと
 ....
鳴きちる鳥の満ちる朝に形が満ち
形を得た形たちを再び濁らせゆくのは
千切れけぶる花の煙


それは なれの果てではなく
気が遠くなるほど緩やかな横溢
浮かされ翻弄されているのは
 ....
望遠鏡で
月を覗いたら

傷が付いていた


のは

望遠鏡の方で


月は今でも

美しく欠けていて
肉体を支えるものが骨であるならば
空を支えている骨は人の想念である
人が空を想うかぎり空は空であり続け
けして空は空から落ちてくることはない
つまりそれは
人が人であり続けることと同 ....
藤棚に 乱れなく降る薄紫の
花を透かして鳴る音が
シャランシャランと聞こえるようです
風など吹いてもいないのに
感じる心は 無風幻想

鈴蘭の 花びら内に鈴つけて
鳴らせて見たい情景に
 ....
「ピーマンって美味しいよね」
              って
君が笑った

「うん」
僕も笑って
そう答えたけれど

あれは

目標であって


僕は
嘘が嫌い

 ....
気が遠くなるほど
恋をしてしまったとき
いや
言い換えよう
特定の
誰かに
欲情してしまったとき

わざと
自分を
隠す
何処にも
いないかのように

いないところから
 ....
ぱらぱらと
ぱらぱらと
あの指の微弱な震えが錠剤の音を取りこぼす
そこにどれほどの眼球を差し出しても
私の平衡は心もとなく
ぽたぽたと ぽたぽたと 眩暈 落ち



 ....
ドーナツの穴から覗くと
世界はいつも
いいにおいがした
食べ物で遊んではいけない
そう教えてくれた人が
今ではもういない
今にも
空へ溢れていきそうな桜の花弁や
空へ昇っていくような雪柳の白さに
そろそろと背伸びをしながら
私も溢れていきそうな
春 です


南向きの坂道を
とんとんとん と降りていけば ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる

散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人

誰かが座ると嬉しそうにする ....
春を燃やせ

はにかんだ木漏れ日から
涼しげなふりをする風から
蒔き散らした種の芽吹きを妄想している

八重咲き紅梅一輪をちぎり
呆けたアスファルトで踏みにじれば
一滴の紅は血となり火 ....
どれほど 
雲の束縛を破り 雲間から降り立つも
乾いたグラウンドに
冷え切った夕刻に
結局は 卒倒しがちな冬の光線です


そこにあるのは
どこにも尾を引かぬ手の平
だからこ ....
ここは
風が強い
遮るものは何も無いから
私もざわざわと揺らいでしまうのです


花に昔の恋を重ねるのは
いつまでたっても抜けそうになく
風に揺らぐ花びらに
褪せた写真の中の誰かさん ....
細かい雨が明るい空から降っていた
私はそれを両手ですくい取ってみた


今この掌の上の雨粒も
毎日私から湧き出す想いも
どこか遠いところに染み込んで
いつかはまた私の前に辿り着くのだろう ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない

ありったけの洗濯物を押 ....
さえずるのか
さえぎるのか
逆らうのか
さかるのか

騒ぐのか
避けるのか
さげすむのか
叫ぶのか

探すのか
さすらうのか
さまようのか
指し示すのか


高くへ
 ....
片々雪花
春を目前に

街の喧騒を
吸い込み
静寂の


大きな雪片は
まるで天使の羽根だと
貴方は天を仰ぐ

天使なんかいないわ

私の胸に
貴方の名を刻み込んだのは ....
風が遊んでいた
波の音はかき消され
鉄塔にからみつくような電線は
歌を歌っていた

一条の光が闇を貫き
遠く海を照らしている
灯台のもと 風が遊んでいた

空が目を ....
 
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
 ....
わたしは 此処に いるけれど
わたしは 此処に いる人か


本当は 此処に いるのだけれど
猫は 此処に いないのだ




雪で 
日のない夕景は
アルミ箔の
 ....
人がいないと
グラウンドは淋しそうだ
ただ広さを主張するばかりで
しかしその声は誰にも届かない


私が足を踏み入れると
グラウンドの広さが私を取り囲む
全てが遠ざかっていくので
私 ....
夜の海が私を欲しがっている
或いは一つになれるだろうかと
踏み出した足に私は困惑する
そのとき私は生きている


そしていつも自らの中に
私は小さな一つの海を持っている
寄せては返すこ ....
無数の雪の投身
その微かな高音
その消失跡には
無数の無音です


外套の毛羽に沿い 覆い
潅木の微妙に沿い 覆い
歩道の段差の詳細を隠しながら
歩道の段差の ....
初夏の日に映える
あの黒い羽根は
あなたにいつか送るつもりの
今はないしょの手紙

内容はまだ明かせませんが
なにしろ黒いのです
ところどころに紅さしてはいるけど
腹まで真っ黒けなので ....
私の前に渇いた冬が横たわり
私は枯れた花に叱られていた
道には鳥が落とした羽根があり
私はそれを拾って空へ投げる


冬空は何か物悲しいと言い
私は何が物悲しいかと訊く
ただ確信をもっ ....
暗がりのなか
細い光に照らされて
一匹の蛇が泣いていた
目を閉じたまま
わずかに汚れた白色に
かがやきながら泣いていた


蛇から少し離れた場所に
ひとりの少女 ....
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという

静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという

小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
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