買い物を終えて店を出たら雨だった
あちゃ 雨かい
昼間はあんなに青空だったのに
寒の戻り 冷たい雨 ボタンを掛け直す
ポツポツ ポツポツ
コートの肩に雨が落ち ....
○「梅の花」
だらだら長生きするよりも
たとえ短くても美しく死にたい
いや、だらだらでもいい
この世にはまだ未練がある
まだやり残したことがある
いやいや手塩にかけて育てた息子 ....
春風よ はるかぜよ
この子の香りはおいてゆけ
春風よ はるかぜよ
この子のピンク色を乗せてゆけ
無理をせず好きな仕事に精を出す好きだからこそアイデアも出る
あと少し時間が経てば冬になる気象予報士くしゃみ三回
遠くても買いに行きたいクロワッサン直ぐ売り切れる人気のパン屋
ダム底に ....
○「青春の回想4」
僕にもあった
若い頃
僕にもあった
それなりの恋
今は見る影もないが
青春の思い出は
記憶のアルバムに残してある
アルバムを開けば
一瞬のうちに青春の思いがわ ....
○「生きている質」
長生きが
めでたい
とはかぎらない
大事なことは
質である
生きがいは何か
目標はあるか
趣味はあるか
友だちはいるか
夫婦仲や親子仲はいいか
お金はあるか
....
ああ
夜中に腹が減って
もうどうしようもなくて
パンがあったのでパンを食べた
ああ
僕はパンがあまり好きではない
なのにパンしか食べるものがなくて
なんで、こんななのかな、と嘆いた
○「情報過剰」
インターネット上にたくさんの情報が
あふれているが
あたりまえのことや基礎基本が
何か
わからなくなっている
○「楽しさモットー」
何をやるにしても
楽しくやら ....
肌と肌
擦れ合い
デコルテに
爪痕を残す
なんてことのない
ここは魂の坩堝
外は風が冷たい
冬の終わりに
また交われた歓び、哀しみ
背中にまとわりつく
不快な重み
正体は知ら ....
○「小遣い稼ぎ」
僕のまわりの年金生活者で
週2、3日ぐらい働いて
小遣いぐらいは稼ぎたいという人が少なくない
ところが我が田舎はそういう働き場所がなかなかない
県都にいる従兄は
今度 ....
不定形の想いの
崩れるその先には
俺にはまだ解らぬ
謎だらけの轍が
埃を被っていた
誰にも知られぬまま
涙枯れ果てて
叫んでみたって
誰も追いつけぬ
肋を急くだけ
何故だろ ....
満たされぬ 想いばかりが 募る夜 降り頻る雪 涙に変わる
離れゆく ふたりの背中 縮こまり 涙こぼれて 雨に紛れる
怖れると 躰震える その{ルビ間=ま}にも 冷たき床の 終わらない夜
○「登山」
登山は
登りが花である
下りは
空気が抜けた風船のようになる
○「心のグローバル化」
自分のことだけ考えていると
行き詰まる
世界は繋がっているから
○「仏道」
....
○「シラガ」
シラガは
頭から始まって
陰部に移り
眉毛で終わる
陰部のシラガほど
せつないものはない
○「年寄りの会話」
今日も
入院話で
盛り上がる
○「機械化」
....
伝えてしまったら
何をしたらいい?
愛したら次に
何をしたらいい?
受け止められたら
どうしたらいい?
魚は三枚におろして
下ごしらえして
お醤油とみりん
天日に干して
好きはただ ....
○「何探してんの?」
何探してんの?
眼鏡
今かけてんの、眼鏡じゃないの!
何探してんの?
カギ
首にかけてんのカギじゃないの!
何探してんの?
薬
さっき飲んだでしょ! ....
新しい温泉施設不人気で経営者が変わると噂
漬物があればおかずはなくていいそう言えるほど飽きず美味しく
暖冬になるという人その逆も冬将軍の眼力強い
欲しいもの聞かれて何も答えない「健康 ....
○「男と女」
男は
笑ってくれる女を求めているが
女は
笑わせてくれる男を求めている
○「少子化」
欧米人の
お尻とおっぱいには
いつも驚かされる
われわれとは繁殖力が違うような ....
○「財布が見つからない」
ワイフが犬と散歩に出かける時に
居間の椅子の上の座布団の下に財布を置いたのに
帰ってきたら、ないという
念のため部屋中を何回も探したけど
ないという
外から侵 ....
総理、以上ご説明した通り
将来貰えるか判らないのに
払えというから未納者が多いのです
だから逆年金にするのです
高校卒業後の19歳から24歳までの5年間
安い給料の補填や高校以降の進学費 ....
○「性欲」
頭はごまかすが
心はごまかすが
体は正直
今朝は一丁前に勃起している
○「性欲」
僕は下半身の弱さを
下ネタで補っている
○「同性婚時代」
これからは
男が男を ....
気もそぞろ、心もそぞろ。雪のひとひら、舞い落ちて、土に溶けるように。
オレンジの皮の厚さよ。ピールにして、紅茶にでも浮かべようか。
久しぶりに、のんびりしたいんだ。心のなかは嵐のようでも、 ....
柘榴をお目当てにやってくるヒタキは
ながら、の達人
羽ばたきながら実をついばむ
秋を経て
冬へと持ち越され
艶を無くし
死んだようになったその実は
つつかれて
したたるようなルビー色の ....
輝きを忘れない
太陽のよう
圧倒的な魅力がある
焦がしてしまうほどに
底なしに優しい眼差し
私にとって
無くてはならない
ビタミンのよう
何かに負けそうなとき
その輝きが ....
○「同性婚時代」
俺は若い頃は
女よりも男に
もてたんだけどなあ!
○「年齢制限」
バレンタインデーって
年齢制限
あるんだろうな?
○「終活」
失ったものは
すべて
か ....
たびの途中で
途中乗車してきた旅人を
見つめる乗組員たちよ
肩にのしかかる荷は
降ろしなさいつて
旅人と会話を
したいなら
たびの
途中
で
先の夢/机の上に/長い間そのまま/
雲の隙間/照る光に沿っている
せんのゆめ
つくえのうえに
ながいあいだそのまま
くものすきま
てるひかりに ....
売春を
援助交際と書き
今度はパパ活と書く
政府の通貨発行を
赤字国債と書く
亡国の記者たち
○「ふつうが一番」
ふつうが一番
一番でなくても
ふつうが一番
有名でなくても
ふつうが一番
一流でなくても
ふつうが一番
ふつうこそ
俺にしっくりくる服
ふつうこそ
いつまでも ....
冬の滑り台は
凍ってしまって
子どもたちの
渋滞が起きている
春になると
一斉に放流されるチャイムで
淀みなく帰路に着く
足がたくさん生えてくる
(きみがいいと言うのなら
(もう ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39