○「心友K君の思い出1」

何でも気軽に相談できる中学時代からの
心友K君が急に亡くなった
結核食道ガン肺ガン咽頭ガンなど数々の大病を乗り越えてきて
「俺はガンでは死なないよ」
と酔うと言 ....
 夜

月明り
独り暮らしが始まっていた
絶望も希望も寝静まり
生活が一つ転がっている

 朝

目が覚めて思う
生きていた
しかも快晴だ
何にもないので
布団を干した

 ....
波がそよいで

靴底に、沁みる

遠い水を{ルビ浚=さら}い

 海が伝う。

    {引用=あの日}

そっと {ルビ掬=すく}い

手の内にきえる


一瞬、少 ....
ピーマン ナス トマト
カラフルでピカピカ
夏の野菜
元気印

ピーマンとトマトは大丈夫
でも
ナスは大嫌い

それがなんと
なんと なんと

ナスをたべれるようになりました
 ....
扇風機から炭酸水が漏れている
甘い味はなにもないのに
蟻が数匹集まっている
手触りのする布で拭いて
以前から繰り返していた
冷蔵庫を開ける
三丁目がある
良く冷えた救急車が
大通りを走 ....
夕方 お散歩にでた
屋根をみた

すべりそうな屋根
安心の平らな屋根
凸凹な屋根

屋根から屋根へ
お散歩 お散歩

夕方の屋根は
どれもみんな
さみしさがのっかってた

 ....
誰にも故郷があって

それが心の拠り所と呼べるものでなくても

またその地を踏んでみれば 何か思うものがあって


私はなぜだか 駅に降りたら涙が込み上げてきた

帰ってこれたことが ....
空へ空へ
伸びる茎
光を光を
求めて
枝分かれして扇形になった
それは
小さな木々のよう
草はらに
明るい森を成している

海の向こうからやってきて
異国の地に根をおろした
覚 ....
仏壇のロウソクに火をともし、それから線香をあげて、

いつも手を合わせて、そのように月にいちどは戻ってくる、

いもうとが、父の日に花束と缶ビール1ダース分をプレゼントしている、

天気の ....
傘からしずく泣いている気がしたら明日は晴れると信じてみよう

白い卵(らん)ドアポケットに並んでる賞味期限のラベルを貼られ

小さくて青い魚は群れており短くなった夜の水底

ワッペンの裏に ....
金色に輝く
イヤリング
ささやくは
誦文であり
引きちぎられた
物質はなく

理解できない
からと
ないものねだりするより
理解している素晴らしさを
あらためて再確認している
 ....
歯医者さんの窓
いい天気
ぽかんと待ってる

歯に穴があいた僕は
言われるがまま
口をあけて

何か詰めてもらった
もう食べても大丈夫
治療は次回から

外に出たらギラギラお日 ....
 積乱雲を想って
 紫の渦あじさい
 順呼気に澄む
 ふくらみ過ぎた花と緑は
 まるで巨大なくるみ型の舟
 或いは脳みそ 
 私はミソスープに伸ばした腕を
 食卓の
 小鉢に触れたいと ....
暗い出来事があったとしても
明日は明るいだろう
そんなふうに感じると楽

今日一日を満喫する
明日のことは最後に考える

何があっても
楽しむこと忘れない
自然体を忘れない

今 ....
○「年齢確認」
コンビニで酒を買う時に
いまだに「20歳以上」を押すように
言われる
これにはいつも違和感を感じる
せめて「60歳以上」にしてほしい

○「平和ボケ」
戦争になると
 ....
先生は
ただ先に生まれたから
先生なのではない

先を生きているから先生なのだ
上にたつのではない
先を歩く
一番前を歩く
一番雨風を受け 一番苦しい道を歩く

そうして道を開いて ....
あーーーーーー
まじでねーわ

女を書くな
おまえが女を書くな
おまえごときが女を書くな

女を書くな
女を語るな
女の胸とか髪とかスカートとか肌とか
そんなんやめろ

詩が嫌 ....
山本英子氏は1946年生まれ、1984年に現代詩手帖賞を受賞、近江詩人会に所属していらっしゃる詩人です。私にとって、山本英子氏の詩とは、一作品でタルコフスキー映画一本分くらいのすごさ、お腹いっぱい .... 青りんごは自ら枝を手放して
地に落下した
それは手のひらにすっぽり包まれるほど小さく
人が食べ頃だと思うには到底未成熟だった

わたしにもっといい耳があれば
落ちた理由が聴こえたかもしれな ....
夜の風 気持ちよくて
外でコーヒーをのんでみた

ええかっこしぃ みたいで
はずかしいけど
正直
かっこいい気分になった

しばらく飲みながら
ご近所をながめる

人気(ひとけ) ....
○「カミさまの声」
山へ登り始めたら
携帯が鳴った
見ると入院中のK君からである
出ると従姉の人からで
「K君が危篤です 会いたいといっています」
ということだった
急いで下山して病院へ ....
○「相続」
今相続が大変である
ふだん面倒見ていた子どもであっても
たくさんの書類を書かされて
くわしく審査されるということである
現金であっても
すぐにはおろせないという
危篤となった ....
 
あがらうことが目的のあなたに

月は微笑まない

星々は拍手をおくらない


 
にちようび、
脱ぎ捨てられた、ブーツ型の安全靴のように、
ただ横たわっているだけの、
草臥れた、
きゅうじつ、
ゲツヨウビがもういっそのこと早起きをして、
ぼくを履いてくれるのを、
ただ ....
自分の人生をいきればいいのだと

私が受け入れられたのは かなり後のこと

そしてまた きっとまた

見失うこともあるだろう

だから 心に

心に小さな灯火を




 ....
 窓に触れたグラス
 あたたかい湯気は
 あまいかおりにみちて
 ふるい指のあとだけ
 けぶれずいました

 扉の向こうはいつも雪
 雪がじまんの町だから
 子どもらはいつも元気で
 ....
落葉果樹に比べてミカンは
こう切ればこう枝がでる
とか
果実は何センチおきに
とか
そういうふうにきちんとは行かない

なので
落葉果樹に比べて
ミカンはいいかげんなやつだと思われが ....
 


それ は 、無言、の内に

、声 、を発する

なにも 語らない 、有機的な 沈黙 、

 そういうものに 触れていた

雨に、 打ちつけられて

 そうして佇んでい ....
大きな欠伸だ
場の空気をすべて吸い込む
人々は乳児に戻る
はい 始めからやり直し
  〇
隣に座る
それしかできない
隣に座っている
それだけでいい
  〇
親から子へ 子から孫へ ....
その人の人生を
私が生きることは出来ないので
私は私の人生を生きるしかない
死ねるまで
死なないように


私は
ありがたい
私という体を
借りているこの魂が
どの道私を旅立つ
 ....
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