タコ助八さん
10なのにタコ助八さん
中途半端な秋を表わす
深緋のホンアマリリス
秋を堪能したのならば
すぐに冬山に備えよう
あまり食べ物や飲み物を
美味しくないと想わない
いわゆる馬鹿舌かもしれない
でもほんとうに美味しいものは
みんなと共感できるので
頭は馬鹿でも
舌は馬鹿じゃないかもしれない
わか ....
多方面で
仕事を抱えている
三方面作戦である
私生活を入れると
四方面だ
これをば捌き
返す刀でこれをば
捌き、さば、サバ……
けるかぁ~っ
な昨今
You know I ....
深夜キッチンハイターでふきんを漂白する
ガーゼ布はくたりと色を失い
胸に抱いたわだかまりも
くたりくたりと畳まれていく
寝る前には
わたしのかみさまへ
みもとへ
いかせてくださいと
....
破れた糸を縫うように 紡いだ言葉が、ハラハラと
汚れた過去を洗うように 心に雨がホロホロと
繋いだその手を払うように、一つの意思がムラムラと
笑ったことをかき消すように、怒りの想いが悶々と
悪 ....
私が産まれた九樹の家は
もうない
それは不動産上
他人名義となっただけなのだが
喪失感は計り知れない
一年に数回帰った故郷
夏は藺草の香りの草いきれ
滅多に食べられない
インス ....
空を見ている。朝焼け、風が巻き起こって、
私は贔屓目で、空を真っ赤に染めたくなって、
自分を殺したくなって切実に薬物を求めていて、
私は人工物に汚染されて、そして、
人工的に完治したい、人 ....
なんとなく
の生き辛さが
ここのところ毎日のように降っているなと思っていたら
とうとう玄関先にうっすらと積もり始めた
なんとなく
踏みしめてはいけないような気がして
おそるおそる
....
淡淡(あわあわ)。たばねた頭のてっぺんに今まさにのせている、その小さな雪だるま。それをつねに片手でおさえながら、淡いくりーむ色の肩と細ながい腕を露わにして、露天風呂に浸かっている。けれどもその小さな頭 ....
信じられない悪魔が
あのときの罪を信じさせようとする
親友が浪漫の香りに満ち満ちて
野に咲くけなげな白い花を
好きなタイプと想ったか
素粒子は
天面輝く星になり
ただ悲し ....
風から
熱の失せていくと、
光も冷えて
近づく冬 、
わくわくわなわな 私の闇
握手をする
そよ風と光
を
受けて沈黙している
自動販売機、
の
ブラックコーヒー
の
ボタンを押す
百五十円なり
ガタガタンッ
出て来た
ブラックを
ちびりちびりとやる
....
わたしもそうであるように
かりそめのうたのように
罅に食い込んだ
潟を
中心とする
もとは海だったが
どれも残さず
しずかに抱いておく
耳のない旅行者を思い起こさせ
あとには ....
何も書けない日には
君の写真を見てみよう
別にもう二度と会えないわけではないのに
涙が出るのは何故?
大切に育てて来たら
最後は遠いところに飛んでいく
そうなった君が
素晴らしい事は ....
髪を切ろうと思います
あなたを想った歳月の長さが
重く私を圧迫するのです
本当は
坊主頭にしたいのだけれど
(ええ、もう、いっそ
墨の衣を着ようかと迷うほどに)
まだ死ぬときではないので ....
白い紙の恐ろしくも先の見えない空間に
黒インクが切り刻んでいく
それでも、白い紙は抵抗を続ける
それでも、黒インクは手を緩めない
白い紙に黒文字が浮き出してくる
ステ ....
狂ったように
アラームが鳴り響く
夢を壊す
目覚めが
無意識を殺す
夜が見当たらない
奮って
闘いに出かける
心の声はしまい込んで
無を召喚する
鈍感になって
刺さったものを ....
さむいので
愛をほどいて
ぼくたちは
薄い布を織った
できるだけ大きくつくろうね
と
きみが笑ったら
見えている全部のものが
ちかちかひかった
できるだけ
できるだけた ....
真実の芸術は偽りの名誉を超越している。
(ナボコフ『青白い炎』註釈、富士川義之訳)
Verba volant, scripta manent. (言葉は消え、書けるものは残る)
(ナボコフ『 ....
僕らは歩く
九月のふちを
ほろほろと崩しながら
重い夏が過ぎたあとに
おとずれるはずだった
空虚
さえ失われて
行き場をなくした僕らの
可憐な破壊衝動が
あかるい空へ
微細 ....
パンといえば
惣菜パンが好きだが
ウインナーパンも好き
トマトとレタスのサンドウィッチもいい
でもたぶん人生で一番食べたパンは
カレーパン
辛さの中に甘さがあり
こんがりとした硬 ....
他に何もない日
野原にひとつ
屍があった
今にも、ストン
と落ちてきそうな空を
屍はただひとつで支えていた
誰が手向けたのか
頭の近くに
オオイヌノフグリが咲いていた
たとえ ....
○「格言」
暑さ寒さも
彼岸まで
愛も憎も
還暦まで
○「登山」
虚飾も傲りも捨てて
虚心坦懐に
一歩一歩マイペースで登っていこう
(明日から涸沢キャンプ)
○「自民党総裁 ....
任侠とロマンは、
彼らの得意分野だった
つまり人買い、
産地偽装、
海と陸の物流、
そして廃棄物の処理など
コンテナの積み上がる港から、
数多の流通店舗まで
関わる人と物流、
リ ....
通り雨の向こうから
まだ乾かぬアスファルトが
ほのかに熱を吐き出している
水没したゲーム機は沈黙のまま
ふっかつのじゅもんを探して
夏の名残りを抱えたまま
秋は遠い雲の端に佇む
....
暑い秋なのに
雲がひとつもない
悲しすぎる空を
覚えているかい
やっと終わった
9月の末日に
いつもの如く
何処からか
現れては
見透かしたような仕草で
滑らかな ....
ハム子が今日天に召されました。
かなり老衰してきて動くのもやっとだったから
ご飯の入れ物もおトイレも平たくしたらちゃんと今朝まで
自分でおトイレにいき、ご飯も食べていました。
今日は脱水症状に ....
ストーカー
かと思えば
次は洗脳
信じる必要なし
言っとけ
犯罪者予備軍、バンジャーイ。
やさしさになれなくて
君の手をはらいのけた
その夜は眠れなくて
星ばかりを見て過ごした
誰かのことを好きになるのと
大切に思うことの違いを
分からないまま明日も
君に幸せを渡そうとしたい ....
真夏の太陽が放つ銀の矢が
心臓に刺さる
ヒフに刺さる
脳に刺さり
ふらふらと銀の世界を彷徨う
そんな真夏の光を浴びながら
僕は銀色の歩道を歩き
身も心も光 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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