お花畑が好きな
あなたに出会うまでは
あちら側なんて
存在しないと思っていた
お花畑が好きな
あなたに出会ってからは
あちら側を
薄っすら信じるのも悪くないと思っている
....
漆黒の蛇腹をくねらせ
茶色がかった半透明の羽を羽ばたかせ
いやらしく光る複眼と長く伸びた細い触覚が襲い来る
どこにも逃げ場はない
鋭い牙で突き刺され恐ろしいほど真っ赤な口に飲み込まれるまで ....
さあ、きれいなものをみよう
ヒトを慈(いつく)しむ心
愛をはぐくむ精神(きもち)をもって
さあ、きれいなものをみよう
憎しみや悲しみから己を解き放て
さあ、きれいなものをみよう
零 ....
赤いおべべで着飾った小さな客人
憂いに満ちた瞳でじっとこちらを見つめている
白い肌にバラ色の頬
小さな愛くるしい口からは生えたての歯が覗いている
むっちりとした子どもらしい白い腕が手持ち無 ....
ベランダの手摺で一休みの鳩さん
窓ガラス越しにじっと見つめる猫さん
今の関係性を紐解いてみる
狙われている鳩さん
飛び掛かりたいが
檻の中の自身をうらやむ ....
毎朝電車ギリギリだから
自転車で坂を駆け上がる
あと5分早く起きればいいだけなのに
それができないいしよわちゃん
開いたドアに滑り込んで
....
簡単な構図です
善人を傷めつけたら
悪人が栄えた、と
わかったら詫びに来い
待ってるぞぉ
モンスターカス魂~の誕生
まぁいいでしょう
僕にも至らないところが
あったでしょう
....
いつの間にか眠っていた
開け放っていた窓から冷気が忍び込んでいる
午前2時か3時だろうかと思った
時計の針は10時を指している
煙草を1本燻らせて
深夜のスーパーに買い物に行こうと思った
....
震えた声で
覚えたての言葉を
バックを川にぶん投げて
くそくらえと
笑うように
目を閉じて
息をして
息のできる場所を探した頃のように
....
詩を書いていた。
詩を読んでいた。
耽っていた。
酔っていた。
眠った。
死んだ。
死んだんだ。
たくさんの迷惑と
たくさんの後悔と
たくさんの感謝を抱えて
死んだんだ ....
食欲のままに食べたツケか
胃がイヤイヤ期に入る
平熱なのに
寒気がしている
気持ち悪さが込み上げて
我慢できずにトイレに駆け込む
逆流する
涙が滲む
ぶちまけたものを見る
そこそこ消 ....
君が見下されたら
そこで既に君と奴に差がついている
勿論君が上だ
奴が下を見て
君の水面に反射した姿だとは
気付かずに
指差して笑っている
そんな奴に君は何も負けてはいない
死 、
しろい衰弱
人 歩いていく
雪降り積もる途を
ゆらゆらら
均衡保ちつつ
意識明るませつつ
誰一人いくことのない
自らの自らだけの途を
灼熱する ....
綱引きの綱の両端を手繰っても
誰もいない
そんな正夢ばかりが繰り返される
世界の真ん中で
三角形の旗が揺れている
誰の目にも
触れるところで
私自身は障害者として生きてきた
愛の微笑みはプラス十度
心がささやくのは甘い言葉
障害者の権利を守らなければ
私は自叙伝で療法を伝える
心の中の真実を
信じられない人ばかり
私はそれゆえ ....
くさらずコツコツがんばるしかない
あきらめたらそこで試合終了
何度でも言うけど
生きるのはしんどい
摩耗していく心と体
それでも人生を肯定する
それでも人生を肯定する
○「愛犬」
僕は
君の瞳にうつる僕のやさしい瞳を
見るのが
大好きだった
○「虫の命」
虫も一つの命を生きている
しかし
僕は蚊の音を聞くと
殺したくなる
ゴキブリを見ると
....
真夜中
自転車で無理矢理二人乗り
皆を出し抜いたみたいになった
どこでスイッチが入ったのだろう
タイプではなかった気がする
連れ去られるように走った尼崎の街
我 ....
白い紙は
静かな鏡
ペンが走るたび
ぼくの心の奥が
こぼれ落ちる
人間はなぜ生きるのか 死ぬのか
大いなる問いが 大いなる答えとなる
問いを立ててから30年
まだまだ求道の旅は続く
大いなる問いは
私自身の生き方となる
一人で何でもやっていたころ
誰にも頼る気はさらさらなくて
自立している自分を誇らしく思っていた
最近あちこちからだの不自由が出没し
出かけて愉しみを味わうこともなく
そうかといって友と話 ....
故郷から遠く離れた危険地帯で若い命は無惨にも散った
企業は手を血や泥で染める事なく
派遣された社員が知らない土地で無法者に命を奪われた
どんなに無念な思いをしただろう
今は亡き若者よ
こ ....
こぼれ落ちた涙が丸いカーブを画いて小さな金属の穴に吸い込まれてゆく
洗面器の白い肌に沿って
こんなにも希望が儚くて哀しいなんて思いもしなかった
今はただこうして鏡も見ずに傷みを堪えていたい
....
鏡のなか
しわくちゃ顔の私
水に濡れた紙みたいに
どうしてこうなったのか
振り返るたびため息
悲しみの種ばらまいた
私もあなたも罪なのよ
いっそのこと海に放り込んで
海の藻屑となり ....
この空のもと
一輪の花が咲いている
それはあなたのようで
五月の風に揺れながら
美しい声で歌っていた
出逢ったことが不思議で
わたしは日々あなたの文字を追い
あなたは日々わたしを追い ....
(君のようにわたしはなれない)
星の流れるさみしいよるには
悲しみも流して、染ませるから
雨のはげしく叩くよるには
聴こえない子守唄を うたおう
花火の終わった白けた
夜空のした
醜 ....
蛇神さまに逢いたくて
山の果てまで分け入った
なにを訊きたいわけでなく
信仰しているわけでもない
おまえが邪魔になったって
云われたけれども納得できずに
....
消える今日の残光を
暮れの頂きから
仰ぎ見れば
鋼の光塊
脳髄突き抜け
残余の空隙に
世界想念
その手を掛け
自らを思考し始める
空隙の意識の
私の心魂
舞台とし
既にし
....
恋はまやかし
見えていないホント
見えているファンタジー
落ちる前に気づけた
ような
君と見る景色
二度とない絶景
あまりにも美しすぎて
僕は浮いた
でもすべてが消えていく
....
ずいぶん昔の自分の詩を
読み返すことがある
ちょくちょく読み返して直したりすることもあれば
十年ぶりくらいに掘り出してきて、ただ
読んでみたり
いいとか、わるいとか
そんなことも思わずに
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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