さあ、きれいなものをみよう
ヒトを慈しむ心
愛をはぐくむ精神(きもち)をもって
さあ、きれいなものをみよう
憎しみや悲しみから己を解き放て
さあ、きれいなものをみよう
零れ落ちる涙 ....
日常から逃げ出したくなるリアリティ
今も誰かが泣いている
消えた子供の足跡
途切れた過去だけ残して
人間の過ちは泥だらけのシーツに包まれて
草叢に横たわる
夜更けの林のなかで誰 ....
硬いパンを噛むと じゅっと唾液が湧いてくる
人なれど 朝の欲は獰猛なけもの
薄切りのハムとレタス マヨネーズの酸味
奥に隠れた卵の温もりをも舐めとる
ミラノサンド
けれど熱い ....
チョコレート海老入りマスタードサバランを
隣のテーブルで頼んでいる
水たまりに隠した亀が
もうじき鳴きそうだわ
席に着くなりその話
をするとA子さんは
足早に
過包装の雪の中へ
飛 ....
黒い液体。
黄色い液体。
飲んでも飲んでも足りない。
もっともっと飲みたい。
飲んでいないと集中できない。
黒と黄色。
トラテープ。
潜在意識の警報。
不眠の原因。
中毒の文字がちら ....
滑走していく冬の夕空を
概念が凪いで金魚と泳いでる
熱の籠もった長靴下、
そろそろ君ともお別れだ
糸が引き千切れた
正月凧、
風に流され遠く
とほくすきとほりいき
春へと 遠くか ....
波の囁き夢ゆらし
消えてしまうと知りながら
両の羽でそっと抱いて夜を越えれば
辿り着く揺らめく光
それだけが燃える翼の奥で
いつまでも
いつまでも
海に鴎は月を浮かべる
....
さいきん
JR鶯谷駅界隈に
老婆を愛好する若者たちが
増えて
突然死と救急車も増えて
鶯谷がかれらの聖域になってしまった
아이고!(アイゴー!)
紅顔をぱんぱんに張り詰めて
赤や青のネ ....
自称詩人は
寝床に入って10秒後には
いびきをかいてしまうのだが
家族が顔に濡れタオルを載せて
徐々にダメージを与えようとしているのを知り
寝ていられなくなったので
今夜も一晩中起きて自称 ....
そこには血の通った人間の息吹というものは存在しない
妙に薄ら寒い風が吹く
潔癖潔癖潔癖
何故人間はこんなにも潔癖を求めるのか
青白いセルロイドの人形を抱いて眠る人間共
自分はいかにも ....
「流れ星に願いをかけて」
「それが 流れ星に もう一度 流れて って願いで」
「また 流れた流れ星に」
「また 同じ願いをかけて」
「・・・ずっと繰り返したら どうなるのかな?」
君がふと溢 ....
人形達の夜は厳しく険しい
どんどんと替わっていく好奇心
今まで向けられていた熱意の眼差しも一度も向けられることなく
忘れ去られてしまう
部屋の片隅にポツリと置き忘れられた人形達
何の ....
眠い・・・
眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い
閉じ合わせた瞼から涙が溢れて来る
胸のそこから込み上げるなんだか正体の分からぬ思い
何故こんな気持ちにとらわれる?
私は・・・傷付いているのだろ ....
この弱った国 腐り切った国
弱り果てた国 弱いものを助ける気すらない国
くだらねえタレントがのさばり、農薬まみれの国
神の国だった時代は、今や昔 皆でこの国を貶めた
劣化ジャパン 弱体化した国 ....
ユスリカが進行方向に
いくつも柱状の群れをなしている
どうして顔の高さにあるのか
群れに顔を突っ込む度に
うえっうえっと言いながら
手ではらうも少しも散らない
足元は泥濘んで汚れていく靴
....
{引用=
うしなわれたものは、いつもやわいかたちをしている
それならば、うしなわれるまえに
きずつけずに、たいせつにしていたらよかったのに。
水色の浜辺にちいさな時計をてに ....
オルゴールのふたをあけると
ことりが砂浴びをしていた
昔のメロディで
ほんのりと温められた砂は
極上の石鹸で
泡こそ出ないのだけれど
日々の汚れを落としてくれる
ふっくらと
よみが ....
○「この現実を」
ウクライナでは
今でも戦争で
次々と人が殺されている
この現実を僕はどう受け止めたらいいのだろう
能登半島では
大地震大津波大雨大雪次々と災害に襲われて
今でも不自由な ....
消えないことが
したかったんじゃないでしょうか
何、犯罪というんじゃない
運命を決定づける行為
タトゥーもそういう衝動から
という面もある
やめたほうがいいですよ
犯罪に堕し ....
今日も自分を探すのだ
ドーナツ屋の列の中で 考えながら
一体何を食べるべきなのかを
僕は立ったまま そこで でも選ぶのだ
右手にトングを
左手にトレイを持ったまま
誰かが行った ....
代価は購わなければならない
それはそうだけど
もう少し前向きに考えてもいい
君に出会い
人間を愛する事を知って
私は勇気をもらった
明日もがんばれそうだよ
人間生きて行かなくちゃいけない
食べて行かなくちゃいけない
夢ばかり追いかけてちゃいけないんだ
彼が売り上げばかり気にして統計ばかり見つめていてもしかたがない
だって彼も若くはないし今ある ....
雨露に羽を濡らした揚羽蝶
黄色と黒の美しい羽を半開きに傾かせながら冷たいアスファルトの上に横たわる
まるで鋭いピンで留められてしまった標本のように
身体をぴくりとも動かさず
周りの喧噪にも目も ....
〝今日〟は終わった
終わったのだ
哀しみの涙と迸る叫びと共に消えて失くなった
〝今日〟という日は無いのと同じだ
私には〝今日〟という日は無い
街は活気に満ちている
温かな〝愛〟に ....
寛容を押しつけられて
不寛容の果実を齧った
依存の強い甘味を受け取り
憤ることの快楽
正しさという安心感
簡単にひっくり返る世界
かつては鮮やかだった景色
瑞々しさにあふれた手触り
....
ぴーすかぴぃい
うんにょい、うんにょい
ぷっぷっぷっ
お空の晴れ晴れ
体の冷え冷え
(今朝のコーヒーは只々ニガく)
うんにょい、うんにょい
やまいだれ
だりぃからだ
た ....
最初の出だしはこうよ。
ポプラ並木に寒すずめが四羽、
正しく話してると、
うつくしい獣たちが引き裂くの。
クレープが好きだと言ったわ。
魚座の男が好きだとも言ったわ。
鉄分の多い多汁質 ....
はるかぜに
もしもうなじがあるのなら
そっと息ふきかけてあげたい
気持ちいい?
ってね
片想い
さえ光ってる春の教室
綿毛を飛ばして届けと願った
綿毛みたいな、
恋の ....
狐雨みたいに
吹雪の中から日が差して
カラスかと思えば
カササギが
白く眩んだ雪原に
モザイクの影をひとつ
長い尾羽
跳ねる指先
氷の粒はからだを奏で
血は渦巻いて管を響かせる
う ....
まちさまへ
詩を書くことの意味を
考えるほど愚かしいことはないと
それは何度も何度も
滅びゆくように想い知ってはいるけれども
寂しいニュースばかり
世界中から聴こえるもんだ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
0.41sec.