すべてのおすすめ
飛ぶときに必要なものがあるとすれば決心ではなくて、飛んでいる「当然」なのだと思う。決心なんて、どれほどもろくて役に立たない(でもそれなりに美しい)だろう。
娘が壁に手を置いて、しゃんと背をのばし立つ ....
街路樹の枝先が芽吹いて淡いみどり色が眼に清々しい。そんなある春の日のことである。
太一が運転する青いヴィッツは、ウィークデイの東名高速を西に向かって快調に走っていた。途中、海老名のサービスエリア ....
■僕らが17歳だったころ
1971年。17歳の南沙織は「17歳」という、そのまんまやーん!な曲名をひっさげ、鮮烈なデビューをかざる。
そしてその18年後の1989年、同曲のカバーが森高 ....
1)たくてんが消えた夜
「さるソハ」 (ひんほうにんの家)
老爺: このくそ母あ、汎飯に猿ソハ足す奴かあるか。
老破: くそ死屍い、人並みに枷い手から聖托言いな。
中年嫁: お示威ちゃ ....
ちいさながじゅまるの鉢植えを夫が買ってくれた。土曜日、駅のよこにある小さな、閉店間ぎわの花屋で。つめたくて、青い、「2」という数字がかたどられた陶器に入っている。
植物の方が、動物よりもなじ ....
半年ぶりにかえった家はおどろくほど暖かく(ガス・ストーブをいれたの、と母)、慣れない匂いがした。住人が減り、それとちょうど反比例するように増えていく飾られる写真。
ウエディング・ドレスを着る。い ....
「俺は自分が青や緑やとにかく寒色のものを着ると、ただ具合が悪そうな人に見えるということに十八歳になった日に思い知らされたんだよ。」
その日に赤いセーター二枚も買ったんだ。
十七歳も今思えば ....
物事が真実である必要はない。
あるとききゅうに、自分について大事な物事に気付くことがある。
それがきょうはそのことだった。物事はただしくあるべきだと思う。少なくともわたし自身は物事にたいしてただし ....
多くの人たちは、倫理的な問題があることを主張し、新たに倫理を創造し、強調することで全てが解決したかのような錯覚をもってしまいがちだ。だがしかし、倫理の退廃が主張された後、倫理を強調するという解決に終始 ....
くるみ割り人形の恋
それは雨の日。
片足の取れたくるみ割り人形は言いました。
「恋がしたいね。
こんな雨の日は。
燃えるようなやつを。
薔薇のようなやつを。
雨粒が蒸発してしまう程
....
一秒に一京回の計算をするコンピューター。
夫は寝ている。多くの硬い毛に覆われた体。(それはそのままわたしの安心の形をしている。)それから、ぐったりと縮こまった性器。わたしにも早くペニスが ....
他人の詩をたくさん読むようになってから、まだ日は浅い。
詩集というものも、特に自腹を切って買ったことがなく、゛現代詩フォーラム゛が、 僕にとって最初の本格的な読詩経験だと思う。ちょっと気が向 ....
気づいてきたと思うけれど
とても苦しいよね、ほんとうに。
「倫理」と「倫理でない」
「堕落」と「堕落でない」
とか。
今、仮にしていることが「倫理的でない」として
もし ....
何故に詩という詩人にとって最も
その存在を証立てするものを
便利な道具として使うのだろうか。
「あなたが嫌いです」
何故メールなり私信なりで直に言わないのか。
それを言う度胸の無い小 ....
ゴールデンウィークの風物詩として、潮干狩りがニュースで取り上げら
れる。
国交省の無策と建設省ならびに道路交通公団の嫌がらせによって、長ら
く鎌倉時代よりも寂れていた木更津も、本末転倒的無用の長 ....
母さんがオナベをしてブクロに住んでくれた
小林商事つぶれたろうとヘッセと安室ちゃん
古着屋の需要はまだ高い赤耳のリーヴァイス
(後略)
猿渡群馬
この詩を ....
夕暮れの窓辺で君は、膝にとまる蚊をみていた。君は決して蚊を叩かない。君は蚊に刺されながら、蚊よりはるかに太く鋭い刃に刺されることを夢みる。僕は刃を持たない。君が蚊に刺されるのを見ながら君の髪を撫でる。 ....
ブラウン管に映る天皇裕仁をテンちゃんテンスケと嘲罵するほど軍国少年
であった父は明らかに左翼で、党から除名されても宮本議長(当時)の不
撓不屈や不破書記長(当時)の才気煥発に敬服やまず、一般紙の他 ....
余波を受け
船が転倒する
波間から富士が見える
富士は変わらない
100年前から
1000年前から
10000年前から
もっと
もっと
もっと前から
富士は富士のままだ
気泡 ....
語義 ; ありふれた、つまらないものの意。転じて自我の喩え。
英語ではたわごと、下らない事象を喩えて「牛の糞」と言うが、あれは農業国時代に
どっさり在ったものであって、現実的な経験則にして ....
初出:2000年「詩人専用シナプス」
ヒマな時によく、詩のサイト巡りをする。ちょっと前まではwebringの営業のために、投稿コーナーのあるサイトを見て回ってた。Googleという検索サイ ....
【7.25 晴れ】
am7:00 起床。
よく眠れたおかげで体が軽い。
共同サロンで朝食のヨーグルトに蜂蜜を入れてかき混ぜながらル・モンドを広げていると、昨日の学生グループが揃ってやってきた ....
家の近くの公園は小さな森に隣接している
そこには斉藤さんという木がある
斉藤さんは他の木と違う所があるわけでは無い
ただ僕がその木を特別に斉藤さんと呼んでいるだけだ
斉藤さんは他の木と同じ ....
【7.24 快晴】
am12:00 タイのバンコクに到着。
空港の有料トイレを使用。
いつも思うのだが、排泄にお金を払うのは人間として納得いかない。
再びルフトハンザ機に乗り込み次の中継地 ....
{引用=
(あの時こうしていればよかったなんて思っても、本当に戻れたら、きっと同じことをするに違いないのに)
}
【7.23 快晴】
am6:00、起床。
モーニングアラームをセット ....
其昔、あの惑星のゑうろぷと発音せる、ぢぢいのくさめのやうな陸地の
ほらんどなる、白い吐息みたよな地域のずんでるとと云ふ、脱腸帯ぢみ
た名の地点に青年は生まれたのだ。
内気の癖に激情家の醜男は何を ....
妻
古い女の意。
実質的にオバサンと同義であるが、年齢と関係なく属性に付帯させる呼称。
その語感には老化による失墜ではなく心情的な不幸が投影されており、安堵
と焦慮、妥協と不満、 ....
日々のひび割れ
−石川敬大『ある晩秋の週末のすごし方が女のおねだりで決まる』評−
石川敬大さんは、現フォでは練達の詩人と言ってよい。
彼の近作に、私にとって妙に気になる作品があった ....
エブリリトルシングのCDを買って、歌詞カードだけ抜き取ってあとのCDは捨てる。
捨てるというか、真ん中の穴のところに野良犬の鼻をつっこむ。
もし、鼻にエブリリトルシングのCDをつけたまま街道を ....
その一行が消息を絶って、もう十年が経とうとしている。
彼らはシルクロードのオアシスの街で忽然とその姿を消した。一行を率いていたのは、私のかつての仕事仲間で、彼は日頃からいつ消えてもおかしくない雰 ....
メチターチェリさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(34)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
当然のこと
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はるな
散文(批評 ...
10
15-1-19
墓参
-
MOJO
散文(批評 ...
1*
14-9-17
しもつき七さんがオバさんになっても(HHM開催にあたって)
-
コーリャ
散文(批評 ...
20*
12-11-7
たくてんか消える
-
salco
散文(批評 ...
5*
12-11-4
がじゅまるのこと
-
はるな
散文(批評 ...
6
12-10-16
ガス・ストーブのこと
-
はるな
散文(批評 ...
4
12-2-22
十八歳の犬
-
榊 慧
散文(批評 ...
12
12-1-3
ただしさと真実に関する考察と覚書
-
はるな
散文(批評 ...
5
11-11-21
「こじつけ」、それから問いの終わり
-
kaz.
散文(批評 ...
2
11-11-19
御伽話その1〜くるみ割り人形の恋〜
-
永乃ゆち
散文(批評 ...
2
11-11-18
コンピューター、及びコーヒー、そしてタオルハンカチ
-
はるな
散文(批評 ...
7
11-11-15
心のギャラリー
-
さすらい ...
散文(批評 ...
14+*
11-10-29
Kへ
-
A2
散文(批評 ...
1
11-10-15
チンカス詩人への「あて付け散文」。
-
小野 一 ...
散文(批評 ...
9+
11-4-13
潮干狩り
-
salco
散文(批評 ...
6*
10-5-5
観照なのか過干渉なのか不感症なのか性感染症はない私_;
-
salco
散文(批評 ...
15+*
10-5-4
閃篇Ω_ちょっとSM
-
佐々宝砂
散文(批評 ...
4*
10-5-2
メーデー
-
salco
散文(批評 ...
14+*
10-4-29
終息の渦
-
Oz
散文(批評 ...
2
10-4-25
犬の糞概論
-
salco
散文(批評 ...
6*
10-4-24
詩歴について。
-
いとう
散文(批評 ...
32*
10-4-20
FREE_HUGS・Ⅲ
-
高梁サト ...
散文(批評 ...
6*
10-4-14
斉藤さん
-
Oz
散文(批評 ...
4
10-4-13
FREE_HUGS・Ⅱ
-
高梁サト ...
散文(批評 ...
8*
10-4-11
FREE_HUGS・Ⅰ
-
高梁サト ...
散文(批評 ...
5*
10-4-10
月の引力
-
salco
散文(批評 ...
5*
10-3-26
サから始まる語義凡例・ツ〜ナ
-
salco
散文(批評 ...
2*
10-3-10
【批評祭参加作品】日々のひび割れ_−石川敬大『ある晩秋の週末 ...
-
大村 浩 ...
散文(批評 ...
8
10-1-10
NO_FRIENDS_RADIO
-
青木龍一 ...
散文(批評 ...
12+*
08-8-3
西域に消える
-
MOJO
散文(批評 ...
6+*
05-10-20
1
2