すべてのおすすめ
優しい眼をしている。街角で行き交う
人たちはみな忘れている。周りにある
危険を。ふいに背後から、あるいは前
から、加えられる危害を。そうでなけ
れば互いの距離を取らないで、どうし
て正気でい ....
わたしはかならず
まいります

            ( わたしなど忘れて
どうぞ握って
こぼれてください
もうすぐ
/わたしの
波打ち際で

ひたすら
ひたすら
なんときた ....
夢のようだった
銀河鉄道の夜でよんだ
真っ白な{ルビ鷺=さぎ}の菓子を
わたしは大地に植えていた
ずい分長い間そうしていたのだった
一羽でも多くと
せっせ、せっせ、尊くひかる白い足を埋 ....
海流を眺める
油絵の具を指で擦った様な道
夜の灯りをギラリと跳ね返し
いくつもの美しいラインが交差する

背泳ぎを見ている
行く先も見えずにただ進む
後に残る軌跡は直ぐに消える
いつか ....

店内のがらんどうは今映し出されたあたしたちのこころだ
かわいてる性器からうやむやに引き出して
血まみれのキーボードに移植する捏造された記憶の権利を主張する
声はなまなましい粒になって ....
霧氷を知らない 海風の町に
 ひと夜の冬化粧
  許された 雪の舞う月の夜


すべてを白く染める 悪のような力で、
あなたの寝室の灯かりが消える
 僕は自分であろうとして
  逃げ出 ....
天高くヒト肥ゆる秋雨の宵
換気扇がブーブーと油煙を吐いて
焼け爛れたローズマリーの匂い
隣のアメリカ人は今夜も豚肉らしい
ブーブーブー これで一体何頭目?
カンサス・シティーの豚舎の嘆き
 ....
手は内側を流れる音楽を運動に変換して紙の上に文字としてしたためる。紙に落ちる手の影は皮膚の内側の湿潤で深く染め上げられている。私は友に手紙を書いているのだ。友は声として仕草として視線として輪郭として色 .... 絡み合う2匹の軟体動物さながら愛し合う
舌と舌とが唾液を攪拌しながら弾かせる
無声子音の破裂音
こうやってお前を吸い込み食べちゃいたいよと
賞味し合う前菜じみた聖餐の
静かな咀嚼音

そ ....
「箱」

部屋の中で降る雨
窓はもはや絵画
三角錐の頂上はそれほど高くはなく
そこはとても四角だった

誰かしらの手がきっかけで
箱は隙間を許し
本棚は本棚に
テレビは音を放ち
 ....
はばたくばかりで飛べない暗がり
右目の奥を巡っている
音の無い
騒がしい動


葉の影がこぼれるなかに
歳をとらないものがいて
影をつなぎ 鳥を描く
少し離れた 冷た ....
人類は実に
新たな生命の存在を
吐き気でもって知るのだ
吐き気でもって

つわりは悪阻と書く
なるほど悪詛に違いない
ふしだらに股を開き快楽に耽溺した
メスザルへのささやかなる天罰か
 ....
海辺で見初めた瓊々杵(ニニギ)は想う
木花之佐久夜(このはなさくや)の美しさ
国つ神の娘であったが、
直ちに契りを申し入れ

このはなさくやは戸惑うだけ
笠沙の岬は出会いの場
 ....
瞳孔の暗黒の中に 太陽が一粒落ちて 沈んでゆく

狂気へと たそがれる 一筋の緊迫した神経
暗闇にもたれて 電磁波の凶音を 非難場所の平原
音符が草々と香り 鎖雨と ひっそりと 通じ合い  ....
さかな色の、光が
夜の道を跳ねる 

記憶にふる 蒼い雨の想い
街灯の光りは、やすらぎの
{ルビ七色=にじ}を生むこともない孤独に満ち
つめたい 明かりを揺らす


力尽き 腐植し始 ....
まもなくアーチストは戻った。まだ呑み込めないわたしに、定まらない彼の焦点は、あかるい動揺を落胆でずぶ濡れにしている。
「わからんのは、柵を跳びこえた・・・馬の行方だ」

 きみは手を創造した「手 ....
中学の用務員パンパカは
第二グラウンド裏手の平屋に住んでいた
戦争中はラッパ手だったのでパンパカ
短気な爺さんでからかうと怒り出すのでパンパカ
上級生の一部男子は面白がってかまっていた
かば ....
天使を探して
ずいぶん経ったが
いまだ一人で
憂鬱に眠るよ
足は裸足で、
薄い毛布をかぶり
水の底の
魚みたいに
眠るよ
眠っているとね
体内の泥が
少しずつ
はみ出してきて、 ....
冷たく重い油膜が 舐めるように
横たわる裸の そこかしこを
ゆるゆると 圧迫してゆく

-----

細やかに泡立つ銀色の音像から 油色の真空の中 
混沌とした精神の渦中へと 流れ出す音 ....
交錯詩「月」 フライハイ/森川 茂

       奇数行:フライハイ
       偶数行:森川 茂

{引用=
眠られぬ夜 見上げる空

自然なんてさして美しくもない、と

歪 ....
夜が
片方の手に獲られる
片方の手に
片方の手が乗る
夜は
じっとしている


何もない場所にただ建てられた
何にひとつ隔てるもののない壁
霧の舟が ....
柱の光に触れては曲がり
道の入口に立ち 忘れてしまった
ひとつであり 向こうのもの
忘れてしまった


去っていった
また
去っていった
縦の響き
地図の作者
 ....
所沢航空公園で昼寝していた犬と目が合ったからにゃんと挨拶してミドリの窓口から森へムンクの森へ備えないから憂いもある改造屋からにげます

逃げるげるげるげるげる荷げるげるげるげるげる逃げるげるげるげるげ ....
午後2時43分の光
とろけた白い蝋 
傷だらけのソファー 肘掛の隙間に詰まった 
粉っぽい埃に染み込んでゆく


強姦されたんだ ぼくは自分に
犯されたんだ 俺はぼくに
やり終えた奴 ....
 私は凍てつく雨粒に塗れて居る。空もアスファルトも真っ黒で、私は脳裏に流星の雨、全ての宇宙を思い浮かべ、其れ等全てが記憶の粒子として脳に埋葬される事を夢みて居る。今年の十一月は毎日が素直な冷たい雨の天 .... 僕は
知っていることと
知らないことを同列に語ってはいけないと思い

月についての
青いだとかまぶしいだとか
ありきたりな語句を沈めた

ほらね
僕の話なんてそれほどき ....
 Chicks Eat Too Much

Chicks eat too much.
Because the earth turns round and round.
And days wil ....
西の青いカーテンには赤く
南の赤いカーテンには青く
風を糧に立ち昇る白い炎が染まりゆく
窓辺に徐々に映る屋根や壁は熱に揺らいで
立ち昇る蜃気楼の輝きに眠りながら焼かれ続けた眼は
夢の終り ....
赤く染まる
芥子の花が咲き
乱れる


どこまでも続く
白い墓標の列
海鳴りの
やむことを知らぬ町


忘れようとしても
消え去らぬ {ルビ戦跡=きずあと}


{ルビ頭 ....
{引用=
フィルムのフォルムの無慈悲さ
それを物語る動物の言語
私たちの喉が鳴る
水がほしいからではない
失語症と抗い
答えるために鳴るの

だが夢の中ではサーカス小屋だったものが
 ....
高梁サトルさんの自由詩おすすめリスト(1192)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
優しい目をしている- 北野つづ ...自由詩7+10-11-27
あふれるころ_(幻肢の砦たち)- 乾 加津 ...自由詩8*10-11-27
空想の鳥- kawa自由詩310-11-26
嗚咽という沈黙- プル式自由詩810-11-25
ツイート- モリマサ ...自由詩310-11-25
ひとひらの雪- 月乃助自由詩9*10-11-24
豚肉を哲学- salco自由詩5*10-11-23
手をめぐる文学的断章- 葉leaf自由詩6*10-11-23
《楽典》_粘膜上皮- salco自由詩8*10-11-23
Ten_days_of_blue__1/4- 瑠王自由詩410-11-22
ひとつ_遠く- 木立 悟自由詩310-11-21
つわる- salco自由詩9*10-11-21
このはなさくや- ……とあ ...自由詩5*10-11-20
酔歌_-_4_/_****'04- 小野 一 ...自由詩4*10-11-19
雨の奢り- 月乃助自由詩11*10-11-19
アトリエ- 乾 加津 ...自由詩5+*10-11-19
パンパカ- salco自由詩16+*10-11-18
夜について- 真島正人自由詩5*10-11-18
酔歌_-_1_/_****'04- 小野 一 ...自由詩4*10-11-18
交錯詩「月」_フライハイ/森川_茂- within自由詩6*10-11-16
降り来る言葉_XLVIII- 木立 悟自由詩410-11-15
ノート(ひとつ_忘れて)- 木立 悟自由詩310-11-15
逃げる- 阿ト理恵自由詩8*10-11-15
残照_/_****'98_'01改編- 小野 一 ...自由詩4*10-11-14
Rain- 時間が蕩 ...自由詩2*10-11-14
月を知っている- 朧月自由詩310-11-13
Chicks_Eat_Too_Much- salco自由詩2*10-11-13
黄昏の比率_/_****'01- 小野 一 ...自由詩3*10-11-13
フランダース- 月乃助自由詩17*10-11-13
だが夢の中では- 真島正人自由詩7*10-11-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40