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海の胸から届いたそれは
しゃぼん玉のようにぽこぽこで
生まれくる瞬間の匂いを閉じこめたままで
いまにも弾けたがってふるえてて
まつげに触れるとやっぱり弾けて
潮の飛沫が飛び込んでくる ....
やたらと動きのよい男は
チーフを取り出して涙を拭う
そして顔を傾けて囁く
女は台本通りに今宵二度目の愛を誓い
嗚呼、悲劇などないのだ、と


そして舞台袖の暗がりでは
黒髪を撫でつけた ....
涙を流し
目をこする
影のかたちは
去る季節への敬礼なのだ
無数に下りる遮断機を
無数に無数に越えてゆく音
額が受け継ぐ花なのだ
光の川を渡れずに
ひと ....
お鼻の高いおくさんが
キャリーを曳いて家を出る
きらわれ者のかあさんは
むすめの手引いて家を出る
きれいなあしたを夢に見て
あるべき門出をやり直す
首なし亭主の死体つめ
青いお墓に捨てに ....
絶え間ない雨が静けさと共にやってきて
見下ろす街路を濡らしていた。
ガス灯は霧にかすみ
木々は風にゆれていた。
音もなくわたしは窓に触れ
祈りの言葉をそっと呟いた。

ストーブの薬缶がコ ....
 立ち去る君にかける言葉も無く、
立ちつくす僕は一匹の蛙だ
やっと啓蟄になったのに
気が付いた時に
桜の蕾はパンパンに膨らんで
僕らの別れを祝うように
枝は軋んでいた。

僕が声をかけ ....
頭の周りの何処かで 蒸気機関のクランクが回り出して
ぼくの記憶を巻き上げる
だから
虫が泣いていると感じるのかい? 
眉間の奥の小さな場所で読取った 過去の懐かしさに? こじつけて?
 ....
へえ、そうなんだぁ

今はもう小さな児童公園の近くに祠があるだけで
不忍池と同じくらいの池がここにあったなんて信じられない

畔にあった茶屋のお玉さんが身を投げたのでお玉が池と名づけられたと ....
どこか遠い国に隕石が落ちて大変だったらしい、と
地面に広げた新聞紙を父さんが読んでくれている
僕はその声を聞きながら

イカれた導力エンジンの分解に取りかかる
それはもう何十年も前の新聞 ....
雨空の月曜日。

昨日のうちにホテルに移動。今回は荷物が少ないので楽だった。
フロントで部屋着を貸してほしいというと、
そのまま外を歩けそうな暖かいローブをくれた。

今日もいつもと何も変 ....
その国
国なのに王を持たず
恋人もいない

波打ちぎわが逃げ続けるので
海は憧れの的

         つぐみの子が口を開け
         「夢が叶った」
         と ....
花のような実際さで
ただ胸を一刺しするだけで

そんな考え方しかできない
僕らはもう助からないね

レブラント川に流されていく
花束と柩の航跡が
いつまでも心に残るようには

 ....
   
     1

明るい陽光を浴びて
僕の黒猫は
幸せそうに膨らんだ
黒い鞠となって
朝から眠り込んでいる

彼女の黒い体毛は
朝の陽光を吸い込んで
幸せ一杯に膨らんで
 ....
鳥がみどりに

ひっかかっている

そこからはばたくそれは

とつぜん現れた影のようだった

今夜もまたワインよ

いちにちの疲れ

ぼくに差し出せよ

ぼくの疲れは癒され ....
雨が降りルーブルへ向かう足元を濡らす

とどまれないと二本の足が示すように
何事も今斥力ではじかれていく心のように

地下鉄から吐き出される人
肩を寄せ合って唇を吸う二人
一人冷たい空気 ....
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ ....
砂の柱を
鳥は巡る
灰の声 遠い
雨の光


空に倒れ
曇は起ち
飛沫は器
唱うものの目


わたしは横たわり
あなたは横たわる
草になる日が
またひ ....
 
 
習ったばかりのルートの記号を
少年はノートに書きました
丁寧に書いていたはずなのに
最後に記号は壊れてしまいました
わずかな隙間から覗き込むと
自分が幼少時を過ごした町の海が見え ....
またぞろ、首都に恐竜の骨が現れた。
しかも泡の抜け殻で

唸りを上げて
ブロントザウルスの首の骨は
子供達の学んだ校舎を
子供達の遊んだ公園を

今は髭の生えている
今は化粧の香 ....
  ↑      ←       ←        ←       ←   



私はぼんやりした人である
だから空へ登って行きたいと願う 手段は問わない            ↑   ....
嵐の夜である 怒号のごとき轟音をおかし、風神が迫ってくる
木々はざわめき 雨粒が塵界を激しく撃つ
石が転がる トタンが舞う 風見鶏が忙しくはばたく
血気はだえに迫るいきおい

カンカンカンカ ....
憂鬱



ひよこ豆



スウプ



ある



ママ



教えた


ここでは

何もかも

フェイクファア



 ....
秋田県の特産品はたはたを
FAXを用いて相手方に送信する技術は
2018年を目途に実用化されるらしいと
死んだ爺さんが夢枕で教えてくれたが
もっと他に言うべき事はなかったのか
今朝の仏前にて ....
     流星群が来るんだって
             
     ベランダで受話器を耳につけて
     ぼんやりとあなたの声を聞いている
     広がる夜空を見上げながら
      ....
試合前の練習中 
選手たちにノックしようとしたら 
突然彼は胸を抑え、 
バットを握ったまま
グランドに倒れた 

担架に寝かされ、救急車で運ばれた彼を 
原監督が、チームメートが、ファ ....
空色が失われた夕暮れ
プラタナスの老樹は幾重もの
たわんだ ながい枝
微風が、
せわしなく滑り抜ける

教会につづく坂の並木は、
夕日に染められ

刈り込まれたばかりの
青い芝生の ....
弥勒の雨の降り初め
緑青の音階が透きとおった
川はもう
市街地に集合して海に戻りたがっている。
手のひらに(砂の塩)
29℃の残り香が開け放たれた窓を過ぎ、
鉄の雨が降った
クリーム色を ....
ある日突然窓を開けて
一羽の鳥が飛び立ってゆく
ある日それは静かに晴れた朝で
まるで船出のリボンをなびかせて
とても陽気に飛んでゆく空を


私の小指にはリボンが結ばれていて
ただ黙っ ....
じん じん
蠢いているんだろう
いや、生きている、それ。

わたしのあしにいまだにすみついていたしろへびにあいかわらずなまえはつけてやっていない



ヒューズがとんだ
耳元 ....
私のくすぐったさは君に由来する
私のアレの感度は君に反応している

しかし私自身は君と何の因果関係もない
これが愛情の悲劇だろう
ほんの偶然の中でありもしない蓋然をたぐり寄せたのは
己が欲 ....
高梁サトルさんの自由詩おすすめリスト(1192)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海が待ってる- しろう自由詩210-4-15
観劇- 瑠王自由詩9*10-4-14
ノート(47Y.4・14)- 木立 悟自由詩610-4-14
イドのまわりのわらべうた- salco自由詩5*10-4-14
far_into_the_night- mizunomadoka自由詩3+10-4-13
別れの蛙- ……とあ ...自由詩13*10-4-13
ロコネガティヴィジョン_/_****'99- 小野 一 ...自由詩5*10-4-12
お玉が池のひと- 恋月 ぴ ...自由詩21*10-4-12
セントニコル地方- mizunomadoka自由詩310-4-11
heritage- mizunomadoka自由詩110-4-11
嘘の国- ふるる自由詩7*10-4-11
palm- mizunomadoka自由詩310-4-11
猫二題- ……とあ ...自由詩9*10-4-11
Ever_Green- 吉岡ペペ ...自由詩1110-4-11
雨が降りルーブルへ向かう足元を濡らす- 瀬崎 虎 ...自由詩410-4-11
群れから外れる反復- 瑠王自由詩6*10-4-11
水と水- 木立 悟自由詩410-4-11
童話(波音)- たもつ自由詩1210-4-10
ブロントザウルスの骸骨- ……とあ ...自由詩11*10-4-10
それで、いいのだ____- salco自由詩14+*10-4-10
罪にもいたらず- メチター ...自由詩8*10-4-10
針葉樹- 甲斐マイ ...自由詩310-4-10
みれん- セガール ...自由詩110-4-10
幸せになろう- 鵜飼千代 ...自由詩10*10-4-9
殉職した野球人に捧ぐ_- 服部 剛自由詩510-4-9
Street_people- 月乃助自由詩10*10-4-9
うりずん- 楽恵自由詩10*10-4-8
四月の部屋- 石瀬琳々自由詩12*10-4-8
こくはつします。- あぐり自由詩7*10-4-8
週末- salco自由詩4*10-4-8

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