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内から歩いた昌平橋は
橋の欄干鉄骨造
頑固に昭和を語っているが
通る者皆急ぎ足

君に会いたい訳でなく
季節外れの花粉症
マスクの中から見る川面
鯉が悠々縄張り確認

外から歩いた ....
{引用=

海をぬけると…
ここは、違う国
この世界に一つだけ、二人だけの

バレンタイン・デー
今年はどうしますか、
きみの気持ちは かわっていませんか、
それならば、飛び切りの
 ....
ああ、何と美しい光景でしょう。野の獣道を突っ切っていった先、その川べりには、
誰も踏み込むことのない煌く水面が滔々と浮かんでいるのでした。
夕陽と水面が鏡面のような対称の形を作り、溶け合う様、そし ....
かげろうの人、その人は
ある日には草原で笛を吹く羊飼いだった
ある日には西の国の白髭の王様だった

かげろうの人、その人は
ある日には一日じゅう涙を流す未亡人だった
ある日には一日じゅう戯 ....
うそか
ほんとか
ネズミは「根住み」なんだそうですよ

根の国
地中深く
その鳴く声もチュウ、チュウと
黄泉の国の住人

うそかほんとうか
どちらといえるようなことではないけど
 ....
あなたの頭蓋骨を、かき抱く
この胸に熱く
柔らかな髪に包まれた後頭骨に
私の上腕骨を回して
冷たい額の向こうの前頭骨に、頬骨を寄せる
あなたが考えていることが、私の心に伝わってくる
 ....
中二のとき家出をした

ぼくはすこし複雑な環境にいた

遠い親戚が経営している病院の

ぼくは病室をあてがわれて住んでいた

妹にはその隣があてがわれていた

病院の四階が院長夫婦 ....
 
 
立ち食いそば屋で
夕飯を食った

客のほとんどは
お酒を飲んでいて
立てなくなると
ざるそばを食って
次々と去っていった

素数について
話している客がいた

立て ....
同じベンチで話していたはずなのに
いつしか君は二階の窓辺に立つようになった
僕は君に逢いに窓の下へと通うようになり
見上げるかたちで君と話すようになった

やがて君は窓辺に立つこともなくなり ....
ふかくねむることを
とてもとても求めているのに
痛くていたくて
指先までさみしさがはしって
からだが夜をこわがっている

明日の憂鬱を予測しながらまた
わたしは一錠よぶんなものを飲み下し
それはわたし ....
{引用=今までどうしても言葉にできなかった
いつだってそれは眩しさと悲しみのイメージで立ち表れてくるし

僕の言葉はただ、その名から溢れ出るしかないものだから

それでも今日僕は綴る

 ....
何もかも愛のために許せるわけもなく
あなたがつまらなさそうに出かけるのをとめることも出来ず
どっちもどっちな夜はふける

こんな風に両親だって不仲になったのじゃ と
おもいあたるふしはあった ....
君が僕の靴紐を踏んでばかりいるから
また蝶を結ばなきゃならない

気泡が溢れた街は少しばかり辛い
栓をあけたまま数日もすればそれはもう飲めたもんじゃないが
今日の街はコークのように黒くて
 ....
翔けだした 
雷鳥さえも追いつきはしない
億年の過ぎ去った
海峡の、氷河の流れに
止められない想いを抱きしめては、
巨きな犬の背にまたがり

髪をふりみだし
人のすがたなどでなく
 ....
窓の外に硝子色の鳥が飛び、静かの海は今日も波が激しい。
雷空から白い光が、幾本も降り、燕が凍った。
白い窓に息を吹きかけて、砕け散る街の色は赤。
街が血を流す、夜が近い。地下室に閉じ込められた空 ....
「ほんとの自分は」っていう人が苦手です
そんなものはペルソナを知らないだけにすぎなくて
だからって知ってることはなにもそんなに偉くない

「あいしてる」って声高にいう人が苦手です
そう思 ....
こんにちはさよなら きっとまた会おう
君がそれをまだ信じてるなら なんて切ない
灰色の木洩れ日 小さな湖
手を振って笑って
次はいつどこで会うかわからない それが素敵
思うようにうまく歩けな ....
週末、定期的に届く招待状はまるで
光年先の異星からやって来る奇妙な使者のよう


青い光


目視を拒まれた、
太陽と月の錬金術

十六夜の月を鏡に、
くちびるには薄い紅 ....
子供達の遊んだ後に
たくさんのとんぼが
羽をちぎられて死んでいた
なかにはまだ かすかに動いて
震えているものがいた
かさかさとコンクリートの上
笑い声と話し声の下
ちぎられた羽 ....
{引用=

さみしいとばかり垂れ流しているくちびるが
あなたの名前をさがしているんです

ぼくはずっと
世界のおわりをみるために三角ずわりを崩さず、
双眼鏡片手に珈琲を飲んでいたけど
 ....
ラーメン屋の湯気の中で
二人で未来を語っていた時から
おまえは何時(いつ)も ずれた視線をしていた。

駿河台の坂を上って行く途中
ヒラヒラと雪が降り始め
俺には寒かったが
おまえは ....
朝一番に窓を開けると真っ白に吹雪いていた
時が流れるにつれて徐々に雨へと変化して
暮れる頃にはそれさえもあがっていた


駅の改札を抜けて家路につく
空には呑気に星がちらついていて
コー ....
私のおなかの上で赤鬼みたいな怖い顔をして
額の汗を拭おうともせず
力強さこそが総てと容赦ない恥骨の痛みに涙を流す




さきほどまでの赤鬼が嘘のような寝顔
横になって見つめれば不思 ....
永遠に独白しつづける少年少女の夢
ナイーブであることが夏休みを凍えさせたけれど
薄い氷にとびこんだときに
からだがコバルトいろになったよ
と言った


ぼくのほんとうの髪は
茶色くて
 ....
ごめんなさい とあなたが言うから
ぎゅっと抱きました
生きていたくない とあなたが言うから
なにも言えなかった

息をしてるだけで ごめんなさいと
あなたが手紙に書くから
息をしていてく ....
ひとりでもつづけよう
体温になついている匂い
いま/きみ/とりどりのきみどりのなか
閉じているきみの内側が
きみだけのものにならないでほしい


黙っ/たままのミルク ....
恥ずかしい生命
僕はこれから全ての季節を殺しに行く
ようやく開いた花弁を
飛び交う鳥の嘴や羽根を
丁寧に剥ぎ時には乱暴に毟り取る
地面を這う影を燃やし
壁に貼られたポスターを破り
 ....
小さなものが
手のひらに眠る
わたしを信じ
手のひらに眠る


花の上に
音は置き換わる
星雲の腕
ななめ地平に


朽ちたもの
朽ちゆくものが水辺を ....
天空の青はただ、孤独のいろ

神秘の源泉より切り出された青い石は

月の砂漠を揺られ、世界を支える山脈に沈む夕陽を眺め、

地中海を越え、さらに遠い国々に運ばれるためにある

 ....
蝉時雨の光。七色の雨が降り注ぐ街にて、潜水艦が飛行する夜。
寝静まった住人が起きだし、徘徊する街にて。夢を壊さないようにぼくらは
足音を立てずにこっそり歩き続けた。赤い風船が飛ぶ、夜。
窓から窓 ....
高梁サトルさんの自由詩おすすめリスト(1192)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
昌平橋ーちょっとした逢い引きー- ……とあ ...自由詩9*10-2-14
St.Valentine- 月乃助自由詩9*10-2-13
あの美しくも誰もいない川べりへ- 五十里  ...自由詩210-2-13
かげろうの人- 瑠王自由詩3*10-2-12
根の国の慈雨の子守唄- 小池房枝自由詩710-2-11
骨まで愛して- 楽恵自由詩16*10-2-11
家出のよる- 吉岡ペペ ...自由詩1010-2-11
素数- 小川 葉自由詩1110-2-11
そのベンチに置かれた一対の革靴について- 瑠王自由詩8*10-2-11
こえにできない- あぐり自由詩3*10-2-10
帰れない- 自由詩12*10-2-10
換気扇- 朧月自由詩610-2-10
君が僕の靴紐を踏んでばかりいるから- 瑠王自由詩5*10-2-10
氷の犬- 月乃助自由詩15*10-2-10
雪月花の夜- 岡崎師自由詩310-2-10
うまくいきてる- あぐり自由詩6*10-2-9
あたたかい夢- 塔野夏子自由詩8*10-2-9
魔術師の夜- 楽恵自由詩8*10-2-9
笑う- 砂木自由詩4*10-2-8
やっぱりさみしさだとしても- あぐり自由詩4*10-2-8
名残雪- ……とあ ...自由詩13*10-2-8
水たまりには世界が写っている- あ。自由詩25*10-2-8
さくら坂のひと- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-2-8
maroo- イシダユ ...自由詩510-2-8
息_してる- 朧月自由詩1010-2-8
ラップトップボイスヴァーサ- あすくれ ...自由詩10*10-2-8
無題- 手乗川文 ...自由詩9*10-2-8
冬と日- 木立 悟自由詩510-2-7
ラピスラズリの青い道- 楽恵自由詩10+*10-2-7
赤いプラネタリウム- 岡崎師自由詩810-2-7

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