おっさんのニオイを嫌がるのは女の子だけじゃない
オレだって嫌だ
終電でおっさん三人に囲まれた (マエちゃんが寂しがり過ぎるせいだ 今生の別れじゃないっつーの ☆コンチキショウ☆)
かなり強烈だ
....
人さらいは人をさらったことがない
これからもさらう予定がない
けれど人さらいは人さらい
それは何の比喩でもなく
人さらいが人さらいであるということだ
何故人さらいは人さらいなのか
生まれた ....
気がついたら
誰を見ても
ママになってた
道に迷った人がいれば
「かわいそうに、いま連れてってあげるね」
転んだ人がいれば
「あらあら大丈夫、泣かないで偉いわねえ」
寂しい人をみたら
....
受け止めかねる日々が
一日の中にいっぱい
押し寄せてくる
あるいは、波の中にもみくだされ
僕は
思い出の中のせいぶつになるように
ウニャウニャと日々を漂う
生き生きした面影を失った画面の ....
美しい花が咲くよ
飲み込めないものを置き去りにして
美しい花が美しく咲くよ
思い出を糧に
忘れられた形を残して
美しい花が咲く美しい夜に
僕たちの魂は震えているよ
僕たちの魂は淡雪のよう ....
なぎの さなぎの しろわた ほころび
ふれど ふぶけど つちいろ こいこう
つづり とらわれ やまいの つむゆび
くれて くぐった ねあかり おいこし
ほろほろ ひいた かごの ....
アスファルトは
小雨ひとつに濡れ終えました
小石を蹴った靴底の生まれつき湿った摩擦音は
生まれつき消えてしまいます
仄明るいカルシウムのような冬においては
鈴の疲労骨折の ....
ここに花が咲いているとして
その花を咲かせたのは
あなたでした
思い浮かべることで
薄れてしまう色があることを知っている
あなたは現実に咲かせようと
いくつかのきれいな ....
おはよう
で、今日も誰かが溶けていく
それでも、空を見上げることを止められなくて
いつの間にか、あちこち穴だらけになっている
使い古しの気持ちを手紙に残して
あなたもすっかりと溶けて ....
風に揺られていたね
僕らはなにも選べずに
別れの言葉を強いるのは夕風
信じることも疑うことも
選べずにいた
僕らを置き去りにして
地球 ....
はる風がふくと
ぼくらは旅に出る
あき風がふくと
ぼくらは旅に出る
風がふくたびに
ぼくらは彷徨い
風がふくたびに
ぼくらは傷つき
その代償のような
中途半端な安息を得てきた ....
そら に わ
ゆび で かいて
わたし の へや
すっかり ながれて
みえなくなる けど
ずっと かお あげて
そこへ きっと
すわって
そよいで
ながれて ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる
その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で ....
本当は、こんな文章を書くべきではないのかもしれない。ましてやそれを発表するなどということは、絶対にしてはいけないことなのかもしれない。だが、時には書かなければいられないこともあるし、書かなければなら ....
楽しいショーの始まりだ!と言いながら僕らは産まれてきたはずだ
僕に名前が無かったころ、魂は行き先を欲してなかった
たくさんの人、たくさんの名前、溺れそうになって君の名を呼ぶ ....
ごらん
あれはとても雨ににている
夾竹桃
その下に小さな蜘蛛がいて
そこにもやはり雨はしとしとと
濡れて
いるのだろうか
いい
匂いがする
そういえば、と
一行で綴られた手紙を
まだ読み終えていないことに気付く
しん、と
静まり返った日には
覚めない雨が降っていなくても
どこかで
音がするものだから
....
海岸沿いを走り始めた電車が
古い町並みを置き去りにするから
わたしは前を向くしかなかった
「さようなら」
雨上がりの午後
西日の縁取る横顔も静 ....
涙する者は
死んだあと
青いかなしみとなって
宇宙遠方の
つめたいの霧のなかを
何かを考えてるふうに 歩き続けます
ひとが何光年もの希薄のなかを
さまようはずは ないです ....
広い、窓のあった部屋
私の一部分がそこで途切れていて
確かな
薄い胸で必死に空気を集めていたこと
息切れと
ほんの少し気持ち良いと思える
ぴりぴりとした痺れとで
滑り込んできた電車は目眩 ....
ぷるぷると あたまをふるっては
いろいろな めんどくさいやら
いろいろな できごとやら
ふるい おとしては
また ひろって
なくしているんだか
ひろっているんだか
あのとき ....
色エンピツのセットを開けると
母さんは黒い色と並んでいつも一番長い
そして一番きれいだ
こんなきれいな母さんを使うわけにはいかないから
やっぱり母さんは一番長い
バカ男さあ、昔、母さ ....
緑色の花が咲く
とても緑色
とてもきれい
永遠なんてないから
今日もお花はきれい
緑色のお花はきれい
大根の筋に見とれ
頭の真ん中が
すいと 浮かんだ気がした
ぼんやりと 窓辺で眺めていると
水色の自転車が
昼光の泣き声と共にやってきたので
天国から迎えに来たのかと思った
....
こしていく 冷えた息
向こう側に 滑りゆく
私じゃない 私の行方
持ち出せない 鍵の開く音
隠している荷 炉に 並べ
燃え尽きて 透けてる 私
まだ変われるなら どうか
....
僕は、(――と書いておこうか、とり合えず、)
今日近江八幡へ行きました。そこは盾みたいな山が
そびえてて、「お、盾さんだ」とか意味不明な事を
考えたりしながら、ドライブしていまし ....
冬枯れのわたし
は
どうすればいいでしょうか
たしかに
花びらはまだついて
いるのだけど
見向きもされず
時間も忘れるほどにあなた
種さえ枯れて
見えない粒
触れるだけでもう
折れる準備はできて ....
かじりかけの春にあきて
手離すように
雪が吹雪いて
どこに
隠れて
泣いてるの
さすっては
旅立ってしまう
花びらのよう
今日は風が強くて
ほとんどどうしていいかわからないくらいだけど
一年いちどのしらさぎの日
休んでるわけにはいかないから
カイとわたしとふたりして
言葉にならないもの抱えて出かける公会堂の庭
....
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