すべてのおすすめ
錆ついた猫

道路の脇で死んでいる

朝も
夜も
冬も
春も
黒も
白も
雨も
夢も
涙も

なにものも
この猫を
侵略しない
目を閉じると
とても美しい一艘の舟があって
遠くまで来たことを知る

あなたを欲しがることと
あなたとの時間を欲することが
べつものであることも
もう知っている

舫われるべき岸辺に ....
深夜一時すぎ 
スタンドの灯の下に 
原稿用紙を広げ 
私は夢の言葉を刻んでいる 

傍らの布団に 
聖母の面影で 
幸せそうに瞳を閉じる 
身ごもった妻よ 

バッヘルベルのカノ ....
手ができて間もない頃
ゆびを動かすのが苦手だった
骨がぷにぷにのお肉に邪魔されて
うまく曲がらない
ゆびとゆびの仲もよくなかった

ちょうちょむすびは絆が大事
右手と左手
息をあわせて ....
見てくれ 秒針と分針が絡み合い
朽ち果てた
世界の果ての大きな滝に立て掛けられた 大時計
ぼくはこんなにも矮小だ
聞いてくれ 鳩時計の断末魔
ロックンロール
血圧の上昇には気をつけろ 入浴 ....
「当たり前」の皮を剥くと
「ありがたい」の餡が出てきた
わたしはその餡だけ食べた


ある日
わたしは餡をこしらえた
一晩水に浸けて
ゆっくりゆっくり煮て作った
傑作の餡を
「当た ....
ウマウアカの谷に
春が来たよ お嬢さん
ウマウアカの谷が
歌っているよ お嬢さん

聞きかじったフォルクローレが
頭の中でループする

空を突き刺す白い山脈の彼方から
響いてくる ....
ジャッキー跳ね橋は下りてるか?

















マーガレット虹は綺麗か?






 ....
電車が混むのが嫌だから
駅までのバスは
いつもより1時間も早く

するとちょうど
妻と息子の
通学時間と重なって

息子のこだわりは
バスの乗り方にもあって
いつも最後部一列席の右 ....
木蓮は一心不乱に花を咲かせ
嘆くように朽ちていく
茶色い花弁を散らかしながら
乙女のように衰える

しかし枝には
細かな緑を隠していて
生きること
静粛な佇まいの内に主張している

 ....
{画像=110323015507.jpg}



撤退する? しない?

引き際ってあるのかな?

方向転換? 戦略的撤退?

心が悴んだ?

景色が急に日陰した気分?

 ....
 ほら横なぐりの
 ぼたん雪のなかを
 回送バスがはしってゆく

 窓を曇らせ
 満員にひしめいた乗客の気配だけを乗せて
 がらんと無人の灯りを点して
 回送バスがはしってゆ ....
ふたりでどこかに行かないか
夏のプールで見た底の方の傷に僕ら
惚れ込んだら
もうすぐ息継ぎのいらない世界へ

ふたりで見つけにいこう
夏のプールに浮かんだ小さな虫
助けたら
神様がきっ ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
一滴
一滴
そして数滴

雨粒が打ちつける

見上げれば
どことなく暗い雲が
行き先を不安にさせる
引き返せと
無言の視線を投げかける

家を失った犬だから
まずは寝床
そ ....
青い球体に手を突き刺して
あなたを引き抜きたい
白い球体はゆっくり東から西へ
いつもより明るい夜を巡っていく
孤独なんて簡単に乗り越えられる
と思っていたのに、私はもう潰れてしまい
そうに ....
嗚呼、
バスタブの中で
溺れてしまいたい。
ため息のなかで
耳鳴りのなかで
朦朧とした意識のなかで
ぼんやりといつもあなたが浮かんでいる
 
 
町の公民館に移動映画館が来た
視聴覚室の小さなスクリーンと
パイプ椅子で上映された
打算的な男と女の物語だった
適当なところで事件が発生し
男も女もよく舌打ちをした
飽きてし ....
文字を食べる世界に生まれた私は
文字を食べない世界を知らない


赤ちゃんが最初に食べるのは
お母さんが丁寧に書いた愛の言葉

結婚式の引き出物の定番は
お偉い書道家が書いた半 ....
翼をもぐ手は青緑
マフラー代わりの黒い髪
虚無への階段を昇天
しもやけた足の小指
「消え失せろ」の言葉にこみ上げる
笑顔は砂漠に否認され
欠陥者の烙印プレゼント
was sent
wh ....
君の外周をぬける
君という
確信が欲しくて

虎がバターに
ブログがツイッターに
急げば急ぐほど
混然として

君の外周をぬける
なんて遠回り
うなじから耳元
腸骨から正中線
 ....
たとえば
犬とか猫でもよかったけれど
いまわたしたちは
人間どうしだね

ちょうどおなじ加減で
人間どうしだね
暖房もなく、寒いよるには、
ちいさくなって毛布にくるまるのです
毛布はやさしいです
朝の梵鐘の音が聞こえると
お腹も空いてくるのです
やさしい毛布から脱け出して
ずうずうしいエアコンのセカ ....
排気ガスに舞い上げられた
小さな春を吸い込んで
私はこの街に生きている

裁判所前の桜
足繁く通った病院
水面に揺れる手漕ぎ舟

私はこの場所に居る


アスファルトにポ ....
いつか働くと思っていたあの日の少年は
絵描きや物書きに憧れたりしていた
フリーターなんて言葉は知らなかったし
世間と云うものから見下される職業がある事も知らなかった
だってどの本にもそんな事は ....
波打ち際は
まるで境界線のように横たわる

砂浜に描かれる風紋も
うねりを繰り返す波も
その姿をとどめることはない

刹那、
わたしはわたしを見るように
視界いっぱいに広がる世界を見 ....
久しぶりにあったJは
北の都市に住んでいるものとばかり
思っていたが

意外
都内の桟橋に車を止めた

???
はて
この先は海だ

と フェリーのような
車一台の乗る
船が ....
 
 
会社の電話が鳴る
受話器を取ると
雨音だけが聞こえる
すぐに父親からだとわかる
何の前触れもなく
そして何も話さないから
電話の時は昔からそう
ずっとそう

受話器から漏 ....
悲しいような甘さ
だ液に含んだキャンディをひとつ
あなたにあげたい

人の吐く息の波に
飛ばされてここにいるから
空が見えない

ふるえたように電話をかけた
いつもあなたに
揮 ....
mizunomadokaさんの自由詩おすすめリスト(1663)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩211-3-27
美しい舟- はるな自由詩411-3-27
新しい家族_- 服部 剛自由詩4*11-3-27
ちょうむすびとおりがみ- 木屋 亞 ...自由詩3*11-3-26
クロックワーク_ポエトリィ/_****Until_dying ...- 小野 一 ...自由詩5*11-3-26
まんじゅう- 小原あき自由詩5*11-3-26
ソング_・_オブ_・_インディオ- nonya自由詩15*11-3-26
エヴァ・ブラウン- TAT自由詩2*11-3-25
朝の出来事- 花形新次自由詩9*11-3-25
木蓮- モリー自由詩10*11-3-24
前傾姿勢_/_倒れる時は忘れずに__”_前へ_”- beebee自由詩811-3-23
それでも回送バスははしってゆく- 石川敬大自由詩16*11-3-19
夏のプールで- マフラー ...自由詩3*11-3-18
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
迷い犬- within自由詩3*11-3-7
青い孤独- within自由詩8*11-3-4
薔薇に埋れる- れもん自由詩311-1-28
意識- はるな自由詩311-1-28
舌打ち- たもつ自由詩511-1-27
つまみぐい- Seia自由詩211-1-27
アオミドロ- ゆず自由詩3*11-1-27
そとまわり- umineko自由詩6*11-1-27
- はるな自由詩211-1-27
新月- within自由詩7*11-1-26
この街- Seia自由詩4+11-1-26
ジャックオフベイビー- 虹村 凌自由詩3*11-1-26
「帰る場所を知らない」- ベンジャ ...自由詩4*11-1-26
水中都市- 森の猫自由詩5*11-1-26
受話器の雨- たもつ自由詩1011-1-25
推敲したら嘘が残る- かんな自由詩8*11-1-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56