雨の日をえらんで走ってきた
すこしでも跡がつくように
それでも

あなたが
まばたきをするだけで
世界はすっかり乾いてしまう
驚きもしない
、中庭から羽ばたく音に耳を奪われる
素麻のキャンバスには西日が翳り
餌を求めに鴉が飛来して来たのだ
立て掛けた鏡の中で時間だけが立ち止まる
瞳の奥には一瞬の戦慄と震え
 ....
絵筆に水をあたえているあいだに
なに色を使おうとしたのか
もうわからなくなっていました

あれから
もうずっと水で描いています
びしょびしょの画用紙が
いつまでもしぶとく破れない
 ....
粟立つ肌が
早く歩けと脚を鞭打つ
凍雲のすきま
十九時の満月はまだ低く
拾い損ねた人や物より
よっぽど近くにありそうだ

スピードを落とさず
曲がり角も無視して
ひたすらまっすぐ進ん ....
夕食時って、なんて読む?
――ゆうぐれどき、
に伏せた目線を追われてしまうのは、
この睫毛が人工衛星で、軌道に乗っかるクドリャフカ(わたしたち)が、
ゆるやかに沈(し)んでいくことを知らないせ ....
草が倒れ
花が飛び
ビルたちは溶けあう
本棚は崩れ
写真は粉々
音楽は眠った
空が落ちてもかまわない

かまわないよ
愛している
 では、ぼくの友人の話をします。名前を仮にNとしておきます。明るい、いいヤツでした。Nの実家は県境の山のすごく奥の方で、高校のときから市内に出てきてひとり暮らしをしていました。生物が好きで、生 .... 世界にたったひとり
取り残された気分で
自転車を走らせる

コンビニを通り過ぎ
高架下をくぐり
収穫を終えた田んぼの
あぜ道をカタカタ走る

目の前の景色は
時と同じスピードで
 ....
ぬるぬるとひかるひかりの影を浴び 空 いちめんに蔓薔薇の咲く あの子のまばたき夜をひきずり下して
星だらけになったコンクリートをけ飛ばしていったんだ裸足で
夢をかかえて
ロールしてロールするそのあいだに目があったら
どんな星もかなわないくらい大きなブラッ ....
名まえのもとに咲く花があるだろうか ことばからはじまる思想があるだろうか
槐、槐 蜂は最初からしっていた こぼれる密の甘さを
槐、アカシア 隣り合っても争わず
咲く白と黄色の狭間に立ってみれば  ....
庭にでて現代詩を忘れた。
草が揺れている理由がわから、ない。
夕方の事件に対しての答えは、ない。
世界地図は地面に落ち
そのままとけてなくなった。

遠くに見える
三角の山は現代、詩が生 ....
ぱちんという音がして
朝がねじれる
目をさましたら夜だった

思いだせないことを
思いだしていて
あなたのくちびるを
動かせたとおもったら

朝がねじれて
夜だった
裏のほうの園庭は
どくだみまみれでだれも近づかなかった
しめったようなぶあつい葉と
こなこなした細ながいおしべ
どくだみはえらい植物なんだよと
先生は教えたけどもだれも近づかなかった
 ....
あおじろい腹をうかべて魚たちが浮んでいる浮んでいる水
を引いた稲の緑が斑に褪せる褪せた色
の壁に凭れる男が胃の中のものを吐き吐き
捨てられた理想は街中に小高く積まれる


美しい世界で生き ....
五月の雪の木曜日
あの子はステージで裸になった

次の日には祝いにまつわる詩を書いて
大絶賛を受けたあと欄干から足をすべらせて死んだ

ま新しい五月晴れの朝に
いつもより少しだけ多く ....
目玉焼きの黄身が箸から崩れ落ち
食卓からも外れて床に落ち
砕け散った
バラバラのきみを
拾い集めては捨て
床の汚れを拭い取る
そして再び橋に向い
目玉の白目だけを食べ終わると
味気ない ....
天気がいいですね
きれいな庭ですね
(踊りませんか
いいえ、食事中です

目が赤いですね
ちゃんと寝てますか
(あの作戦うまくいきましたか
いいえ、忘れてました

陽が暮れて血がで ....
昔の夢を見て泣いた

私は時計が読めない
時計が何か知らない
ルールを知らないから
怒らないでほしい

いつの間にか覚える
日常を書き留めて
自分と結びつける
黄色の帽子をかぶった一年生が
朝の登校の集団に 交じっている

今時はピンクのランドセルもあり
小さな背中一杯に背負い込んでいて
初々しさに 車を運転しながら
自然と微笑み 見ようとしたが ....
静かな朝に
とおくとおく
列車の音がする
私達のあらましを
紙に綴った日
小さな子供は
おろかしい大人を
黙って観ていた
列車が走る音に
夢を重ねて
水でした。
わたしは息をしました。
水の中でした。
水の中でわたしは息をしました。

実際の話です。
あるいは、
想像上のはなしです。

息でした。
はじめに見たものは、無数の ....
甘い手で引きずり下ろして見た空は 星も月も果て灰色の海

かわりめの溶けた若さを積む指はざらざらひかりなめれば甘い

幸福のかたちをつくる他人の手 呼ぶ声のする高く黒い手
後ろ手におさえたのが
白鍵だったのか黒鍵だったのか
耳のわるいわたしにはわかりません

あなたの指がおもいのほか熱く
おもいのほかふるえていたことしか
頭のわるいわたしには
わからな ....
もうすぐ
夕暮のような
朝焼けがやってくる

始まりのような終りが

青がやってくる
赤がやってくる
そして 黒と白がやってくる

何度でも傷つこう
この世界がはじまるために ....
ないものねだりをするように
斜陽を写真に閉じ込める

ないものねだりをするように
野良猫に餌をやってみる

ないものねだりをするように
愛想を振りまき生きている

羨望や焦燥は
 ....
(手前にいくほど新しい作品(…;)になる予定です。

 * * *

 2013/08/26 その2。


青い空。白い雲。緑の木かげ。
いい天気だ。

やっとやっと、
おれは  ....
あなたは、あいしたものへいつだって
しにたがりな言葉をあててしまうから
私はそんな頭を「わらわずや」って、
わらいながら撫でつける
ゆびさきは、
自律神経からいちばん遠い場所だから
いつだ ....
黒いマントばかり羽織っていていいのかしらん。アイルランドの空みたいくるくるう天気に傘はいらないと思ったからなのですが。月曜日のうすら寒い朝には必ず道にサザエさんの頭が落ちていますし、ワカメSoupにい .... はやく大人になりたいな
頬を薔薇色に染めて君は言った

子供のころに戻りたいわ
目の下に立派な隈をこさえて君は言う

いつどんな時
君は君の世界に満足するのだろう

僕は狂った時計の ....
ゴースト(無月野青馬)さんのおすすめリスト(2039)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨の日- はるな自由詩413-5-16
自画像- アラガイ ...自由詩6*13-5-16
画用紙- はるな自由詩313-5-16
タブラ・ラサ(再生紙)- 茜井こと ...自由詩5*13-5-13
未完成した- 未満ちゃ ...自由詩11*13-5-13
日々- はるな自由詩213-5-13
人魚- ホロウ・ ...散文(批評 ...4*13-5-13
月が追いかけてくる- 佐倉 潮自由詩613-5-12
ひかるひかり- はるな短歌213-5-12
ROLL2- はるな自由詩413-5-11
えんじゅとアカシア- はるな自由詩1813-5-11
現代詩投稿前夜- 左屋百色自由詩6*13-5-9
朝がねじれて- はるな自由詩5*13-5-9
どくだみ- はるな自由詩713-5-7
- はるな自由詩313-5-6
六月の魚- はるな自由詩413-5-5
朝食- ただのみ ...自由詩20+*13-5-4
ほとんど地獄- 左屋百色自由詩10*13-5-3
白目- 自由詩213-5-3
花の傘_雨道に- 砂木自由詩13*13-5-2
愚手- 自由詩613-5-1
4/24- はるな散文(批評 ...513-4-29
甘い手- はるな短歌113-4-29
ピアノ- はるな自由詩613-4-29
世界- はるな自由詩513-4-29
ないものねだりをするように- 茜井こと ...自由詩3*13-4-29
(何かについて打った、何かをまとめるスペース)- (1+1 ...散文(批評 ...3*13-4-28
知りたがり- ゼンメツ自由詩513-4-27
確かに、春は- 阿ト理恵自由詩8*13-4-26
ネジ巻男の憂鬱- 瑠依自由詩513-4-26

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