さらに小さくふるえる水面
うちとけることのない二つの世界が
原子核よりわずかに軽い約束を
かわしたのは冷たい雨の日
もの思うようになってはじめて
自然と流れる涙の熱さを知る
大人はもっ ....
{引用=
真夜中の公園で素っ裸のオヤジに首輪付けて散歩させてる
あれは昼間お料理教室で一緒だった清楚なあのオンナノコ
マルキ・ド・サドって名前だけは作家気取りの性癖異常者
僕は夕暮れの公園 ....
瀬戸内の海辺からは
ぼんやりと霞んで
青い島々が見える
潮が満ちてくる頃には
波に防波堤が
飲まれそうになることもあるが
それでも
外海や日本海の波に比べたら
穏やかなもので
停泊す ....
引きとめて 捧げてくれた 相手には
目移りしても 浮気はするな
胸はだけ 「愛している」と 刺し違え きつく抱き合う 心臓のKISS
今はもういないあなたの席すわり苺みるくのストローをかむ
ドラマチックな恋にあこがれて
オフィスレディに成り果てた君は
みじめでぶざまな人生の敗者
日産ラルゴの座席カバーとして
ハワイのTシャツを着せるのは
もうそろそろやめにしないか
それより星 ....
愛しい人をうしなったとき
海のさざなみをきくと
こころにぽっかりと穴があくような気がするのは
なぜだろう
もう戻らない想い出が
心を駆け抜けるわけでもなくて
愛 ....
やさしいひとの
やさしくあろうと
どりょくしているひとの
たましいにふれた
それはなにより
やわらくて
ここちいい
しごとができるとか
くちがうまいとか
おかねがある ....
芯削り デスクに立てた 鉛筆を 速いお辞儀で 目に刺し隠す
朝のうた
うたってみよう
と思ってる
無駄な早起き
六時のわたし
∞
痛みにて
離れし夢の
幸せよ
置いてきたのか
温かい手を
∞ ....
あおい蕾が
春の嵐にぽきん、と折れて
公園のくずかごに捨てられている
花の命のありかがわからなくて
こわごわ抱いて家に帰る
光に翳すと
やわらぎながら
ほどけてゆく部屋
輪郭をも ....
試合前の練習中
選手たちにノックしようとしたら
突然彼は胸を抑え、
バットを握ったまま
グランドに倒れた
担架に寝かされ、救急車で運ばれた彼を
原監督が、チームメートが、ファ ....
手刀で
斬れたらきっと
夜になる
星空の下
あなたに会える
∞
からっぽだ
なんて言うなよ
青がある
恋もしてるし
愛もそろそろ
∞
好きと言い
呟 ....
肌やきもちが敏感になって あしたにはきえてしまいそうな夜
ぼくのせいで旦那さんが死んだことを
ぼくもそのとき死んだことを
奥さんが33ヶ月投獄されたことを
こどもの成長のためだけに奥さんが死ななかったことを
あなたたちのこころのひかりが
ほんとうに ....
{引用=
なぁぼくは受話器で泣いてるきみを抱けん。その泣き声さえも「ほんもん」ちゃうんや。
気の強いきみの受話器が黙るんは なんでかわかるよ、ぼくにはわかる。
....
久しぶりに
君を思い出して
君と笑いあった日々や
抱きあって喜んだ日々を
ふとした瞬間に
ご飯食べながら
泣きそうになった
“ずっと”なんてない
“永遠”なんてない ....
それにぼくはふたをしたのか
みてみぬふりをしたのか
きもちをコントロールしたのか
あきらめたのかわからなかった
でもいまゆめのなかで
あなたのもうひとつのなをよんで
はずかしくて
ホ ....
あなたが居なくなって悲しいのは
きっと私だけではないはず
もっと多くの人々も
貴方を失った悲しみを味わったのだろう
偉大な人ほど別れが早い
もっと頑張って欲しいのに
もっと頑張 ....
人は人と出会い
その人から自分にはない
新しい何かを吸収し、学ぶ
人は人と過ごし
時には笑いあいながら
時にはぶつかり合いながら
相手の心に染み込んでいく
人は人と別れ
『 ....
桜咲く 踊れ人畜虫神霊 恋も恨みも生死も忘れ
「サクラがね、きれい」とはしゃぐキミの肌 ピンクの花を 夜 咲かせよう
その先は楽土か黄泉か花の道 向こうで誰か手招きしてる
遊び{ルビ ....
つつましき妻の花壇に蛙棲みゲコゲコゲコと呼びかくるなり
あれがいいこれがよしとて選びたる花々はどっと咲きいでにけり
良き日なりわが家には平和あれども哀し人の世トラブルに満つ
片田舎坂 ....
蟹が十匹集まって
フォークダンスを踊ってた
お前それマジで言ってるのか
マジなら俺はもう駄目だよ
世の中の真実がわからない
蟹が十匹集まって
フォークダンスを踊るのか
あるいは踊らないの ....
桜の花びらに見えましたが
それはお墓でした
とても小さな墓石でした
とても小さな人が
入っているのだと思いました
ところどころ緑に苔むして
たしかにそれでも
桜の花びらに見え ....
外に出て歩きたい
陽の光を浴びて
鳥の声が聞こえる。
日常部屋の中ばかり
雨の日も晴れの日も
わからない。
夢も希望も
ない毎日
愛情がほしい。
寂しい。
自立支援
....
話すたび 妖しく甘い 花が咲く 君のくちびる キスでふさいだ
冬のまばゆい朝から
透明さが失われていくと
気温が少しずつ高く
悲しみの濃度が低くなる
だから春でいいのだと思う
僕の心は冬にとどまったまま
だけど春でいいのだと思う
窓の外にある季 ....
{引用=
花霞 目に映るのは君の背に散りゆくたったひとひらの夢
北国の君に(好きよ)と花びらで書く 南風がさらってゆくよ
首筋に君が降らせたひとひらは淡い花より ....
精錬された中指に
溶け落ちるクリーム
最後に残るのは苦しみ
蒸気圧がどんどん落ちて
すり替えが始まる
いつになっても
立っているだけの案山子が
ピエロのように
一粒の涙を舐める ....
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