僕は星が好きなんだ。とくに月が好き。
地球や太陽や月も星なんだよ。ときどき忘れちゃうこともあるけどね。
月。
満ちたり欠けたり。
細くなったり太ったり。
丸くなっ ....
雨が好きだと 聞きました
コンクリートを細く打つ
水粒達の音を聴き
空間の糸筋楽しむよう
貴方は窓辺で薄い雨
気だるく眺めているのでしょう
お願いです
雨を愛で入る貴 ....
「出てきてくれないと、さよならが言えません」なんて
君がいつもの優しい声で言うから
余計にここに閉じ籠ってしまいたくなった
「寒いでしょう、さあ」
ねえ、君はいつだって正しい
寒いよ
すごく ....
何にもない
空に
雲一つ
ポカリ
長閑だ
クスクス
洗濯物が
話する。
笑顔で
笑う。
何にもいらない
雲一つ
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その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか
それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心とい ....
君のことが好きで
大好きで
好きずきて
怖い。。。
君は居なくならないよね?
僕より先に逝ったりしないよね?
大丈夫だよね?
....
私が君を知ってから
血管のひとつひとつから
香り高く咲き出るように
この肉体は、花となる
私は歩く
今迄よりも、ほっそりと
今迄よりも、まっすぐに
そうして只
....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた
叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
雪を見ていた
精確なことを言えば
友からの雪景色の写メを見ていた
あいつのまえに存在した景色が
写メで切り取られて
雪景色の写メが送信されてきた
俺は心のちからを総動員して
....
オープンカーでパレード
バラの花道
白いタキシード
皆に幸せをプレゼント
お酒飲んで
タバコ吸って
カラオケ歌って
それが現実
東京都出身の独身男
AB型山羊座
茨城県育ち ....
いつもより長いキス
一秒でも長いキス
今、ほしい
冥王星から始まって
シリウス、シリウスBへ
カノープスが続く
アケルナルはエリダヌスで
はくちょうにはデネブ
落ちてこないのは ことのベガ
冬のオリオンにリゲル
北極星を見つ ....
ずっとずっと遠くまで私を背負ってくれたあの人。
あんな公衆の面前で
無茶なお願いをした私に
仏頂面のまま
それでも、背中をさしだしてくれたのは何故ですか。
その薄くて柔らかな皮膚 ....
{引用=
にんげんに「いつか」の単位はないことを知らせるための報せが届く
あたたかくあまいものが頬をながれて部屋は焚いても焚いてもさむい
ほねになるただしい順序であることに最 ....
いい詩をお書きになる あのひと
言葉はなんでもなくて、抽象性が無担保でまかり通る
それなのにそのひとの選ぶことばのならびをみて
とってもうれしいきもちになってしまう
このひとは本当はすごく ....
上辺だけでの会話
踏み込むには弱すぎて
疑問文で伝えるメール
返ってくるのは当たり前で
名前を呼んでくれたとか
喜んでる顔が見れたとか
そんなのどうでもいいんだ ....
今宵にみる月は
夕暮れに傾いてゆき
三日月ゆらゆら
縄をかけて揺れていよう
マティーニをかたむけ
かりりと齧るオリーブ
あ酔っちゃった
こぼれていく輝く液体
おぼれていく私
....
眠たさを誘う 五月の街
Market Street 1200
サンザシの木がほこらしげに 赤い花を咲かせていました
通りを染めるほど 目に映えるほどに
歩きながら目にできる家々の
フラワー・ ....
目覚めると窓の外で
半月から黒い糸が遠くに降りていた
糸の先を追って家を飛び出すと
町から外れ 草原に一軒ある
家の煙突に続いていた
窓をのぞくと中から
「お入り」とおばあちゃんに言われた ....
きみはいま雪を見ているのかな
ぼくたちはいまどこにいるのかな
世界は閉じているのにまるで
ばらばらだからカケラだから
リズム、メロディ、ハーモニィ
ひとのいいところには助 ....
走り込んだ
息が上がった
呼吸を整えて
力を抜いた途端
おなかが
ポコンッ
ありえないと
目を閉じた
いっしょうけんめい人生に絶望して
暖房の効いた部屋で
死にたい
と記してみる
死ねばいいのに
と答える
死にたくない
と泣く
泣くふりをする
涙も出ないのに
....
そこそこに慌ただしい日をこなしたあとは
急ぎの用ではない
コマゴマを
脇へ全部追いやって
静かに坐ってまゆつくる
まゆからでてきたからといって
羽根あるものになるでなし
わたしは ....
お元気ですか
私はとても元気です
私の住んでいる街は今
イチョウがキレイです
上を向いても
下を向いても
黄色です
これで歩いている人が
黄色だったら笑えます
前 ....
この記憶も、いつかは途切れるのだろう
この命も、いつかは途絶えるのだろう
私がいなくても、
私の思考が停止しても、
世界はまわる ....
結婚しないわたしへのあてつけなのかなと思った
今更ながらの大ぶりな段ボール箱の底
つややかな赤い実りをいたわるかのようにそれは敷かれていた
一見して母の達筆を思わせる簡潔な手紙には何一つ ....
僕は君という詩が好きだけど
僕は君の望んだ詩になれずに
やがて別れの季節は、訪れる。
なにをどうしようと
足掻いても
誰のせいというでもなく
仕方のない、ことがある。
....
ほろほろと涙の零れ落ちる瞼に口づけをして、
貴女の苦しみまで、吸い取ってしまいたいのに、
僕はこうして、抱き締めてやることしかできない。
せめてこの温 ....
クリスマスの精霊
セイント・ニコラスへ、
へいぼんな親の
どこにでもある
ありふれた願い
今年もまた、
クリスマスをいわえることに
感謝しながら
誰もが請う、だから ....
あ、あれえ???
所謂ニートの定義を見ると
しっかり当てはまっている
いつのまに、こんなことに
職業は読書探偵
書物に沈潜して時代精神の
裏側に隠された謎を解くが
読書探偵は依頼がな ....
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