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息吹を置き去りにして君は
素直になった
砂を走った
八月は並行して走る
水打ち際で風に舞った
戸惑いは前触れもなしに
鮮やかなモノローグを割いて
今ここに君といることを
あまりにも ....
かなしみの花を敷き詰めたその
庭園であなたは白い息を吐くの
見失うために出会う速度超過の
ただ二千年に一度の出会いだよ
もう表面張力ではとめられない
世界は私の網膜で壊れていくよ
....
葉を落とした木々のトンネルを抜けて
半島の北側を走る私鉄の
絶え間ない線路との軋轢を
心地よいささやきの様に夜毎耳にする
秋は未練を払い夏の毒素から解放され
今ひとたび人間を愚かにする静 ....
かげろうのようにあなたが笑うので
髪を切ったり
鏡を磨いたり
靴下を脱いだり
コップを落としたり
ソファーで寝てしまったり
そんなささいなことまで大切になりすぎる
この恋は危険だ ....
シンフォニア
夜を渉る
寄る辺なき
シンフォニア
オフィーリア
濁る目の
琥珀の底に
オフィーリア
最期に仰いだ空
金属片の月
シンとなる森
ああ 言葉でひとが分かり ....
顔を上げたらそこにいて
手を伸ばしたら触れることが出来て
正しいことをしたときには
えらいねと言ってほしかったのです
花は土地から切り離されると
すこしずつ死んでいく
生まれた土地から切り離されて
まず工場へ送り出される
仕分ける熟練した腕が
花をつかみ花を矯め
生まれた土地から切り離されて
箱詰め ....
さらに小さくふるえる水面
うちとけることのない二つの世界が
原子核よりわずかに軽い約束を
かわしたのは冷たい雨の日
もの思うようになってはじめて
自然と流れる涙の熱さを知る
大人はもっ ....
冬のまばゆい朝から
透明さが失われていくと
気温が少しずつ高く
悲しみの濃度が低くなる
だから春でいいのだと思う
僕の心は冬にとどまったまま
だけど春でいいのだと思う
窓の外にある季 ....
貝の中で眠る
エナメルに身を添わせ
なめらかな肌に
潮騒を聴きながら
貝の中で歌う
孤独とは空間原理
反響して丸く閉じていく
原初細胞の相似形
世界の外では日が昇り
また太陽 ....
さざなみがさらっていった
いつしか悲しみが
すべすべとした滑らかなものに
変わっていくように
すこし冷たい雨が研いでいった
行き先を見失うときはいつでも
はじめに心をひらいた場 ....
階段は途中で空につながる
これ以上は歩けないかな、と思って
これ以上は歩けないかも、と思った
風がとても心地よい季節のことを
寂しさを微塵も感じないで過ごした
短い時間のことを振り返 ....
どうして自分は
を突き詰めて疲れて
実りもなく眠りに落ちて
どうして自分ばかりが
ため息の花を咲かせて
この部屋はもう息苦しい
どうして自分だけ
世界の不公平を是正す ....
いつのまにかすれちがって
もうであわない
ペールブルーを背景に
ハクモクレンが
私は孤独です
わたしはこえにだしていってみる
わたしはこどくです
私は声に出して言ってみる
いつ ....
くちびるから風を運んで
気がつくとそこにハルがいる
粒子の波が雲の切れ間から
美しいオルゴールのように
血を流したりはしないけれど
人はみなそれぞれの戦場を抱え
ふと息をついたときにど ....
カテドラルより鐘の音がこぼれてくるので
僕は屋根裏のようなその図書室で顔を上げる
埃っぽい書物たちの潜む書架が
ひとたび足を踏み入れては還れぬ森のようだ
森の中には誰もおらず
時折ド ....
いい詩をお書きになる あのひと
言葉はなんでもなくて、抽象性が無担保でまかり通る
それなのにそのひとの選ぶことばのならびをみて
とってもうれしいきもちになってしまう
このひとは本当はすごく ....
あ、あれえ???
所謂ニートの定義を見ると
しっかり当てはまっている
いつのまに、こんなことに
職業は読書探偵
書物に沈潜して時代精神の
裏側に隠された謎を解くが
読書探偵は依頼がな ....
はなさきみだれてのにはるのかぜ
ふるふるとそよぐこのはのかなでるおと
こころふるえてみずうみのうえてをやすめ
きんいろとぎんいろとそしてほんのすこしきいろも
星が流れるたびに涙光り
路面 ....
センセイも昔はガクセイだったから
センセイのセンセイがいる
センセイは今もガクセイだから
センセイのセンセイがいる
センセイは他のセンセイに
アドバイスをもらったりするので
センセ ....
{引用=
(She was once here. So was I.)
}
あなたがすきなのに
あなたがいなくなって
あたしはくうはくのなかで
あなたの残像を追う
あなたはせんさ ....
夜はとめどなく凍り続け
ミニカーで走る高速道路は閑散としている
星間トンネルを抜けるころには
シリウスが輝きを失って氷の塊が無数に路面を舞っていた
冷え切った心を包むのはアーガイルのセー ....
ギュヤーンと街中にある飛行場から
飛行機が飛んでいくのを見ていた
僕たちはまだ子供で世界にコミットできない
大人になってもコミットできないことはまだ知らない
途中コンビにではない雑貨屋に立 ....
あたふたと駆け寄りきつく抱きつく
君の骨の重さ確かめるために強く
そして呼吸する間を惜しんで
キスをしてそれがいつまでも続く
金縛りにあったように体が収斂して
こうしていることが日常だと ....
くるくるくるりと
来ぬ人の心
ころころころりと
待ち焦がれ剥き剥き
彼恋焦がれ桂剥き
料理利用して篭絡しよう
そうしようそうよ
そうしそうよ
つつつつポとガスの火をつけて
お ....
明け方にこころ ざわつく
人の死があったのだと
匂いで分かる
電話が鳴るずっと前に
昼過ぎに喪服を取り出す
やりかけの仕事を放り出し
昔その方からいただいた
手紙を探してみる
....
いきているのか
しんでいるのか
わからないまま
湖水の上を歩く
光はもう見えず
声ももう聴かぬ
私の肌を通して
水面に気泡立つ
温度は寂しさで
あなたは弱くて
困った人だけ ....
繭の中身を確かめに
ヴェランダからするんと
カーテンを伝って降り
君の夢へ移動する
月無き夜のこと
君の小さな体に
無数に穿たれた
秘密の森のこと
心に生い茂る銀色の
すすき ....
おなかが空いてパニックになった
夕陽が不気味に背中を追ってくる
こういうときなんだ誰からも
愛されていないとわかるのは
こどものときからそうだったんだ
証人は僕しかいないけれど
自分は ....
群青色の空の下であなたは自転車を押していく
わたしの歩幅を気にしながらゆっくりと歩いてくれる
オリオン座の見えるころに出会ったのに
まだ一度も喧嘩らしい喧嘩をしたことがない
わたしがとても傷つ ....
ミツバチさんの瀬崎 虎彦さんおすすめリスト
(42)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
あずけてしまえれば
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-8-11
一週間と一日
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
10-8-2
旅客
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
10-7-23
どうぞ知っていてください
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
10-6-5
オフィーリアIV
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
10-5-26
あなた
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
10-5-17
花工場から出荷され
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
10-4-23
この世界に平等にレイン
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
10-4-17
窓の外にある季節は
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2
10-4-5
呼吸をするようにひらかれていく
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7
10-3-25
フリクション
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-3-24
あなたに_愛を
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-3-23
どうしても_君でなければ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
10-3-18
ペールブルーを背景に
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
1
10-3-15
今そこにないものを確実に意識しながら
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5
10-1-24
_この森をかつて君と歩いた
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
10-1-10
あのひと
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
5*
09-12-28
_職業は読書探偵
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-12-14
_さようならとさようならの隙間
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-12-11
センセイのセンセイ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
8*
09-12-8
クロマティック・ラヴ・アフェア(ガーベラの花束を手に立ち尽く ...
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7
09-12-6
逃げるように二人
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-12-6
17歳
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-25
僕はカーディガンのボタンを外して
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2*
09-11-10
桂剥きハルシネーション
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
2*
09-11-9
のに
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
3
09-11-6
月夜
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
6
09-11-1
月鳴夜
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
17*
09-9-2
かえりみち
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
10*
09-8-31
希望のフォーナ、絶望のフローラ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
7*
09-8-31
1
2
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