すべてのおすすめ
お父さんはきょうだれとも話さなかった

たくさんたくさん

お母さんは赤ちゃんと話をしたのだろう

お母さんは話し足りていたから

お父さんはただ眠たいなみだのなかにいる


だ ....
ぼくには廊下を走るしかないのか
なにもできずに世界の一員であることを
ぼくは駆けつけることもできなかった

文学で立ち向かえるのか
どうやって立ち向かうのか
立ち向かう理由なんてあるのか
 ....
またこの季節がきた
むかしの女から選挙の電話だ

感情が宗教にとりのこされてぽつんとする
勇気、無私、新たな地平、
どんな宇宙のものまねなんだろうか

宗教は、いや、宗教を選ぶということ ....
ジョギングする人とすれ違った
ネクタイをゆるめた長身の男の腕をつかみ
バランスをとりながら女が自転車をこいでいた
こんな夜中にこんなところを男女で歩いているとは
ふたりはどれだけ寂しかったのだ ....
遠い天体から

ひかりが届いている

それはぼくから見れば

永遠と

言ってしまいたくなる距離だった

そんなに離れていても

引力など働いているのだろうか




 ....
ぼくのせいで旦那さんが死んだことを
ぼくもそのとき死んだことを
奥さんが33ヶ月投獄されたことを
こどもの成長のためだけに奥さんが死ななかったことを
あなたたちのこころのひかりが
ほんとうに ....
それにぼくはふたをしたのか
みてみぬふりをしたのか
きもちをコントロールしたのか
あきらめたのかわからなかった

でもいまゆめのなかで
あなたのもうひとつのなをよんで
はずかしくて
ホ ....
ぼくは病院を経営していた叔父叔母に育てられました
ぼくの部屋は病室でした
かたくて高いベッドと狭い机しかなかったけれどなんの不自由もありませんでした
妹の部屋は病院の最上階、叔父叔母の居住するフ ....
ここが気持ちの良い伸びやかな場所だということが
霊能のないぼくにもよくわかる

水のふくよかさが光に自由だ
土や風はじっとりとあえなく色彩へとかわり
そして私は鼻腔から生まれかわる

この地で生を受け ....
好きなひとに甘えられるとかわいいと思う

ふつうのひとに甘えられると

どうしたらいいのか分からなくなると思う


秋の空ではなかった

つめたい風に春が匂った

頬を耳をそよう ....
中二のとき家出をした

ぼくはすこし複雑な環境にいた

遠い親戚が経営している病院の

ぼくは病室をあてがわれて住んでいた

妹にはその隣があてがわれていた

病院の四階が院長夫婦 ....
風が春だった

ロカ岬にたったような風の匂いがした

曇り空にはひかりと影の階段があった

幻視にちがいなかった

ショパンの別れの曲が聴こえてきた

幻聴にちがいなかった

 ....
未来へつづく愛なんて

ぼくの旅路にはなかったんだ

人生や社会に

なんの影響も及ぼさないところで

ひとの心とあそんでいる

こどもって

どんな大人になりたいんだろう
 ....
なぜ負けなきゃいけないの

そんなことのほうが

そっちの方がむつかしいことなんて

だって

あたりきのお話しじゃないか


富士や蛙やヤマカガシ

負けることがただしいん ....
藤沢周平の小説に殺すなというのがある
中二のとき国語の先生が授業で朗読してくれた
先生はいまの私より十歳下だった

先生の野太くて明るい朗読は
鹿児島なまりの抑揚で歌うようだった
不埒な中 ....
ちいさな雨が降るね

音のない模様を

フロントガラスが濡れている

それはなんの痕だろうね

形のない法則を

夕方の匂いがこぼれている


きみは夕餉に消えてゆく

 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
つたえたい言葉

のぞきこむようにして

きみと喋っている

意識をすぎてゆく

音にかえて

のぞきこんださきには

詩にもならないちんぷな台詞

ばかり

愛してる ....
イエス様のお母様であることを天に捧げ

マリア様もまた

イエス様とおなじ聖なる存在になられた

だから

マリア様のイエス様への肉の愛は

宗教画のなかにしか存在しない

いったい肉の愛とはなんであ ....
愛といのちは似ているかも知れない

どちらも永遠ではないところが

どちらも生きることそのもののようなふりをしているだけで

なにかもっと大きなものの仮の姿のようなところが


自尊 ....
髪かわかしたら?


髪かわかしたらメールしますね、って

きみの髪が一万光年の長さだったら

ぼくはもう宇宙にはいないかも知れない
あの靴はどこにいったの

あの靴はなに色だったの


いつのまにか靴は

あたしのなかで赤い色になっていた

愛はいのちと

コインの裏表になっていた

だから血まみれの靴なら

あたしのなかにあるわ ....
これはロシアのお話です

ワーニャという女の子が

冬の森を家へといそいでいました

こんなところに?

凍えそうな恰好をしたおばあさんが

娘さん、寒くてつらいんだよ、

ワ ....
ぼくは高校卒業まで叔父叔母に育てられた
母さんはぼくと妹にいちども会いに来なかった
誕生日にはお金が送られてくると叔母は言っていた

叔母ぼく妹で買い物に出かけると
きまった店でよく服を買っ ....
雪を見ていた
精確なことを言えば
友からの雪景色の写メを見ていた

あいつのまえに存在した景色が
写メで切り取られて
雪景色の写メが送信されてきた

俺は心のちからを総動員して

 ....
きみはいま雪を見ているのかな

ぼくたちはいまどこにいるのかな

世界は閉じているのにまるで

ばらばらだからカケラだから

リズム、メロディ、ハーモニィ

ひとのいいところには助 ....
平気な口をして返事をしないで

あなたとなら何処へも飛べるの

囚人のジレンマを巡りなさいよ

ひとはうらやみもしないけれど

心がわりはメールを待ちわびる

あたたかい紅茶のなか ....
小学三年までと二十代後半を東京で暮らした
いまも出張で月にいちどは東京にゆく
きょうは機械の立ち合いで東京だった
加工テストが順調だったので
そこの社長に言ってちょっと散歩に出る
狭い道に風 ....
僕に裁ける空はない

僕に裁ける光はない

僕に裁ける風はない

僕に裁ける悲しみや

僕に裁ける幸福など

そんなものないのだ


空も光も

風も悲しみも幸福も

 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
ミツバチさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(47)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
だれもしらない- 吉岡ペペ ...自由詩614-10-21
子殺しのメカニズム- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-1
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩810-7-3
青山一丁目から- 吉岡ペペ ...自由詩810-6-4
遠い天体- 吉岡ペペ ...自由詩1410-4-22
こころのひかり- 吉岡ペペ ...自由詩610-4-8
それにぼくは- 吉岡ペペ ...自由詩910-4-8
幸福- 吉岡ペペ ...自由詩11*10-4-3
生家にて- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-4-3
おんな心- 吉岡ペペ ...自由詩6*10-2-11
家出のよる- 吉岡ペペ ...自由詩1010-2-11
さいごの慈しみ- 吉岡ペペ ...自由詩7*10-2-3
未来へつづく愛なんて_WOMEN_AT_THE_SAME- 吉岡ペペ ...自由詩7+10-2-2
夕日が目にしみる- 吉岡ペペ ...自由詩5*10-1-29
殺すな- 吉岡ペペ ...自由詩810-1-23
こころよ、帰ろうよ- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-21
言葉たらず- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-19
つたえたい- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-14
肉の愛- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-1-11
愛といのち- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-11
ぼくはもう- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-5
血まみれの靴- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-1-5
空になった女の子- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-5
四人家族のマネキン- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...2510-1-3
雪景色の写メ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-1-3
ふゆの太陽- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-19
囚人のジレンマ- 吉岡ペペ ...自由詩209-12-5
東京のふゆの風- 吉岡ペペ ...自由詩1909-11-12
僕に裁ける悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-3
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31

Home 次へ
1 2 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する