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/午前4時55分の墓場のまえで眠る仔泣きじじい
中途半端/まだコートで出勤する
新聞配達のゆうちゃんは生理を配りながら靴音をころす 。
世の中をタイミングよく滑るには確かな動作と奇天烈な ....
胴体に日の丸をつけた飛行機が
滑走路から飛び立ってゆくのを見送っていた
まるでデジャヴュでもあるかのように
ものを書き
考えることをしてきた
だのに、なにも残って ....
休みたいので
コンビニの店員に
すいません
枕とベッド売ってませんか
って聞いたら
申し訳ありませんが品切れです
だと
ふんわりしたいので ....
原発反対と言うデジタルな絶叫の3分の1は原子力で出来ています
3分の1は恐怖と愛で出来ています
残りの3分の1は何となくと言うノリで出来ています
みたいなだらしない冗談が口から溢れ出る
....
僕には誰もいなかった
いつもそれは 確かなことだった
だけど いつものことだった
僕は場所を探そうとした 君のために
見ている その 風の中ではないものたちよ
だけど かまわない それが 風 ....
わからないから不安になるんだよね
好きなひとの心うちと
明日の空模様
開けてびっくりでは困るけど
あてにはならない春の天気予報を頼りに
ご機嫌いかがなんて訊ねてみる
わたしから ....
底ふかい
ながれる霧の
亡失のよあけに
サインのかげりがうかびあがると
ゑづは
狂いはじめ
つよくあしでまといの舌苔
怪訝と
したたりで
烏合を吐きだすつぶてに
そまる
....
人称はひとりぼっちで夢見る
ケーキナイフ、反復して、二等分の春、
ささやかなものだけを集めながら、
痩せていくのを望んでいる
空腹は僕に似つかわしい 欲しがりな僕に
もう欲しがらない(で ....
自分も被災したのに
なぜ人にやさしくできるのだろう
お風呂屋さんは
入湯料を半額にしている
夕べは無料になっていた
だれかが十万円を寄付したからといっていた
なぜ被災者が被災者にやさし ....
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足下の明かりを踏んでいる
私は歩いていた
その舗装された道では
所々に白い線が引かれ
アクセントとなって
景色が次々と切り替って ....
関わっている仕事が
いまの福島第一のようになったとき
ぼくのチームはどんなふうになっているだろう
おさえこむことが出来るだろうか
おさえこむまで諦めずに考え抜けるだろうか
....
面と向かって会うのもいい。
電話で同時的又は即時的に会話するのもいい。
でも、時間的遅れが不可避な交流が好き。
言葉を文法に乗せて
読みつつ認識する意味と
気持ちと
記憶から浮かべ ....
そして瓦礫の中で何回も目を覚ます。事実だ。メタファーでもマボロシでもない。またはずれくじをひく。くりかえしだ。一日経てば、今日がまた昨日になる世界で。
ニュースはかったるい。 ....
消しゴムを食べていると
母が気を利かせて
夏みかんのジャムを持ってきてくれた
消しゴムなど食べられるはずもないから
いらない、と断ると
代わりにコーヒーを入れてくれた
....
今すぐ結婚しないひとの
いのちの心配をしてはいけない
花びらがすき放題に散っている
桜木も見あたらないのに
どこからか来て巻きあげられている
雨のあとの曇った朝だった
....
腐った夜。隣の部屋で愛を営む学生カップルの残虐性は情状酌量の余地がない。今夜僕はあまりに寂しく気付いたら死んでいそうなのでとりあえずウイスキーをグラスになみなみと注ぎ貧乏ゆすりで下の階の住人の睡眠を妨 ....
死が
眠りのようだったら良い
いつもの眠りのように
目を瞑り
深い夢の中へ行く
それはとても深くて
なかなか目が覚めることはない
そうして意識だけが残り
肉体は土へ還る
....
錦糸町へ行かなくちゃ
錦糸町南口のエイコっていうスナックへね
あの子に逢いに
何!
好きなバーボンアンドソーダを飲みに行くばかりだけど
かわいいな
ほんとにかわいいな
汗に濡れた肌を ....
遊びにきてよ
窓はがたゴトゆれるけど
月はさかさまにみえるけど
(誰も知らない夜の色)
遊びにきてよ
雨がふっていないのに
雨がふっているような気がする夜は
(それは一人だってこと) ....
寒村にも桜が咲いている
老婆が田んぼをととのえている
大飯原発に向かっている
福島第一のまわりにも
かつて静かな時間がながれていた
田んぼのつぎの担い手は
いまどこ ....
先月 ....
呼びとめてほしいと思った
知らぬまま行こうとする私を
踏んでしまったものからの声で
呼びとめてほしいと思った
抑えることが美と思うのかと
桜はおもいおもいに散る
だれも連れず
自分の ....
川面で光の魚がはねている
春と霞を点描で描くのはぼくではない
土手の並木の樹勢のなかを
グングンふくらみ育ってゆくもの
ふくらみみもだえて勢いを増してゆくもの
樹 ....
行きたくないのにそこに行った
行かなくちゃならなかったからだ
ずっとこわかった
心配するだけではいられなかった
そのあとの
こころの恐慌は覚悟していた
はずだった
....
軽蔑されたことのないひとは
ぼくが軽蔑してやる
殴られたことのないひとは
ぼくが殴ってやる
傷つくことに慣れたというなら
死んでみな
心をつぶして平 ....
微笑み浮かんだら 授業は うわのそら
教室で運命・赤い糸さがしてる
願いが叶うなら 君の泣きじゃくる顔も
見たい 見ていたい 10年後も その先も
君に惹かれるのは なぜ だろう ....
頼りたい
頼られたい
苦しい。
情報の溢れた昨今
蝋燭に火を燈し
骸骨が笑う
食ったら吐いて
また飲み込む
不器用な私
好きだったのは 結い髪のしなやかな流れ
好きだったのは 頬杖の中の虚ろな瞳
好きだったのは 絡み付く癖のある声
好きだったのは 間違いなく貴女だった
好きだったのは 間違いなく ....
水面を見上げると
ちいさなおんなの子の顔
こちらの様子が気になってしかたないのか
大きくなったり小さくなったり
*
わたしだけの世界
酒屋さんの軒先に置かれた古い火鉢
....
いのちふわふわ風の中
いのちふわふわ風の中
命いっぱい風の中
ふわふわふわふわ
空の上
ふわふわふわふわ
風の中
いのちは心の写り映え
瞬くうちに消えて逝く
いのちを持った我 ....
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