育つために撒かれた種
飲み干されるため血にまみれたトマト
食べられるため握られたおにぎり
焼かれるために横たわるメロンパン
プチられることなく窒息したプリン
時代に見捨てられ
度々俺の ....
合鍵は人から人の手の中で 愛と別れのカノン奏でる
わが指にかき乱されて鳴く猫のその声可愛いや 舌もてふさぐ
ねぇしようしようと夜毎ささやかれ 花を開きし罪におののく
ラブラブのムード ....
いたむのも
ごはんを食べていれば
まぎれるのでないかなあ と
考えて
なんだかいつもよりも
かみ
かみ
かみ と
ウインクするように噛んだのです
たいせつなウインクは奥歯です ....
さっき、クリニカと間違ってロゼット洗顔パスタで歯を磨いてしまった。けっこう長々と。
学生の頃、寝る前にジョージアの空き缶にした小便を翌朝起きぬけに飲んでしまって以来のまぬけだ。あれ、バニラ味 ....
さけられない出会いと別れもある だから台本通りにいけばいい春
きみという切ない迷路にまよいこみゴールがないの?この思いには
もも色と緑のわりあい 何対何で春を形成できるんだろう
....
「ただの人」に成り下がった 自分には
あの日放った金色の光は もはやなく
鈍色の影を身に纏っている
わたしは「ただの人」ではなかった
そう、何度も、何度も、何度も、何度も、
床に ....
使い切ることなく無くす消しゴムのように見失った第一話
赤、明滅、遅れて届くサイレンに共鳴をする喉笛の穴
干上がった水たまりは遺跡に似て踏みつけられず進めぬ真昼 ....
放課後になめたあの子の笛の味思い出させる
食堂のカレー
雪合戦
逃げるあの子の盾となり冷水滴る色男かな
「待っててね」げた箱の手紙持って行った校舎の裏で
ひとり凍える
....
窓が要る
水平に広い大きな窓が
それよりまた少し広い麻のカーテンも
それから終わらない午睡
愉しいゆめ
{引用= (放っておいてね)}
カララ・・・ ....
雲の上で
誰か泣いている
その
降り注ぐ雨の下
泣いている人もいるだろう
雲の上で
誰か泣いている
誰にも気づかれることなく
誰にもなぐさめられることなく
休日の昼過ぎ
先月から通い始めた
自動車学校へゆくと
校内のすべての車は停車して
教習コースの道に並ぶ
紺ブレザーの教官たちが
にこやかにキャッチボールをしていた
長 ....
あなたの指につながって
赤い細いその糸を切りましょう
悲しまなくていいのよ
そう
あなたにはもう誰もいないから
糸が切れたら消えて行くわ
あなたには追いつけない所に
そう
だから悲しま ....
久しぶりの太陽と
あなたからのメールは
暖かい。
何を指して倫ならずと呼ぶのやら 今はあなたの乳吸うばかり
ラブホ出て逆方向に去るふたり 振り向く男 振り向かぬ女
男などいらぬと笑うプリマドンナ 今日も酒場でディーヴァをくどく
飲み ....
飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる
鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
砂浜のない水たまりがさみしくて砂時計から補充した陸
さようなら ― もとは接続詞なのだから ― 悲しむ理由はどこにもない
「リコーダーを縦笛とよぶ日 ....
親指の爪割れるほど押し込んで戻らなくなったリセットボタン
第一話読み捨ててまた新しい本開くよな生活の果て
ショッキングピンクのコートでナニゴトか挑戦をしたつもりになってる
....
「ゴルゴンゾーラって何?怪獣?すっげー強そう!」
って言ってたTくんは
そいつに会いに単身イタリアに渡り
一流シェフになって帰ってきた
ワールドカップ・フランス大会に
「オーレ・オー ....
赤い舌をのぞかせながら
君は緑色のケーキを食べる。
ピスタチオのムース。
新作だってと言いながら
君が買ってきた分を
二人で分けて食べてたはずなのに
僕の分はもうない。
赤い舌をのぞ ....
熱で味がわからない
浮かぶ綿菓子
ハッカばかりのドロップ
七色の飴細工
積もったかき氷にシロップ
夜空に金平糖
夢のような国にトリップ
熱で味がわからない
きっと、とびっき ....
詩を消費すると
詩ではなく死になるから
読んでしまった詩が気がかりだ
よく晴れた休日
スーパーマーケットに
たくさんの消費者がやってくる
裏口の方で
上司に叱られていたあの店 ....
鉄砲玉の家系です
誰も戻ってきはしません
吉野家へ行きました
思えばこれが東京の味でした
修学旅行の列から浸み出した
初めての味でした
今後戦争などというものへ辿り着く ....
誰かの哀しみを拾い上げる
冷たい小糠雨に濡れ
誰かの哀しみは
つぶらな瞳でわたしを見上げたように思えて
この胸に優しく抱きかかえた
歩道橋下の暗がりで拾い上げた
誰かの哀しみは
手の ....
一年生手を挙げるクルブシだけが覚えてるハーメルンの笛
前髪をピキンピキン切ってゆくハサミ歩き出す水たまり春
球体関節人魚のたましい夜中タマゴはつるりと剥ける ....
{画像=080315002645.jpg}
きょうもまた
独り、
みなの寝静まった寮に
幼児の瞳を輝かし、
いじけた手足を伸ばす時、
心は嵐の後の
蜘蛛の巣のように、
暗く重たいものを ....
目を閉じて君を感じる夜の音甘く静かに時の滴る
ひたひたと君が浸透した体溺れはしない自分自身に
夜の度形を変えて現れる月も今日の私を知らない
えいえいと刺すよな寒さ丸くな ....
スーパーアルカロイド
スーパーインポテンツ
スーパーウーハー
スーパーエロス
スーパーオーガニック
スーパーカルチャー
スーパーキック
スーパークラック
スーパーケミカル
スーパーコ ....
なきたいときには なけばいい
僕たちは何かをためらうことばかり
覚えていて
ほんとうの声をなくしてしまった
声帯が震わせるものは空気
音にしかなりきれない
言葉のオブジェ
である理性 ....
今日、お気に入りの場所が増えました。
人があんまり居ない、静かな場所です。
どきどきしてます。
校舎の屋上に、はじめて行ったような。
そんな感じです。
『BEETLE』中毒がやっと小康状態となり、カップリング曲の『SO(−)DASUI』を聴く余裕を得た。
「東京」という名の あなたがいるのなら
胸にとびこみ
もう淋しくないと 裸で抱き ....
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