体重が口より軽い
大きくなったら三冠王にだってなれると信じてた頃
ジョーズを観て泣いた
ただ食事をしているだけなのに
懸賞金をかけられ
追い回され
銛を突き刺され
頭を爆破される ....
あれは 紅葉が色づきはじめた 去年の ちょうど今ぐらいの 時期でした
朝晩が 冷え込み出した頃
夜中に ベランダに出て 遠距離の彼女と ある流星群を観ながら
ケータイ電話で お話を
....
知っているひとが死んだ
白血病で死んだ
ともだちは罰が当たったんだと言った
そんなんじゃないのにね
早く死ぬと
なに言われるかわからないね
会社をクビになった時点で ....
元彼の名前寝言でムニャムニャと
ステキな夢を見てるのかしら
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている
田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い
手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
おいで
全部渡さないけど
全部あげるから
「女子アナと結婚したい」ぬかすから
寝てる背中に カラシ塗り塗り
who
おまえは誰だって問われても
わたしって誰なのかな
今のわたしがわたしなのか
ほんとうのわたしは他にいるのか
自分探しの旅路
だなんて聞き飽きた科白だけど
わたしってやつは
....
何も起こらない夜に
君を家に送り届けた
何も起こらない夜に
何かを期待していた
何も起こらない夜に
一人舞い上がっていた
何も起こらない夜に
一人で落ち込んでいた
何も ....
現実はいつも
残酷な音をたてるからね
いまだに
感情をふりきれないこの男は
情けない、と
つぶやくコトバ以外を思い浮かべられなかった
あてもなく
わらい顔をつくっ ....
僕らが待ち合わせるのは
いつも駅前のCD屋で
僕が 君より早く着くと
たいして好きでもないんだけど
難しそうな JAZZを視聴して待つ
*
....
山寺にゆく
山形にある有名なお寺だ
千段以上ある階段を上り
奥の院を目指す
連れの中国人が根をあげる
おまえが言い出したんだろ、と励ましてやる
芭蕉はこの山寺であの句を得たという
その碑 ....
ねえ
世界から見ると
あたしは何色に見えるんだろう
置き去って寂しくした彼を思い出したりしない
ひとりじゃないから
もし仮におれがカボチャになったらどうする?煮物か天ぷら?だよね同感。
からっぽだった
悲しいほど
からっぽだった
なみだもでなかった
もどりたかった場所は
目の前で
あなたがすべて焼きつくしてもうない
かげさえなくて
な ....
「いつか高く飛べる」
「きっとあの空に届く」
希望は、
願いは、
理想は、
夢は、
果てしなく
そして
儚い。
あの日
飛んでみたかった空は
....
交差点 黄色信号 傘持たぬ二人に細い秋雨の降る
自己判断でゆけと告げている点滅の赤その向こう側
助手席で君の視線の動きにさえ見惚れてしまう我は盲目
怖いと言いながら本当は何も恐れてい ....
誰かとつながっていたかった
ひとりは嫌だった
そのために
偽りの名をつかって
この電脳世界という海の
情報という荒波の中を
藁をもつかむ思いで泳いだ
自分と似た人がいてほしかった ....
君を思い出すから
マルボロはやめた
この橋の下には
黒い川の流れがあったはずだ
すべてを押し流そうとした
鉛のように重く黒い川の流れが
燈篭流しの燈篭が流されていった
誰かが投げ捨てた麦藁帽子は橋桁で朽ち果て
パンパンに ....
私はあなたを
見つけられるよ
いっぱい
似たひとがいてもね
そこのあなた
私のお酒に付き合ってくれませんか
自分が何をやりたいのか、わからないのです
かなしいことだよね
やりたいことをやってないから
わからなくなるのに
それがわかったのにまた逆 ....
まあるい形をした絶望
あっちへほうり、こっちへほうり
子どもら原っぱ駆けながら
何でも遊び道具に変わる
月のにおいが漂い始め
みんなのお腹がぐうと鳴る
明日も一緒に ....
「すき」、「きらい」。
私が口にするように、
誰かも毎日私を評価しているのだ。
彼女は宇宙人のような人だった
首は猟銃の柄みたいに長く
顔はこぶしサイズの小ささで
手足はビョンと伸びていた
ウイダーインゼリーを実に美味しそうに飲みながら
私がイトーヨーカド ....
中学校の2年だったよね
はじめて、君にあったの
覚えてる?
あたらしい教室に入ったとたん
笑顔に出会ったんだ。
大きな瞳のショートカット
小さな華奢な体
が、きらきら
プロミネンス ....
白猫を倒しつ腹に顔うずめ息をかけしが足蹴にあひぬ
071026
今年の夏は暑かった
どれだけ暑かったかというと
高校生が練習中に熱中症で倒れたり
お年寄りが気分を害して
政権党の支持を外したり
グラグラし ....
季節はいつも駆け足で
先へ先へとすすんでいく。
知らぬ間に、
わたしを置いて。
今日はじめて部屋番号を知った
4階だってことはおぼろげに覚えてはいたけど
緊張しすぎて番号は見落としていたんだ
これで私は迷わずにあの部屋に行かれる
行くかどうかは別として
....
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