また春がきたね
「のどかに愛し
 愛して死のう」
と囁くたびに
あなたも歳をとり
ぼくも
樹木の内側に広がる空洞のように惚けて
なみだいっぱい流したことも
愛されたことも
みんな忘れ ....
常盤金成
もしくは
常盤兼成

まぁほかにもいっぱいあるだろうが
『ときはかねなり』
と発音上で読める人間は(常盤の盤は『わ』だからね)
自分の名前を諺だと自慢する(会ったこと無いから知 ....
 連続する夜に
 コンビニの光も消え


 ダイヤ表剥がれたバス停


 バスが こない音
 聞こえる 
 体の内側に入って
  外に 逃げない
  のに 音源を ....
ちくりと腕が痛んだ。
蚊が刺したと思ったが違った。
淡い緑に黒い飾りの。
これはツマグロヨコバイだ。

きみが吸うのは
ヒトの血じゃなくて
草の汁でしょうが。
間違えないでほしいなあ。 ....
ぼくが歩いているのは、
やすりがけした人生のうえ。
みっちょんてば、あんなにささくれだっているのに楽しそう。
ぼくってば、
なんかつまらなそう。
べつに卑屈になってるわけじゃないし、楽しくい ....
行きつけのラーメン屋兼居酒屋、久留米の親父さんは
酒が回ってくると
いかつい顔を、ほころばせながら
五木の子守唄を歌う癖がある
いつもの寂れた店内の
やたらと綺麗な朱色のカウンターの上に
 ....
クレヨンのような階段を
荒野に見立てて走り抜ける

マルボロを垂らして釣りをするひと
それをポラロイドカメラで撮るひと
毀れた弓でパチンコをはじくひと
かみなり親父

トランキライザー ....
父の指にあわせて
ピアノがアカペラで歌う
大胆なくせに不安げなその歌声が
休日のリビングからご近所にも響いてしまって
父はますます手のひらに汗をかく

父よ
バイエルの14番から
 ....
やったあ!やったあ!
風呂だ!風呂だ!
やったあ!風呂だ!
風呂だ!やったあ!
ふろふろふろふろふろふろふろふろふ
こすれ!こすれ!こすれ!
こおおおすうううれえええ
あかあかあかあ ....
赤のテープと黄色のテープ。
母の嘘と父の嘘。
知ってしまったら、黒のテープで口を塞がれてしまったわ!

もうぐちゃぐちゃだもん。
ぐちゃぐちゃだもん。

靴下にぎゅうぎゅう詰め込んで、
 ....
(1)

太陽が沈んでくって言うけど
太陽が沈んでるんじゃなくて
地球が回ってるんだよ


うるせえ、馬鹿



(2)

天の川なんて言ってるけど
あれ、川じゃないから
 ....
人間はいつもゴキブリの飛翔におののく。
りっぱな羽根があるんだから、
ゴキブリにしてみりゃ、
飛ぶのは当たり前なんだが。

ゴキブリ自体は、
単に飛びたいときに飛ぶ。
問題をややこしくす ....
古タオルに黒マジックで
ぞ う き ん と書いた
ぞ う き ん

なので反対側の端っこには
き り ん き ん と書いてみた
き り ん き ん

家人に見せると
きりんきん では ....
家族の写真がない

両親が離婚すると決まったとき
それでも家だけは誰かが守るだろうと信じ
写真はすべて置いてきた

そしてすべては処分されたと聞いた

いつかここに帰るかもしれないとい ....
君は僕を

まだ待たせる気なんだね

今まで20年も待っていたのに

更にあと30分も
○ところで皆さん!

ところで皆さん!
口を開けてください!

と、日記に書いた

書いたのは私一人
読むのも私一人
そこから先が続かずに
皆さんが口を開けて待っている

 ....
ほらあそこが春分点だよ赤道儀
な隠れそ極軸あわせ北極星
シリウスを30センチで覗くバカ
バーナードループ見えたかホントか嘘つくな
アイピースからフラッシュを焚けば波動砲
四分儀と双 ....
とろとろと笑う
あなたの目のしたのしわ
みぎ と ひだり
違うようにおちている 目じり
かわいく


ひざの上からまだ
離れない
おもく あまい 温度
生きていること
わたしに教 ....
それは十二月二十四日のこと
日々忙しい二人も、この日だけは会おうと
どうにか予定を空けて待ち合わせた
場所が学生街も近い高田馬場とはいえ
こぎれいな店はどこも予約で一杯で
二人はしかたなくフ ....
コロッケだ
コロッケだ
今日の夕食は
コロッケだ
肉屋が揚げた
目の前で
包み紙の
いちまいは
香ばしい油で
透き通って
透き通って
赤銅色に
きらきらとして

三十円だっ ....
きみにとってぼくがそうであったように                   
ぼくらにひとつの指針が ....
 今年の鮎う ちっこおてえ、
 {引用= 夕方
 小さい頃から毎年聞かされてきた
 親父の秋を告げる声

 ここ数年は}
 空港工事で もう釣れんわいね
 {引用= と続く


  ....
熱海といわれても
有名な温泉地という以外
実はなにも知らないのだった
このお題、絶対残るよなと思いつつ   (※)
毎週書きつぶしていったけれどやはり残りつつあって
途方にくれながら飛行機で ....
「きんぎょ」

かすかに覚えている
ものごころついたとき洪水があって
まだ泥だらけの 
でも復興しかけた町で{ルビ市=いち}がたって
母に手を引かれ買い出しに行った
長靴が泥でじゅぽじゅ ....
アメリカ人はみんな金髪なんだと思ってた
マリリン・モンローがそうであったように
売れたいがために染めたのだと知ったのは映画を何本か観た後だった
TVじゃ相変わらずデイブ・スペクターがからかわれて ....
                       きゃらめる 2

  たまご

  1

もしもし
だれかがよんでいる
こんこん
かべがふるえている
へんだ
わたしまだ
みみ ....
「義男や
 あんた、あたしを年300万円で捨てたね。
 路上や山に捨てたら犯罪だけど
 ホームなら犯罪じゃないんだね。
 ゴミと同じかい?
 あたしは?」

「恵子さん?
 あなたは清 ....
私の前に渇いた冬が横たわり
私は枯れた花に叱られていた
道には鳥が落とした羽根があり
私はそれを拾って空へ投げる


冬空は何か物悲しいと言い
私は何が物悲しいかと訊く
ただ確信をもっ ....
あんのんと陰鬱な雲水を嚥下しておんどりゃあ
簡単に近作をくんくん研究されちゃ困惑すんだよ
産科医が死んだら寸断して煽動して損壊だ
単眼の珍獣は積読の天才ととんとんで
なんなら忍者とヌンチャクで ....
天城峠の牧場で
猪たちのけなげな芸をみた
観光バスに乗りあわせた貴婦人たち
厚ぼったい化粧をしたのやら
寒くもないのに毛皮をはおったのやら
やたらに貴金属を装着したのやらが
少女のような歓 ....
山内緋呂子さんのおすすめリスト(993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
また春がきたね- よねたみ ...自由詩6*04-1-29
Time_is_money- 桜 葉一自由詩104-1-29
消耗- カンチェ ...自由詩4*04-1-28
ツマグロヨコバイ(百蟲譜19)- 佐々宝砂自由詩404-1-28
やすりがけ- かなりや自由詩204-1-27
民謡- 自由詩904-1-27
九十九夜- nm6自由詩304-1-27
幼い手つき- 石畑由紀 ...自由詩704-1-27
風呂- たもつ自由詩1404-1-26
絡まる- 浅野 す ...自由詩404-1-26
うるせえ、馬鹿- ミサイル ...自由詩704-1-25
ゴキブリ(百蟲譜18)- 佐々宝砂自由詩5*04-1-25
ぞうきん- 小池房枝自由詩1004-1-24
非・定型- 岡村明子自由詩8*04-1-24
君を待っている- 快晴自由詩4*04-1-24
小詩集「なんでだろう」- たもつ自由詩1704-1-24
見えていてもいなくても- 小池房枝俳句4*04-1-24
あまねく_そら- 自由詩304-1-24
彼と彼女のボストン- 紀ノ川つ ...自由詩304-1-24
コロッケ追慕- 北村 守 ...自由詩604-1-23
きみにとってぼくがそうであったように- よねたみ ...自由詩1204-1-23
キリコ遠く(改)- AB(な ...自由詩7*04-1-23
熱海- 石畑由紀 ...自由詩16*04-1-23
きんぎょ・かめ・うさぎ- こん自由詩504-1-22
猛暑帯広より拝啓マリリン- 石畑由紀 ...自由詩704-1-22
きゃらめる_2- アンテ自由詩504-1-21
老人一揆- ポロリ自由詩3*04-1-21
冬空と羽根- 和泉 輪自由詩804-1-20
ごじゅうお・ん- 佐々宝砂未詩・独白2*04-1-20
天城峠の牧場で- よねたみ ...自由詩404-1-19

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