ひとり、空を仰いで佇んでいると
菜の花畑が、ざわざわと這いずるように分かれて
モンシロチョウを追い散らしながら、跳び込んで来る
これでもか、っていうくらいの
満面の笑みを担いで
息を切ら ....
 追憶は、僕を無智にさせた。
 僕はただ、頬杖ついて、
 阿呆のように 遠くを見つめていた。
 むかしのむなしい思い出にしがみつきながら、
 ひとりで部屋にいすわっていた。

 窓のとおく ....
 

 一人モノポリーをやり過ぎて
 おれは部屋の中で気絶した




 靴を前足から順番に履いて
 おれは外に出た
 お空は恐ろしく翳っていた
 つまり夜

 ....
 複数の愛人たちとのボウリングのやりとりを
 やめようとおれは思ってる
 言っておくが
 おれはプロボーラーではない
 はみ出し刑事でもない
 紅茶の入れ方はうまいことと
 切ない ....
計らずも露茎せよ
俺と俺のサル以外
しっかり計らずに露茎せよ


(湯切り口)


オンラインで堕胎せよ
俺と俺のサル以外
皆一列に堕胎せよ


(アットマークポモ道路茶 ....
ほ がでた

ぞろり 列をなし
あまりの眩しさに
皆 皮膚を震わせた

いくつかの球がころがり
海が無気力な日がやってくると
僅かなひとときを選び

ほ がさいた

玄関か ....
またやってしまった
ガチャガチャするチャンネルを
音のないようこっそりひねる

母の目を盗むということ
初めての
番組で

時折なまめかしく
じゅうたんに目配せしながら
やっぱり見 ....
所かまわず
一面にのどかな
そんな景色だったので
家と家とに挟まれた
小さいままの公園に出掛ける


左は小さい右は大きい
一列に背比べする鉄棒で
僕は右端お前は一つ下
ぶら下がる ....
     こうず  まさみ
  
1  地下
大都会の地下街を
ぼくと妻のふたりは歩いている
その日は旅先からの帰りで
空腹気味のぼくたちは
地下二階の京風レストランに入る
ーここ 知 ....
気が動転し
何も考えられない

とりあえずコンビニで
そばを買い
ほぐしながら
食べる

明日は起きたらすぐ
夜汽車に乗る
場所は向こう側へ
行ければいい

こぼれた赤いジュ ....
 僕らはいつから座っていたのだろう
 小高い丘の公園の白い階段には
 砂が混じっていて
 何かしゃべってるときでさえ
 いつも居心地の悪い摩擦を感じていた
 時間が透けて見え ....
 
 きっとこの罪は許されない
 
 深い 深い森の中をさ迷い歩く
 森の木々たちの鼓動だけが
 静かにその空間を占める

 青い空が曇り
       現れる灰色の空

 ぽつり ....
 月に向かってつばを吐いた。
 風が吹いて
 自分にかかった。
 くそったれな
 夜、光に誘われて、
 自動販売機。
 意味もなく、けっとばす。
 コーンポタージュ。
 ホットプリーズ ....
ともかせぎ稼ぎに差の出る年末の父の言い分母の言い分

食卓にずらりと並んだご馳走に目もくれず寝る父のプライド

噛み付けば噛み付くほどに腹の立つ「息子」と「子供」を別にせぬ母

二十年触れ ....
とてもいい天気だったので
カーテンを洗濯した
お風呂場で格闘して
庭の物干し竿に広げて
やっと一段落ついた
お茶を入れると
どっと疲れが押し寄せた

窓はこんなに大きかったっけ
昼間 ....
リバーサイドは
駆け抜ける5歳児の髪にからまる花吹雪です


遠くを
視線が地平に出し抜けてカーブする先を
指折り数えている ものおもいする午後は
集合が いつか知ったことのように繰り返 ....
体中の
キズを辿る

一番大きいのは
三歳のときの
やけどの痕

足だから目立たないのに
ママは
いつまでもいつまでも
ごめんなさいと
言う
もうこの子は
結婚できないかと
 ....
王麗の木箱から
はみでた毛糸は
そろりと巻くか 
するりと着てしまうには
あまりにも遠く
フランソワの無邪気に
毛が纏わり
駆けてく山羊の
背にもう一度
ふれようと
毛糸に手を通す ....
舞台、葬列を為すガス燈に架かる虹の円環
を射抜く牢獄。に、柊の苗木が抱かれている。
私は鋭利なifを取り出す。
しかし比喩苻の巣が樫の腕から昼を駆逐した。
錠が下ろされ、影の無い階段を昇る。ビ ....
   まわった


10回まわった
目がまわった
ゆかがまわった
いすがまわった
つくえがまわった
まどがまわった
かべがまわった
わたしの足をまんなかに
せかいがまわった

 ....
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス

薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピ ....
起きたくないのよ
誰にも起こされたくないのよ
仕事にだっていつも遅刻寸前

でも
「ママ、おしっこ。」
この一言で私は
愛しさと共に起き上がれる
      ぼくたちは肉体をなくして意志だけで生きている
         −吉本隆明詩集『転位のための十篇』収録
                 『絶望から過酷へ』より−

けさは
かる ....
イヤホンはキミや世界や夢なんか無い事にしちゃう秘密の道具

井戸端にすり寄る猫を撫でる人お願いナイフはここに捨てて

眠たげにまわる廃品回収車やっぱ私は持ってけないよね

ごめんなさいドア ....
気付けば
キミという容れ物は
随分シックリと履き込んだジーンズみたいになっている
もう濃紺が洗う度まわりを汚すことはない
全てをアイ色に染めたりはしない
誰かが迷惑そうに見る様子も無いと知る ....
視界に広がるこれまでが
あまりに深いので
私たちはすくみながら頂に立ち
いつの間にか手を繋いでいた


あの層を一枚一枚剥がしてゆけば
私たちがいつか手放した大切なものに
また会え ....
愛しい煙草の小旗、意思問い
ムスク、灰はくすむ
へ屈すカフェ付加す机
法の神、彼の憂歩

静物画

表面沿うる指が列と為し
 部屋の四隅から撫で廻す
「嗚呼、飽和厭う此処は牢ですか? ....
 昨日のうちに決めたことを翌日実行するのが
 正しい人間である
 その前に発表しなければならない
 私は人間である
 ドラ焼き型ロボットでもなければ
 餡子抜きドラ焼き型ロボットでも ....
 洗車場の男は
 愛する女の血で満たした
 白いバケツを
 廃車寸前の車に
 ぶちまける
 身体の中にあるときは
 女にとって
 機能不全だった血は
 吐き出されて
 ....
忘れないように


aとanの差ほどが存在している
彼と彼女の過去と未来

今日がパンで明日がミソ汁ということ?
それも有り。て笑う母の笑顔にもらう
登校前の溜息が
ゆらり弧を描いて ....
山内緋呂子さんのおすすめリスト(993)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
寺嶋さん- 自由詩304-4-7
窓の遠く・・・- 白雨自由詩204-4-7
マテリアル・グランドツアー- カンチェ ...自由詩404-4-7
複数の愛人たちとのボウリングのやりとり- カンチェ ...自由詩704-4-7
オンラインでいこう- 石原大介未詩・独白8*04-4-7
夏の日- 湾鶴自由詩704-4-7
春だから全員集合- バンブー ...自由詩7*04-4-6
波間- 霜天自由詩604-4-6
れすとらん風景- 肥前の旅 ...自由詩204-4-5
向こう側- チアーヌ自由詩404-4-5
夢の記述- カンチェ ...自由詩6*04-4-5
雪の花- 自由詩204-4-5
カントリ姫- 辻野克己自由詩104-4-5
イエノウミ- chitoku短歌204-4-5
- アンテ自由詩7*04-4-4
リバーサイド- nm6自由詩804-4-3
勲章- チアーヌ自由詩6*04-4-2
フランソワの空- 湾鶴自由詩1004-4-2
シガレット- 六崎杏介自由詩2*04-4-2
詩作思索試作_小学生時_二編- 長谷伸太自由詩7*04-4-1
ハピネス- 船田 仰自由詩804-3-31
低血圧- KEIK ...自由詩1*04-3-30
REAL_GHOST(晴れた幽霊)- 大村 浩 ...自由詩1104-3-29
団地、午後- yozo短歌204-3-29
Confessor- yozo自由詩204-3-29
グランドキャニオン- 石畑由紀 ...自由詩1504-3-29
静物画- 六崎杏介自由詩104-3-29
二塁ベースの経験- カンチェ ...自由詩6*04-3-28
白と黒と赤- カンチェ ...自由詩304-3-28
pre_..- yozo未詩・独白304-3-28

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