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子どものころの私にはロールモデルがなかった。こうなりたい、という目標がぜんぜんなかった。高校生になってからは国語教師(女)に憧れたり、パティ・スミスになりたいなーと思ったりしたこともあったけれど、現実 .... 仰向けば重たげに垂れる舌
首に添い肩に寄る手と脚と
なまぐさい銀色の銃弾と
夢でしか抱き得ない赤ん坊
空のいろ雨のいろ土のいろ
変えられず消せもせず創り得ず
肉体の放電を止めぬまま
楔打 ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
満月の夜に三度続けて風が鳴いたら
五十年間誰も触れたことのない箱を開いたら
雨の日に空を見上げ濡れて歩いたら
六分間息を止めていられたら
衣装だんすのなかで外套にくるまったら
布団の中でまじ ....
朝飯の味噌汁ぶっかけ飯(俗に「猫まんま」ともいうが、猫は味噌汁ぶっかけ飯なぞ喰わない。味噌汁ぶっかけ飯を喰うのは犬だ。故に我が家では、味噌汁ぶっかけ飯を「犬まんま」と呼ぶ。「猫まんま」は鰹節をかけた飯 .... 駅のホームに
オクラがひとつ
おはなしは
あなたが考えて

(夜勤前に愛野駅にて)
私が人様にはじめて認められた文章は、詩ではなく評論であった。それは静岡県民文学祭で芸術祭賞を受賞した。今の私からみると暴論みたいなところもあるし、古くなっているところもあるし、そもそも「評論」と名乗っ .... 報道ステーションを見ていたら、イラクで誘拐監禁された三人のうち二人が記者会見に応じていた。という書き出しだとニューススレに書けこのやろーと言われるかもしれないが、私はニュースの話をしたいわけではない。 .... 寒くはないのに足先が冷たい
詩人の休日について思い馳せているせいだ
トランペット吹きの休日なら
明るく自由な旋律だけど
詩人の休日はなぜか
未熟なくせに古くさい響きがして
私の足先をとても ....
ここから出なくてはならんのである
いつもよりは前向きな気分なのである
なんとかせなならんのはわかっているのである
何をどうしたらいいのかもわかっているのである
こんなことしてる場合でないのも
 ....
ちくりと腕が痛んだ。
蚊が刺したと思ったが違った。
淡い緑に黒い飾りの。
これはツマグロヨコバイだ。

きみが吸うのは
ヒトの血じゃなくて
草の汁でしょうが。
間違えないでほしいなあ。 ....
人間はいつもゴキブリの飛翔におののく。
りっぱな羽根があるんだから、
ゴキブリにしてみりゃ、
飛ぶのは当たり前なんだが。

ゴキブリ自体は、
単に飛びたいときに飛ぶ。
問題をややこしくす ....
あんのんと陰鬱な雲水を嚥下しておんどりゃあ
簡単に近作をくんくん研究されちゃ困惑すんだよ
産科医が死んだら寸断して煽動して損壊だ
単眼の珍獣は積読の天才ととんとんで
なんなら忍者とヌンチャクで ....
瀬をはやみ割れたきりなる年の夜

心眼を持たぬ我らの初詣

拾ひしは空の財布ぞ初夢に

二階なき我が家にぞめくひめはじめ

ちはやふる{ルビ雪花菜=きらず}炒めつ落語聴く
[さ]


さあ差し向かいで
鯖煮
里芋
さよりの刺身
薩摩焼酎
差しつ差されつ

さわさわさざめき
早苗さみどり


さかなではさかしら
さかねじはさかうらみ
さしず ....
口紅を持たぬ日ありき麦芽ぐむ

伐られしは冬萌赤き若木なり

孕みをれば死は許されず冬の蜂

      *

紅挿すや湯冷めせしほど待ちわびて

寒紅を般若の面の裏に刷 ....
見た目はパッとしない。
目立たない。群れない。
硬そうにみえてそうでもない。
脆いかというとそうでもない。

灰だか茶だか緑だか色曖昧な身体には
何のためだかツノがある。
これがまた雄同 ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
私は無類の本好きだが、これまで著者にファンレターを出したのは、2度だけだ。1度目は小学生のときアストリッド・リンドグレーンに。2度目は、高校生のとき栗本薫に。で、実を言えばナイショの3度目があって、そ ....
山内緋呂子さんの佐々宝砂さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩人ですもの- 佐々宝砂散文(批評 ...13*05-7-7
五五の唄- 佐々宝砂未詩・独白3*05-1-8
春風献上- 佐々宝砂自由詩605-1-2
仮定する- 佐々宝砂自由詩304-12-22
どうでもいい話- 佐々宝砂散文(批評 ...904-11-5
おはなし- 佐々宝砂携帯写真+ ...2104-9-30
批評という暴力的愛情表現- 佐々宝砂散文(批評 ...2204-5-8
ベロ出しチョンマに投げキスを- 佐々宝砂散文(批評 ...10*04-5-1
詩人の休日- 佐々宝砂自由詩404-3-21
とにかく書いてみるのである- 佐々宝砂自由詩604-3-13
ツマグロヨコバイ(百蟲譜19)- 佐々宝砂自由詩404-1-28
ゴキブリ(百蟲譜18)- 佐々宝砂自由詩5*04-1-25
ごじゅうお・ん- 佐々宝砂未詩・独白2*04-1-20
ちはやふる- 佐々宝砂俳句4*04-1-14
五十音頭韻ポエムさ〜そ- 佐々宝砂自由詩6*03-12-7
寒紅- 佐々宝砂俳句103-12-2
ツノゼミ(百蟲譜3)- 佐々宝砂自由詩203-11-15
私は石である。- 佐々宝砂自由詩24*03-9-14
Cry_For_The_Moon_3「感想、あるいはあなたが ...- 佐々宝砂散文(批評 ...403-7-27

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