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散らかした記憶をかき集めるようにして
作った万華鏡を
揺さぶってできた小さな窓の中には
ゆるゆると回転する色彩

現実はいつも空回りしているから
わたしたちはいつも何かを求める
それは留 ....
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
土に倒れた鉄の飾りに
剥がれた壁のかけらは積もり
錆の網目にふちどられてゆく


誰も住むことのない家が
はじめからそのために建てられたかのように
灰と緑にとけこんでいる
 ....
どうにも身動きが取れなくなる私の
胸の上のあたりで、座っている息苦しさは
行進の仕方を忘れて
隊列に戻れなくなっている
らしい

それは確かにそこに存在しているので



手を頭の ....
    
   だけど君は駆けていったんだ



 思い出の丘を、雲の影が滑る
 丘の緑はかわることなく風に揺れ、
 遥か彼方に、夏の海を臨んでいる
 ごらん、あの細い坂道に
 僕ら ....
雲が、ちょっとのすきに消えてしまう
ので
わたしたちはいつも
空から目がはなせないまま
たちすくんでしまう
ちっぽけな球体のうえで


手をのばしても
届かないものがある、
って
 ....
雨粒が落ちるのとほぼ同じスピードで
わたしも落ちていっている
雨粒とわたしの相対的な速度は
限りなくゼロに近く
わたしの周りで静止した無数の雨粒は
刹那と永劫の境界線上に
ありえないバラン ....
消えていく記憶の
映像はやがて
色あせた
一枚の写真になって
避けられない風に
彩りをながしてしまうの


くるくると
回る
地球儀の おと


重ねた手のひらの微熱 ....
いつだって、
手の届かないものを欲しがる、悪い癖。

あの光に過去を思い出そうとしても、
それは凡て幻です。


夏になれば、
夏になれば、
夏になれば、

夏に、ねえ、
 ....
耳の奥でずっと鳴り響いている低い音に
3度上のハーモニーをハミングで奏でてみた
上空を飛び去っていくジェット機の爆音は5度上
あいつがここにいたらきっとあたりまえのように
いかしたメロディを口 ....
風景が通り過ぎて
自転車や
木の葉を揺らす風
水しぶき
金魚の尾
空に浮かぶ無数の帯
風は川底とおんなじに
空を冷たくして
夕焼けはかがり火とおんなじに
そちらを向く顔を照らし

 ....
 押し黙る夜の堤防の下をおれは黙って歩き
 明滅する観覧車の明かりを地面で確かめる
 全部知ってる色だから
 おれはとくに何も言わない
 地面に食い込んだおれの影が
 近 ....
小さな傷に満ちた目で
火の曇 光の曇を見るとき
歌はひとつひとつ分かれて
近づくように遠去かる


既知と未知は窓に波打ち
生になじまぬものたちは
光をひとつ負うごとに
 ....
ねむる石のねむれない夜のかたくこごえた思
い出のなかのあらゆる音をききあらゆる色を
みてあらゆる味をなめてあれはとおい海のな
がい砂浜の潮とたわむれる歳月だったあれは
ふかい青空のしたのひろい ....
ナイフはきれいだからこそ
心の中にしまっておくんだ
真っ暗な閉め切った部屋の片隅で白と黒が無秩序に演出する光と闇のコントラストから流れ出す無機質なメロディーが思考を止めたボクの中のレプリカントを愛撫しながらこの狭い小宇宙に光速で進む世界を外から見つめる ....    {引用=バージェス化石群のうかぶ
地底の暗がりで
水晶の音を聞きながら
ねむっていた
あなたへ

拝啓}
東北本線の夜行便が
山沿いの陸橋をちいさくわたり
けわしく青らむ空の奥 ....
「下らない、下らない」って 毎日を過ごしてる
26時 救急車が国道を行くよ
赤いシグナルは絶え間なく僕たちを{ルビ急=せ}かして
「真夜中へ、真夜中へ」って 止まらない速度で


土砂 ....
{引用=

?.


地球の脱落者たちは
異星人となり

飛行船の
順番を待つ

誇大妄想やら
、被害妄想やら
、が

今更
セピア色の空から
激しく降っている

 ....
おはよう
で、今日も誰かが溶けていく
それでも、空を見上げることを止められなくて
いつの間にか、あちこち穴だらけになっている


使い古しの気持ちを手紙に残して
あなたもすっかりと溶けて ....
戒厳令の布かれた残暑
透きとおっていく言葉の
飛沫のように

あなたは白く皮膚の薄い手で
一すじの光を木箱に閉じ込めた

二人の椅子に
二人の卓上に
二人のナイフに

あ ....
増長。骨はしなやかに伸びる。死者の生育。植物の骨は静かに断定されて、暮れゆく太陽と交差する。それが落日でなくてなんなのか? 疑問はメモに書いてある。

机の上には何度も画鋲で刺した跡がある。

 ....
いつくしみ、それから。
海辺に立って眺めると、世のなかのへりが見える。すべてひとはそこから滑り落ちていく。花や木や鳥や雲、それからコカ・コーラやマルボロは落ちていかない。滑り込むのは、僕らの時間ばか ....
   風に揺られていたね
   僕らはなにも選べずに
   別れの言葉を強いるのは夕風
   信じることも疑うことも
   選べずにいた
   僕らを置き去りにして
   地球 ....
本日の天体の運行は非常にスムーズです
秩序を保ち 地球が遠くに

このピアノの音はあそこまで聞こえないんでしょう?
そうだよと大きな暖かい手

小さな地球世界の草原から
夜に向かって芽が ....
さわれそうなほどの青、空
心音の近くで
水の流れる音がしている

少し、痛い


大気圏の底辺で沸騰している僕ら
水を注いでみると、遮断機が下りて
通過していく何かがある
夕暮れに ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
月の石の万華鏡は
二十年前の宝箱の中
三十八万キロ越え共鳴し
刻一刻様相を変え続ける

タイムカプセルに注がれる
四十八の眼差しは
春の陽射し乱反射し
虹色に輝いている

ロングロ ....
傾けた視線の先には
何も映っていないように見えたこと

帰り道
車の窓から見えた景色の一つ一つが
過去に押し流されてゆくみたいで怖かった
あなたは
シートに身体をあずけて
窓ガラス ....
そういえば、と

一行で綴られた手紙を
まだ読み終えていないことに気付く





しん、と
静まり返った日には
覚めない雨が降っていなくても
どこかで
音がするものだから
 ....
塔野夏子さんの自由詩おすすめリスト(1057)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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限りなく光速に近い静止- 紫音自由詩4*05-4-6
風景観察官の手紙- 朝倉キン ...自由詩23*05-4-4
適合- 有邑空玖自由詩1*05-4-3
亡命飛行- 043BLUE自由詩4*05-3-31
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残暑- たもつ自由詩505-3-28
保存された記録- 黒川排除 ...自由詩405-3-28
青い花- 日下日和自由詩805-3-27
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浮上未遂- 霜天自由詩1005-3-27
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ロング- 385自由詩2*05-3-26
こんなにも知らない- ベンジャ ...自由詩305-3-25
残像する花束の- 霜天自由詩605-3-25

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