とある事業所で働いている。四時の会議の前に五分だけ時間があったので、久しぶりに声をかけてみた。その、文学好きの女性の利用者さんは待ってましたというように、堰を切ったように早口で喋り出す。ぼくがふだん .... ピチャピチャッ
大きな浮き袋に乗って
わたしはツバルを目指していた。
鴎が降りてきて動力のイルカに指図する
 ~おらおら~そっちじゃない、あの蜃気楼を目指せよう~
デヴィッドがたっぷりの ....
 いま夜空で見ている星の光は

 何年いや何光年まえに放たれた光なの

 すでに星は消滅して

 光だけが宇宙を走りつづけているのかもしれない

 そんな光が交通整理もない宇宙に溢 ....
{引用=
さはれさはれ、去年(こぞ)の雪、今は何処(いずこ)・・・・・・、


フローラ、アルキピアダ、タイス、エロイース・・・、ヴィヨンの古い歌に現れる女たちの美しき名のように、とてもやわら ....
ふいに立ち寄った喫茶店のBGMが
雨の音に負けて壊れていく

嫌な事もなければ
良い事もなかった
今年の夏に
折り目を付けられないまま
クリームソーダを飲んでいる

弾ける泡に
何 ....
白秋のドキドキとする木漏れ日に痛い失恋想う『放課後』 すぐそばに居ても
昔すれ違っただけの
他の誰かを思っている
罪に苛まれて
不意に口づけをすることで
更に罪を重ねる
おまえが愛だと信じて
疑わないものを
俺は背負いきれなくなっている
 ....
しずまりしずんで
またうきあがり
あがきあらぶり
いつのまにか
ふゆうし
すごしこえて
しずまる
あなたの
おだやかな
おももち
なにもかも
のりこえてきた
こくいんの

 ....
水たまりに水紋が

リズミカルに打ち鳴らす

雨がしとしと静けさを呼ぶ

子どもの公園

ブランコもすべり台も

手持ちぶさた

砂場のお山も

半分になりおまんじゅう ....
少女の家の浴槽の中でこれは夢だ、と判った。

僕を肩まで沈めるお湯はその面のすべてから苺の安っぽいにおいを放っていた(たぶん入浴剤の成分だ) 僕はこの少女の家の構造の対称性を想ってすべてが まさに ....
長く働きたいって言ってたのに
突然辞めるなんて
どうしたんだろう
尋ねても
「色々あって」
理由はわからない
何が起こるかわからない
ぼくの右腕
ポロリと落ちた

ぼくの代わりはい ....
晴れていようが
雨でいようが
待合室の様なこの扉を開ける

向かう宛てがあっても
向かう宛てがなくても
コンパスは扉の外を指している

セリフもない
ストーリーもない
そんなス ....
「秋、遅い」云ったってあたしゃ知らないよ、まる子みたいに横向きくちぶえ あなたが死んだその日から
あなたがずっとそばにいる
あなたが生きたあの日々は
わたしの記憶の外にいるのに





あなたが死んだその日から
世界は少し嘘っぽい
あなたが夢に顔を ....
時の留まる瞬間の開け
ゆっくりと飛び込み
沈んでは深く深く
舞い上がり高く高く
拡がり抉り尚も拡がり

鋼の意識を保ったまま
ほらっ、

昇る月の真ん丸へと満ち充ちて
黄白く微笑み ....
照明を落とし、

真っ黒なブラックホールに

目を閉じ

静寂な部屋で

ゆっくりと静かに

息を吸っては、吐く

体内の何ものかが抜けていく

外の気配と

内の ....
私の
この闇は
深い
宙に照らされて
いつまでも静か



 ※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
せん風機と
みんみんぜみと
こおろぎが
同居している
夏と秋のさかいめに



 ※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
ようやくの雨よそのままこの傷に秋を運んできてはくれぬか 午前3時
静けさの中
静かに目覚める
これからどうすれば
自分を変えてゆけるだろう

ネット上をどんなに検索しても
その答えはないよ
考えながら朝を迎えた
少しも眠くない

どこ ....
乾いていて冷たいそれを
おれは か細いからだに縫っている
目や耳や口すら覆っている
輝いたことなど一つもないが
揺れ動かず しんとしていて
煮詰めて固めたざらめのよう
黒々してて 鈍重で
 ....
日々の一

 絨毯に鍬形虫の脚ひとつ

 待ち人や蝿打ひとつ納屋の底

 冷房をかき分けて寝る三歳児

 子午線をくぐれ蚊遣火黙々と

 汗拭きてすわ首筋の揚羽蝶


水の二 ....
思いのこすことは無い
思いのこすことは無いが
このままでは
むなしい 空虚だ
と感じる一方で、私は
恵まれているんだ
とも思うのであった。なので、
まだその時ではない、と思いとどまるので ....
光流のうねりにうねり
観念の壁、
薄いベールと化しながら
光帯の回廊から
階段の現れ続く
続きの果てへ
昇り詰めれば
緑の稜線の
ふと顕わ
遥か向こうに
頂き見出しながら
やがて ....
悲しい声がする
悲しい、悲しいと
言っている

誰の声かと
あたりを見回しても
いるのはこの私だけ

ひょっとしたらと
胸に手を当ててみたら
心臓の鼓動が
悲しいと泣いていた
 ....
時は私を痛みつけ
ココロに突き刺さる
身も突き破る
悪魔の手先

時は私を癒す
優しい愛で包む込み
こころを撫でる
優しい天使の手

時は私に諭す
しなやかにやさしく
まろ ....
外は破壊の音がする
振動が床に伝わってくる
幼い私は眠る
ずっと幼いままでいられるように

目覚めたら大人になってしまうから
大人は戦争を発す

どうして
ひとを
ころすの
 ....
他人(ひと)の恋路を
邪魔するのは
野暮ってもんだ
その人の恋を
密かに応援しようよ



恋路の闇に
気を付けてね
でも
恋をすると
こころの盲目になっちゃうよね

・ ....
微かに潮の香りがした
ような気がして振り返ると
手を振りながら君がアトリエ坂を
駆け上がってくるところだった
打ち寄せる波のように真っ直ぐに
トビウオのような足取りで

変なあだ名で ....
雨水で浸食された登山道には少しだけ草があり 
刃を石に当てぬよう、気を遣いながら刈り進むと
ヌマガヤ草原には未だニッコウキスゲの群落が残っていた
一日咲けば花は萎んで枯れゆく花
遅くとも八月に ....
花野誉さんのおすすめリスト(1316)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
机の上に射し込む光の川- 道草次郎散文(批評 ...425-9-12
浮き袋- 洗貝新自由詩7*25-9-12
儚い星- 佐白光自由詩4*25-9-11
雪の名- 本田憲嵩自由詩10*25-9-11
クリームソーダ- ミナト ...自由詩425-9-11
かおり- 秋葉竹短歌125-9-11
停滞- 花形新次自由詩225-9-11
葬送&NewYou- ひだかた ...自由詩6*25-9-11
雨の児童公園- 多賀良ヒ ...自由詩225-9-11
矢張り僕は宦官になりたい- 森 真察 ...自由詩225-9-11
青天の霹靂- 自由詩425-9-11
The_Arena(アリーナ)- 自画自計自由詩225-9-11
はたけ、こころの短歌- 秋葉竹短歌325-9-11
あなたが死んだその日から- 自由詩725-9-10
瞑目月下の瞬き- ひだかた ...自由詩625-9-10
自由自在な時空間で遊ぶ- 多賀良ヒ ...自由詩325-9-10
※五行歌「私の_この闇は_深い」- こしごえ自由詩3*25-9-10
※五行歌「夏と秋のさかいめに」- こしごえ自由詩6*25-9-10
ようやく夏も終わる- 秋葉竹短歌125-9-10
凛として朝- 自由詩5*25-9-10
うろこ- みぎめ  ...自由詩525-9-10
郊外の熱射- 飯沼ふる ...俳句2*25-9-9
たそがれ時- こしごえ自由詩4*25-9-9
現の内で、充ちる月夜- ひだかた ...自由詩5+*25-9-9
自称詩人の最後- 花形新次自由詩325-9-9
時という魔法- 多賀良ヒ ...自由詩325-9-9
眠らせて- 自由詩6*25-9-9
※五行歌_三首「他人の恋路を_邪魔するのは_野暮ってもんだ」- こしごえ自由詩5*25-9-9
アトリエ坂- 夏井椋也自由詩11*25-9-9
九月のニッコウキスゲ- 山人自由詩10*25-9-9

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