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日本は長く「豊かだった時代は終わった国」と語られてきた。だが、この物語は事実の全体像を示してはいない。視点を少し変えて数字を見るだけで、別の風景が現れる。
日本の個人金融資産は約2200兆円に達 ....
いまどき紙ですか
そんな言葉と共に時代遅れなものと時に言われる紙
そしてそれを束ねた本というもの
(これは、本というフォーマットに特別な意味を持たせようというためにつづるわけではなく
その ....
先日、谷川俊太郎のインタビュー集を読んでいて、一番興味深かったのが、詩人の一番の特質として「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力が何よりも大切だ、と書かれていたことだ。長く引用するのは気が引けるの ....
ふたりで暮らすはずだった部屋は、
最初から何かを待っているように静かだった。
地下鉄の線路が近く、
夜になると鉄の響きは、くぐもって届いた。
その音が窓を震わせるたびに、
....
今の状況を冷静に考えてみよう。LEDが明るい白壁の部屋。家具はない。窓もない。恐ろしいことにはドアもない。唯一の出入口は床にぽっかり開いた暗い穴だ。穴から半身乗り出している人は、あれは人なのだろうか、 ....
+
ひろびろとしたアパートメントのお部屋に、ごろんと浮かんでいる笑顔のような空気感。振動で生きていること、してゆきます。
◯
リビングでおおきい絵を描きます。うさぎラグーのうえで ....
+
ねぶくろを着こんでごろごろと歩きたいような気分かな。冬の洗礼を受けている。友人との待ちあわせの場所をスーパーマーケットのおそとのベンチと予定している。お送りするためのお手紙をレストルームで ....
夕陽は、すっかり沈んでしまっていました。
野原の色は、夜の灰色にゆっくりと溶けていきます。
男は徳利を傾け、ふらふらと細い道を歩いていました。
酒に酔い、肴を楽しむつもりも忘れ、ただ夜の草の匂い ....
+
なんですか、このきもちのよさは。クリスマスとは満点の星空を地上へと迎えいれるための全員合格な祭典なのですか。
◯
街のまちまちで出逢うためにいるようなクリスマスツリー。わぁわ ....
山あいの小さな村に、おばあさんが静かに暮らしていました。
かつてはおじいさんと二人、ささやかに日々を分かち合っていましたが、
おじいさんは数年前に旅立ち、それ以来、おばあさんは一人、
窓辺に ....
小さくて深い傷穴に針を刺しこむような気持がしている。それか、随分前に打ち込んだ杭を今抜こうとしているような。わたしは思考の両端にいる。折りたたまれて、極が混ざりそう、その心地。
けれども、深 ....
しばらくの間、気分が落ちてた。でも、昨日久しぶりにpixivのイラストを見たら、綺麗で、心にしなやかでカラフルな風が吹き込んできた。すぃっと窓が開くような感じがした。ヘッドホンでチャールズ・ミンガス ....
熊が人を襲ったり、飼い犬を襲って食ったりしているという。もう何代にもわたり、人里近くを寝じろにしている熊が増えているという説もあるようだ。しかし、本当のところはよくわかっていないようである。もはや以 ....
Ⅰ. 春の街道と、凍った泉
夜明け前の海へつづく街道は、ひんやりと澄み、
物音ひとつなく深い眠りの中にありました。
雪解け水が細く道を濡らし、歩くたび、
ぽとり、と小さな音が響きます。
....
+
やっとのんびりのびー
11-30-2025
収穫の秋ですよ。田舎町のアパートメントの静けさを支えているのは稲穂のかりとられたあとの田んぼかな。
◯
きょうはあったかい ....
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ライブアルバムって、すごくいいね。サイモン&ガーファンクルのセントラルパークでのフリーコンサート、奇蹟のおてだまみたいに可愛らしいよ。ハーモニーをキャッチできる音のお友だちにすぐ、なれるよ ....
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なにをあんなに焦っていたのか、わからないくらいのんびりしています。お仕事の体験で不採用となっても、それまでのがんばり、しっかりとむねに灯る光りとなりました。朝の光りと共鳴して目覚めたセカイ ....
滋賀県に在住している私は、機会あって近江詩人会という団体が
毎月発行している詩誌「詩人学校」へ作品を発表しています。
最初のうちは、他の人達の難解な作品も含めた詩作経験の違いに
戸惑い、 ....
+
生きることをまるごとやめられるセカイって、どこにもないね。イブからはじまる命の連鎖で誰だって繋がっていられるから。
◯
うむ、うまない、しんだ、生きた、健康と戦争、いろいろな ....
第一章:苺を求めて
春の終わり、与一は「せせらぎの峰」を目指して旅立った。足元の土は湿り、谷を覆う霧が視界を遮る。冷たい風に打たれながらも、彼の胸には、季節を問わぬ白い苺という“祝福”があった。
....
第一章:芽の成長と村の冷笑の悲哀
春先、ジャガタラの畑に小さな緑の芽が力強く伸び始めた。
与一は毎朝、指先に土の冷たさを感じながら、芽を揃え、水を注ぐ。汚れた手は土と一体化し、そっと声をかける ....
序章:帰郷
山の奥深く、すすき野原に囲まれた小さな村へ、一人の男が戻ってきた。名は与一。
日の照る一本道を、荷車を押しながら、ゆっくりと坂を登る。荷台には埃をかぶった古道具や、異国の飾りのよう ....
+
8:27a.m.
あゝ本日はお仕事の体験の日だ。まばらな食欲でごはんを食べてから駅まで歩く。車って、動いているだけぢゃないのだな。そこにもひとがいて、目的があって、朝の時間であるとほ ....
+
いつものように入浴中にからだのあちこち揉んでいた。リンパ腺を刺激することで、ほとんどあせをかけない体質のぼくでも額からなにかが溢れてくるんだ。背中側のわきのしたを念いりに揉むとてきめんだよ ....
箪笥の上に置き去りにされた道化人形は、誰にも気づかれぬまま、長い時をひとりで過ごしていました。
笑ったままの顔は色あせ、細いひびが頬を走り、衣装の金の刺繍は煤けています。
かつてこの笑みを愛し ....
ぐるうりと、ぐるり山に囲まれた、この谷間の村だで。
寒い季節になると、ほれ、屏風山から山おろしの風が、
「ごうごうっ、ごうごうっ。」って
まんず烈しく唸るんじゃ。
その、ずっと向こう、白むくの ....
ビルの立ち並ぶ、鉛色の大きな町の、底冷えする裏通り。
そこに、子どもたちが大好きで、彼らの前では、銀河の彼方のほんとうの幸せを、細い目をして語るおじいさんが住んでいました。おじいさんは町に一軒の時計 ....
+
ちいさな秋のなかで、ちいさくなってゆくぼくのなかの夏の風景。手をふるきみと出逢えただけのただの木漏れ日。
◯
いま、うちひしがれる想いとすでに手を繋いでいて。大変だったね、こ ....
紫陽花は、雨の季節に、静かに生まれました。
ひと粒ひと粒、雨のしずくを、その葉と花びらに受けるたびに、紫陽花は、まるで涙でできた水のお城のように、透きとおって光りました。
ある、ひっそりと ....
むかし、北の山あいに、たったひとりだけ色のちがう鬼がいました。赤鬼でも青鬼でもありません。その鬼の肌は、冬の曇り空のような――淡く沈んだ灰色でした。
仲間の鬼はみな、虎の褌を締め、強さのしるしの ....
花野誉さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(97)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
私たちは、いったい誰のために貧しいのか?_
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atsuchan69
散文(批評 ...
5*
25-12-13
紙と、それを束ねた本という存在について
-
水町綜助
散文(批評 ...
4
25-12-12
ネガティブ・ケイパビリティについて
-
由比良 ...
散文(批評 ...
4
25-12-9
アパート(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
3*
25-12-4
濃緑のドア
-
佐々宝砂
散文(批評 ...
10
25-12-4
いっぽいっぽはいはいするきもち
-
百(もも ...
散文(批評 ...
2*
25-12-4
さくらこ・イズ・ビューティフル
-
百(もも ...
散文(批評 ...
4*
25-12-3
すすき野原で見た狐の話
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
2*
25-12-2
キリストを受け容れました
-
百(もも ...
散文(批評 ...
2*
25-12-2
二度童子の魂を運ぶ白鳥の話
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
2*
25-12-2
メモ
-
はるな
散文(批評 ...
2
25-12-2
久しぶりの日記
-
由比良 ...
散文(批評 ...
6*
25-12-2
熊(ツキノワグマ)について
-
山人
散文(批評 ...
7*
25-12-2
狐の願いと人魚の唄(To_celebrate_dischar ...
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
2*
25-12-1
うれしい夢とニルヴァーナ
-
百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-12-1
かみさまはとてもクールだっ
-
百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-11-29
ケーキ、ケーキ、ケーキ
-
百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-11-29
私の創作活動について
-
リリー
散文(批評 ...
8*
25-11-29
ぼくの受難
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百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-11-28
すすき野原で見た狐(下巻)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
3*
25-11-28
すすき野原で見た狐(中巻)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
3*
25-11-28
すすき野原で見た狐(上巻)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
3*
25-11-28
おつかれさまの時間
-
百(もも ...
散文(批評 ...
5*
25-11-27
ももくりさんねんかきはちねん
-
百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-11-26
道化人形(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
5*
25-11-26
鬼吉と春一番(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
2*
25-11-26
クリスマスプレゼント(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
4*
25-11-26
ぼくのももちゃん
-
百(もも ...
散文(批評 ...
3*
25-11-26
紫陽花と秋桜の話(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
4*
25-11-25
灰色の鬼(修正版)
-
板谷みき ...
散文(批評 ...
2*
25-11-25
1
2
3
4