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お湯がこぽこぽ
コーヒー一杯
注げば泡がもこもこ立てば
いい匂い
いい匂い
もこもこ溢れるつむじから
いいことあるよ弾ける予感
ゆっくり喉を潤し
優しい時間
ひらひら瞼の裏には透き通 ....
いい天気だ
扇風機の羽根が
ゆっくりとカタカタとまわりはじめる
私は顔を近づけると
向こう側の景色は伸びたり縮んだり
跳ねたり飛んだりいきいきとしている

私はわわわわわと扇風機に話しか ....
花びらが散って
緑が眩しい輝く気持ち
身体中で吸い込む
新しい季節のはじまり
いい匂い
鮮やかな破裂と
飛び散る細胞
広がる感覚
蠢く命と呼吸音
吐き出す息と
春風がどこまでも
 ....
朝の通勤
自転車こいで
なだらかな道を走る
眠たいけれど
冷たい空気が鮮やかな気持ち

すいすい流れていくと
綺麗にしっぽをたてて
ゆうゆう猫が散歩
うしろから
お爺さんが紐でつな ....
東南アジアの親子連れ
女の子が大切そうに
紅葉を手のひらにティッシュ
そっとのせている
とても嬉しそうだ
持ち帰って宝箱にしまいそうな瞳
お母さんに手をひかれて
ひらひらと落ちた紅葉を
 ....
私は小学生高学年の頃
ものもらいを患った
瞼の下がぷっくらと腫れ膿んできたので
近くの総合病院に行くと
診察台に抑えつけられ
はんだごてのようなもので
じゅうと焼かれそうになったので
必 ....
私を吐き出し
それを紡ぐ毎日のような
繰り返し繰り返し
季節と同じように
私もあおあおしてきて
めきめきにょきにょき
新しい私が
生えてきたらいいのに
そうはいかない
それでもじっと ....
夜中に音楽を鳴らし
ショーウインドウや
マンションのテナントに映る
自分の姿を見つめ踊る若い人たち

かっこよいはかっこわるい
かっこわるいはかっこよい

躍動する身体と一途な眼差し
 ....
最近私は夜毎

生の人参一本齧っている

皮を剥いて縦に七等分ぐらいに切って

何もつけずに無心に齧り咀嚼する

生ゴミのような味のときも

柿のような淡い甘みのときも

ジガ ....
コロコロココロコロガッテ

何処かへ行きたくて

誰かと出会いたくて

コロコロココロコロガッテ

新しい匂いを吸い込んでみたり

柔らかな生まれたての感触を

頬にあててみた ....
由木名緒美さんの灰泥軽茶さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コーヒー一杯- 灰泥軽茶自由詩316-11-2
はざま- 灰泥軽茶自由詩216-6-29
春風- 灰泥軽茶自由詩316-4-18
猫の散歩- 灰泥軽茶自由詩416-2-11
手のひらと紅葉- 灰泥軽茶自由詩515-12-17
ヤブ医者の根性焼き- 灰泥軽茶自由詩815-3-24
紡ぐ私- 灰泥軽茶自由詩1415-3-10
夜の灯りと姿見- 灰泥軽茶自由詩515-3-6
人参健康法- 灰泥軽茶自由詩1314-5-28
コロコロココロ- 灰泥軽茶自由詩814-4-3

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