台風が近づいている
コップにもオスとメスがあるのだと
あたなは言った
見分け方も教わったのに
難しくて理解できないうちに
あなたはこの話に
すっかり飽きてしまった
風が強まる
....
銀河の動脈
船曵 秀隆
Ⅰ
天空博覧会に入れなかった帰り道
河原で一冊の詩集を拾った
筆が
私の中で身を起こしはじめた
宇宙に向かって枝を伸ばしはじめた
....
泉の里は、吾咲くところにて
常に帰りし、水面かな
人は皆、依るところありて
野に咲く花とても 光り輝かん
嗚呼、天皇陛下 嗚呼、天皇陛下
天皇陛下万歳! 万歳 万歳
夢の続きはいつ、 ....
氷山の心臓に居るような凍てつきと遮断を感じていた、外気温は決してそんなに低くはなかったが…おそらくは俺の問題なのだろう、完全にシャッタードされていた、それはある意味で俺が望んだことだったのかもしれ ....
リンボな夜だと
影がささやく
僕は
だからどうか
と雲をつかむような気分で
続く言葉を書く
美味しいものを食べよう
飲みすぎない程度に飲もう
文明の ....
神さまって、
やっぱりいる気がする
私の罪が許されないとか
神社にお参りにいったときなんかじゃなくて
神さまって、
やっぱりいる気がする
じぶんのことじゃなくて
頑張っ ....
主題詩「Little Wonder」 ひだかたけし
銀の粒子の
無数無限躍る、
街並み突き抜け
伸び広がり奥まり
奥の億迄にいつしか、
いつの間にか途と為り
鳴り響き ....
秋雨に濡れ
さやか赤々と
はぐれ泣く子を
眼差す曼珠沙華 、
今の此の世のあからさまの一端
図らずも見てしまい
居場所無くし泣き続ける子の
その恐怖と絶望を知ればこそ
....
幼い私は母に手を引かれ
美容院に入った
髪を切るのは私ではなく母
私は椅子に座って退屈した
置いてある雑誌は
私にはまだ意味がわからなかった
美容師は母に頻りに話しかけている
母の顔がの ....
おめでとう!
きみの願いはどうやら叶いそうです
わたしを自殺においやってまで
欲しくて欲しくてたまらなかったものが
手に入るかもしれません
おめでとう!
きみはもうすぐ勝利者です
....
最初から律がきらいだった。
最初から律を憎んでいた。
あなたはようやく本音を吐いた
清々しい納得でいっぱいだ
今日は何て佳い日だろう!
これで、未来永劫あなたは私への憎しみでつながれ ....
あたたかい紅茶のなかで
みのむしが
みのを手放しておよいでいくのを
追いかけることもせずに
ながめていた
満月の映る淵で
きみは大人になることだろう
何者かになりたかった
何か ....
ストローに残る
赤い口紅を見て
恋だと思った
消え方を知らない
炎のように燃えて
傷跡みたいな印を
痛々しく刻むから
扉を閉めたんだ
心のいちばん深い場所で
息をしていると
....
精神科医は患者の話聞くだけで病気を判断して
薬まで処方する
精神病は心の病いではなく 脳の病いであると
脳内の物質が減少したり疎外されたりして起こる病気であると
患者の話のどの部分を聞いた ....
瞑想
やっぱり心地よさなんだなぁ
動画サイトで
科学的な瞑想の姿勢を観て思った
最近しょぼくれていた
瞑想に壁を感じていた
道を捜していた
悩んでいた
まぁ、暇人なのだ ....
どんどん凍りゆく、街の中
人々は羊となりて
どんどん凍りゆく、街の中
夢の中を泳ぎ疲れ
どんどん凍りゆく、街の中
俺たちは、旅の途中
どんどん凍りゆく、街の中
寒さに震え、明日を思う
....
十年前、なお思いだすと、古い教室の、とびらのむこう、鳥のなき声がかなしげにちくちくと鳴いている。
手でつかまえたすずめ、元気よく教室の窓のそとへ、飛びゆく。
なお、
わたしがかなしげな目で、先生 ....
そよいでいるそよいでいる
涼風にそよいでいる
ゆったりとゆっくりと
のびのび伸びゆき
声が言葉が
内面の細やかな
発露を求め現し
言の葉の種を蒔いた
宙の宇宙に焦がれながら
みずみず ....
中学1年の時
クラスの新聞係になって
毎月クラスの新聞を書いて
掲示板に貼っていた
新聞には毎回タイトルをつけていて
10月の新聞を書いた時
季節を表すつもりで
栗とリス
というタイト ....
いつからだろう
積み上がっていく喜びが
積み上がってしまう寂しさに
変わったのは
こころもとない
ケイケンとジッセキの上から
辺りを俯瞰できる大人なんて
いるのだろうか
今 ....
ねぇ、
覚えてる?
あたなが朝早い仕事に付いたときのこと。
朝早く起きて、あなたのお弁当のおにぎりのために
御飯を炊いた
あなたが早炊きを嫌うから
いつも1時間早起きして米を研ぎ
炊 ....
僕は死んだ方が良かった僕は死んだ方が良かった僕は死んだ方が良かった僕は、損益分岐点と極性が異なっている。僕の罪を皆{ルビ悟=さと}る。或いは{ルビ識=し}っている足が距離を覚えていないから。傲慢は自ら ....
さくばん狂ってしまった記憶の残滓・・・
つつがなし 今朝は
僕は僕を大切にしよう
僕は僕に優しくしようとおもった
Spotifyで
ニールヤングを聞きながら
そのエレキギターの音色に
....
意志が大事なんだと読んだとき
意志をないがしろにする現実があった
たとえば任意入院
選択の余地はない
患者は一生バカにされ
手も足も出なくさせられますと
一体、どこの話ですかと ....
長いトンネルのような日々が
重く冷たい雫を垂らし、出口はまだ見えない
出来事が天井に蝙蝠のようにぶら下がり
時間は喜んで羽根を生やしひらひらと飛翔している
冷たい瞬間に、それぞれの私が居て
....
まただ。
信じてほしいと言った数時間後に約束を破る
何度裏切られても
何度も何度も信じた
信じてはまた裏切られた
何度約束しても
何度も何度も約束を破った
約束を破ること ....
それでも血は流れ続けた、ひっそりと咲いたアカシアの上にも、俺は俺を見放しそうな意識をどうにかして繋ぎ止めようと不透明な頭の中で画策していた、頭上にはすんでのところで雨を押さえているかのような黒雲が ....
寄せては返す波が
実をひとつちぎって落として
落として攫ってしまった
私の手から離れていった
私
私と
私と話してくれませんか
孤独の
孤独の話をしましょう
私たちが遊んだ遊 ....
?
なおらない
真っ暗い夜から
どれだけたったろう
独り言
試験管に血が流れ込む
僕の一部が閉じ込められる
流れた血の意味は
あらゆる尺度から分析され
結果を見るまでは
不安が僕を緊縛する
生きることに無頓着な筈が
執着して食い込む不安の言いなり ....
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