私とあなたの間には 
数十億光年の距離があり 
互いの影はいつまでも交わることなく 
仮想の白い空間を歩き続ける 

( {ルビ孵化=ふか}を知らない孤独の闇に{ルビ包=くる}まれて 
( ....
ぼくは詩を書きたい

いつもの空の空では
自分の疑問には答えてくれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
いつもの空に出会いました

幼い頃よりも
空が小さく見えるのは
ど ....
振り分ける少女の、

名前もない
痛む、芯も
未完成な少女の主題は
誰にも知られない、それだけの行く末

本を開けば文字に溺れた
さかなに、なりたかった
揺らぎ揺らすからだの線
 ....
戯れる森の雫が、
ひとびとの拍手のなかで、静かに横たわる。
あなたの流れる姿が、
森の節目に、厳かに薫り立つ。

標高をあげている森は、
巧みに感度を敷きつめて、
わずかに彩色を動かしな ....
((((((、

溺れていく、夏の、軌跡に、
揺れている、白い泡、虹の、
膜を掴んだ、君の、痕跡。

覚めていく、まなざしに似た、
夕暮れの、屈折。
恥かしげな、月の裸体、
蒼ざめる ....
夜のアスファルトと
それに密着してゆく夏と雨とへ
車の落とす赤が付着しては
ひゅっ、と
離れてゆく一秒一秒、その風に
肌寒くなれる体の、少女である体の、わたしが
 ....
青々と
広がる蓮葉には
明け方の雨の
ひとつぶ、ふたつぶ
みつぶ、よつぶが
それは見事な玉を作り
ころころと
風にゆれながら
まるで生まれたての
宝石のよう

真っすぐのびた
 ....
曲線を描く黒髪いつの間にけたたましく鳴る風平行線
太陽の光を点で結んでは指に集めて舐めいる残暑
白鳥の飛び立つ様を物語る神の白髪結えし因果と
草かげで鳴きあう猫に呼ばれてや境界不明の現実が減る
 ....
旅先で
必ず訪れる旅館があって
其の庭には
花をつけない
見事な桜が佇んでいた



  花をつけないのは
  私のせいなんですよ



其処の女将は笑う


彼女は ....
あなたが、水かさを増す

「では、また 」
と 言って
あなたが身を反らして
木立から、わたしから
離れていった
その刹那から

あなたが、視界でいっぱいになる

あなたが、
 ....
一 

 僕にとって大事なものをしまっている大きい封筒がある。その封
筒の中に、去年朗読会で年上の詩人・U さんに会った時にもらった
一枚の白黒写真のコピーが入っている。その写真は黒田三郎の ....
 ひまわり咲く季節になった
 明日は海にでかける

 縮こまった心を日向干しして
 自然の恵をたくさんもらおう

 砂浜に青春の香りをかいで
 母なる海にプ〜カプカ

 晴れるといい ....
夏は容易く永遠を擬態するので

僕らの意識の最も敏感な部位は

いつでも眩暈に侵されたままだ
ぼくは詩を書きたい

名もないものは名がなくとも
永遠を繰り返す

今日もまた

朝の散歩をしていると
夏の川に出会いました

名もなき川に流れゆく
銀の雫を創りつつ
風に吹か ....
雷鳴に少し怯えて
ようやく雨が遠ざかると
いつしか黄身色の月が
丸く夏の宵を告げる

湿度が首筋に貼りついて
ついさっき流れた汗を思う

狡猾な二本の腕を
互いの背に回して
策略の ....
もろもろの ゆめの
尾をひいて ひろがる
きずぐちを 
つぶさに なめながら
たち去って ゆく 
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられ ....
稜線の上は曇りの空
お月さまの赤ら顔
うつわに揺らぐ天の原をのぞむ

降らせて
賜う 夜空の星よ

降らせて
たもう 落ちてゆく
雨にもにせて
ふたり来た道
ひとり戻る道
降り出した雨に
そこから一歩も
動けなくなる

泣かないと決めたから
唇噛んで
きみの姿を巻き戻し
雨のスクリーンに何度も映す

いくつもの
色の移 ....
{引用=

一、漕ぎゆく者へ


  明るいうたは明るくうたおう
  明るくないうたも明るくうたおう
  そうすれば
  必ず
  いつかどこかが壊れてゆくよ
  治すというのはそ ....
 

あたりさわりのない野辺は
どの角度から見ても真直ぐだった
だから
生き物の骨組みはどこからでも見れた


胸のあたりの骨の向こうは
いつも何かが始まって
終わっていた
始ま ....
僕らはまだ幼かったので
瞼を閉じれば それで良かった

やたら暑かった夏に 背中で別れを告げ
昨日と明日の狭間で 浅い夢をみるまで

蚊取り線香が目に染みて
瞼を閉じれば 全てが無だった
ひかりをふところに浸す、
みどりのまるみが、いのちの数式を
一面につめこんだ、
萌え上がる、眠れる森に、鬱蒼と、
うすきみどりを染め上げて。
満たされた隙間を、みずいろの風が、繰り返し、
 ....
壁の花から落ちた花びら
雀たちがついばんでいる
ふちどりを想う
くちすいを想う


かがやく魔
飛び去る影を見つめるもの
四方を壁に囲まれた
庭という名の底にうたう

 ....
ぼくは詩を書きたい

生は悲しく儚いものであるがゆえに
生として永遠に繰り返す

今日もまた

朝の散歩をしていると
百合の詩に出会いました

朝陽を浴びたその百合の
無垢な白さ ....
ぼくは詩人

そこに全てがあったとしても
全てが満たされるというわけではない

今日もまた

夜の散歩をしていると
密度に出会いました


都会では
満員電車が走っている
 ....
   {引用=   地球は絶えずまわり続けて
   そのうえに
   わたしたちは絶えず揺れている}




或るおとこの背広が
夜風に揺れている
その内側では
同様にネクタイも ....
青い目をした窓の向こうの
君かと思うので
遠い朝の海を見せたくなる
手を引いていきながら
引かれている僕の胸の穴からは
いつも空気が漏れていく
見ないでいてくれる君のために
朝の海へ、連 ....
?.

ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ

あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
光は軽く
光に痛く
窓のそば
胸かきむしる
ひとつの羽が
生まれるとき


手のひらの水から
こぼれる黒
髪はあふれ
黒へ落ちる
夜にあふれ
{ルビ眼=まなこ}へ ....
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