私の魂の
内に
呪いの如く 、
無限なるものの言葉
打ち明けられ響き共鳴し
無限なるものよ、
お前は何処に居たのか?
無限の宇宙、命の根源、
天も地も熱く熱く包容し
今、お前は俺の魂の内に居る!
〉思考と直観の結ばれる瞬間に〈
お前は俺の魂の内に見 ....
鳥の声もなく
くちなしの花だけ白く小さく
風もなく
空に 色はなく
ひたすら降りこめる小さな庭
かつて花にも心はあった
※
あなたへ
あの子 ....
詩人は筆を選ぶと誰かが言った
釣り人は竿を選ぶ
今夜は憧れの渓流竿を落札した
宝石のような魚が呼んでいる
明日は雨だが深山の様子を視にゆこう
誰かが別れた時
何かが壊れた時
星が砕けて
ただの石になる
あの時
もっと素直に話せたら
こんな風にはならなかった
後悔はいつも
皿の上からはみ出して
僕の口を汚すんだ
....
一雨毎に銀の緑色深める、
世界にときめき濡れていき 、
また来る夏という無限を想う 、
輪郭浮き立ち渦巻く色彩たちの 、
響動く*世界に熱く濡れ霊に粟立つ
....
挙動不審でも怯えていたわけでもない
ただ少しだけ、自分自身から離脱したような感覚があっただけだ
道を歩いていたら、おばさんに声をかけられた、どこの方?
僕は、なぜ、人に声をかけられると、妙に ....
行っても何もないだろうと考え
また海に来た
あかるい水平線が拡がって見えたが
写真を一枚も撮らなかった
そんな今の、何もない自分
疾駆するボートに繋がれたロープが
人の群 ....
1 SDカード
突然気持ち悪くなったのでトイレに行って吐けるだけ吐いてみたらSDカードがたくさん喉の奥からでてきた。もちろんSDカードなんて飲んでない。カードを流したらトイレが詰まりそうな気がし ....
わたしの気持が愛に近づくごとに
あなたの精神がつめたく枯れていきます
でもそれはとめどない欲求で
近づきはするけれども
決して愛にはならなかった
つめたい土に眠っている
こごえ ....
彼には、入れ墨があった。
革ジャンの下に無地の白いTシャツ。
ぼくを見るな。
ぼくじゃだめだと思った。
若いコなら、ほかにもいる。
ぼくはブサイクだから。
でも、彼は、ぼくを選んだ。 ....
持つ者に持たざる者の苦しみは、伝えられぬと感じ入る夜
持つ者の苦しみもまたわからぬと、持たざる者に伝えたき朝
何せその言葉が単に汚くて、いやですわねぇ奥様と言う
有り余る攻撃性を持て ....
{引用=
日々の蓄積された労働によって、もうすっかりとひび割れて、枯れきってしまった。そんな心の大地の奥底から少しずつ滲みでてくる、君という存在を知っている、ボクの中から生じられた、補おうとする水な ....
ヒカリのタマシイ、
わずかに宿した
声の響きの呼応
若やぎ暗みを辿りゆく
このタマシイというヒカリ。
六月の寒い日が
まやかしの告白の手紙を読んだ様に
そくそくと背筋に迫る
化粧水の冷たさが掌に残り
それすら重い
黒いオルフェにとりつかれて
ピーナツをかじりなが ....
骨と皮と筋肉に為り
自らを世界に曝す
血流は脈々と 、
最早要らない脂肪捨て
ただ立ち尽くすのみ 魂の器
何をしても
何もしなくても
ハッピーならそれでいい
どんな一日だったか
色んなことがあった一日
例え嫌なことがあっても
ハッピーで包み込む
何かをすれば
ハッピーになれるよ ....
目をあけるとそこは世界で
夏は夕方のにおいがする
もうぜんぜんどこにも行けない、と思うので
玉子を買っておうちに帰る
ゆらりゆらりと
漆黒の水底を泳ぐ孤独な生き物
彼らは輝く太陽を知らない
ぼくらは昼と夜が無いと
生きてはゆけないのだ
太平洋が反射した灰青色の空から
雨は音も立てず降りてくる
寒冷紗のようにふわりと
海を見下ろす緑豊かな岬は
優しい雨に包まれ白く霞む
草を食んでいた岬馬の澄んだ瞳
雷光を映して光り
....
こんもりした
緑の丘に昇り
空の青み仰いで
透明になりゆく世界を
透明になりながら眺めて
明るむ意識の輝きの光と
一緒に揺れている緑の
深みに沈み込みながら
こんもりした緑の丘 ....
生まれてき交わっていき死ぬだけの無意味に意味を与えるは人
異人さん、何しに来たのこの国へ。おまえを笑いに来たんだろうか
沈みゆく国の行く末、見届けよう。ここは東の不思議の国かな
異国 ....
やまない雨はないけれど、
世界のどこかでは雨が降る。
たとえ地球の降雨量が
ゼロとなる瞬間があるとしても、
宇宙のどこかでは
絶対に雨が降っている。
硫酸の雨が、
鉄の雨が、
砂の雨が ....
新聞配達の帰り路
商店街の本屋で立ち読みをして
店主がハタキでぼくを追い払おうとした
芥川龍之介の短編を三作読んだので
もういいかと…
店主は咳払いをした
糸杉の生垣が植わっている坂道 ....
あおぞら
ゆうぜんと 、
ひろがって
またあえたね
あれから
血も縁も知も
たくたさん
捨てながらも
途半ば、
花びら ひらり
地に舞い落ち
赤々明々 ....
サルモ属には
キングサーモン、ピンクサーモン、シルバーサーモン、トラウトサーモン、スチールヘッド、チャムサーモン、アメマス、オショロコマ、イワナ、アマゴ、ヤマメ、アユ、ニジマス、イトウ、サツキマス、 ....
死はいつか訪れるから
その時になって驚いてはいけない
大切なのは
今を
今を今を
今一瞬を
充実させるしかない
虹鱒はほっこりと
ヤマメはとても繊細で
イワナはホロホロと
みなそれぞれの味がある
ぼくは必要なだけで釣り終わる
素粒子はひとつの宇宙
この宇宙もひとつの素粒子
ぼくらはその集合体で
数えきれない宇宙をもっている
生死を無限に繰り返し
{ルビ縁=えにし}あるものと再び出逢う
生まれたものには必 ....
1 歩いていった
ある台風の日、灯台が根本から消失した。台風が原因だと思われた。怪獣映画の冒頭のようだという者もあった。人々はそれなりに天の災いを恐れた。しかし誰も真実を知らぬ。灯台は歩いていっ ....
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