僕らは彼方で会う
今此処で会うための身体に背いた僕らは
彼方で会う

今此処を縛る身体に縛られない僕らは
彼方で会う いつでも

いつまでも
僕らは互いに彼方のまま
何度でも会う
 ....
洗濯槽の水底
左折する
何もない身体
空っぽのタクシーが
隙間に落ちていく
昨日会った男は
鼠色の袋を
大事そうに抱えていた
都市の壁を
そのための朝を
〈間奏〉
貫く植 ....
奥深く行く生く
意識の明度、
あくまで保たれ保ち
より明るみ明るませ
映るモノ 待つ


沸き立つ
思考という力動
今、静かさに
意識の微睡みの覚醒にて
感情を生き直観に捉えられ ....
 男が 居た
 美しい男だ
 あぜ道沿って咲き誇る
 紅のみち
 彷徨って舞いわたる

 男が 居た
 彼は蒼白い顔に大きな目を光らせて
 おしゃれなスーツで包む
 細い し ....
好きな詩・好きな言葉

好きな言葉は「折々のうた」。
ネット詩オタクを代表していわせてもらえばそのときそのときで 

好きな詩好きな言葉好きなフレーズ好きな映画俳優は変わるか 

と、思った ....
昔から縷々とおんなじおはぎかな 水槽のところで約束をした
真昼のすん、とした感じ
色違いの飲み物を二人で飲み
明日も天気はあるのだと
なんとなく思えた
歩く速度で歩くように
わたしたちは笑う速度で笑う
許したこ ....
ある日アヒルの王子様がやってきて
結婚してやってもいいけどなどと言ってきた
でも待機児童問題が、と言うと
ガアガア鳴き始めたので
彼には彼の人生をお尻プリプリ歩んでもらう

瓶ビールに ....
夜に
優しく撃たれて
ひとり、またひとり
人は
優しく死んでいく
夜に
まだちゃんと慣れてないから
きみは泣く
これからはじまる長い旅路の
最初に出会った
得体の知れないその不安は ....
風 一吹き、

風景の

すきとほり

あける荒涼の光景の、

わたし何想うことなく只集中し

風一吹きの感触包まれて白手伸ばす、

 一ふき風のふとどよめく感情

その内 ....
善い詩と悪い詩
 

善い詩というのは
語彙が多いとか
汚い単語が無いとか
正しい文法とか
極論言えば
ごじ
だつじ
がないとかではなくて
現在詩的にはピッタリ
と時と場所にハ ....
優しい崩壊がはじまっていた
あまりにも優しいので
感じるべき痛みを
感じることができない

あまりにも無垢な幻想が
あまりにも無垢なまま
此処を通りすぎることはできず
幾重にも折り畳ん ....
禁呪草


複雑な
毒の糸口
見えぬまま
まだ大丈夫と
熱にうなされる
ポジティブな人

城壁の草よ
心のオアシスを
そしり採られて
打ち砕けてろ

人の身体は
天然の ....
眠るように死にたい
そう願うのは人間だけじゃない
夜行性の雀蛾や鼬鼠
         僕と私
昼寝する象海豹だって同じこと

真夜中に他人目(よそめ)を避けて歩く人々に万歩計は要らな ....
 一雨ごと秋が
 次第に充ちて来る
 野道行く行く
 さらけ出す
 心一つは鋭きものと今更に知る

 (西山は しぐれするらし一陣の風渡りたり
  道端、草葉にやすむ糸蜻蛉)
 ....
白眼と白眼、バランス崩し
黒い輪郭に青白く輝く肌
何かに呼ばれるように
何かを呼びながら
無限に向かっていく
意識の光に充たされ

 柔らかな死の祝祭、
 死と再生の饗宴、
 虚無を ....
命の果ての地平線で
百億の虹がいっせいに開く
真っ白な光の裏側で
音が凍りついて花みたいに燃える

わたしはアンドロメダの踊り子
わたしは約束された期限付きの祝福
わたしは届けられること ....
 波が かすかに鳴りながら
 ふともらした悔いのことばを
 嘲笑う

 そう 確かに
 人を愛したことを悔いるなんて
 つまらないことだった

 憶い出させてください

  ....
心配は本物?
自分以外を心配するとき
優しさはあるのだろうか

わずかに胸が捻れている
そこに痛みはある

痛みがあったら本物だろうか

優しくなりたい
それだけなのに
何を冷静 ....
待ってます
待ちくたびれました
来る気がなかったと
許さんぞっ
闇堕ち確認

書くこと自体を
楽しめばいい
文字を書いて
発表できるだなんて
そんなアナタ

投票権がある
誰 ....
冷蔵庫が音もなく
坂道を転がっていく
薬屋の坊やがその様子を見て
花の名前を口ずさむと
雲ひとつない青空は
木々の亡骸を歌う
むかし此処いらに
小さな書店があったことなど
思い ....
不足分を補うための恋愛

誰にもある心の傷を自ら広げては遊んでる

不毛な恋こそ面白くて死にそうな自分が愛しい

誰だって最後は骨 さらっさらの

気味悪いほど人を好きになる自分をたし ....
こんなにまで 大人になって
実は 中身は赤ん坊だなんて
そんな滑稽な事
白状出来やしない

いつもいつも 毎日のように
あの頃に帰れたら あの頃に帰れたら
母のお腹の中で
眠っていたい ....
悲しみ深く芯まで冷える冷蔵庫となれ

甘えたいと主張しようが周りがうるさい

やみくもに進むボートになりたい夜

ただ目の前の事をこなせばよかった頃のありがたみ

ふるえてるのは寒いわ ....
○「多様性の時代」

昭和の時代は
答えはいつもひとつだったが
今は
答えがいくつもある時代
これからは
なんでも正しい答えになっていくのかな

○「IT化と年寄り」

世の中の ....
植物の中で夜が育つ
水の名前を呼べば
脈打つ石造りの平原
素の風が間もなく
インク瓶の縁に沿って
眠りにつく
木造の旧家屋その皮膚に
愛していた人
鉢植えだけが増えて
遺伝だ ....
藤棚をみて終わりにしたい

そう思いながら隣の庭が消えてしまう

積み置かれた状況 不要物 

必要なものだけを鞄に詰め込んで

きみは何処へ行くというのか

即興で書いている ....
雨が用意されている
雨は、いつも用意されていた
夏の終わりに
情けなく溶けだした
アスファルトの上に
生き延びた午後の渇きに
焼き場の長い煙突に
ひとすじの
細く白い煙に
(鉄の塊
 ....
ハイビスカスの花開き
水の面掠め飛ぶ原色の鳥、
燃える太陽の瞬間に凍結され
大地を包み込む天空の濃密な青。


私の内にすべては込められ
私は想い出すことを意志する、


太古から ....
暗闇の中で働く
囁く
声と指は一定の距離が保たれている
そのために肉体がある
肉体のために空港がある
滑走路に置かれたピアノは
調律が三時の方向にずれたまま
夜明けの離陸を待っている ....
こしごえさんのおすすめリスト(4285)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
彼方で会う- 塔野夏子自由詩5*23-9-29
ノイズ- たもつ自由詩4*23-9-28
詩想19〇五行歌形式、用いて- ひだかた ...自由詩523-9-27
黒揚羽蝶- リリー自由詩5*23-9-26
好きな詩・好きな言葉- 足立らど ...散文(批評 ...4*23-9-25
おはぎ- 足立らど ...俳句5*23-9-24
肩幅- たもつ自由詩12+*23-9-23
誰か- ふるる自由詩8*23-9-22
こんな夜は子守唄を- そらの珊 ...自由詩15*23-9-22
一ふき風の- ひだかた ...自由詩823-9-21
善い詩と悪い詩- 足立らど ...自由詩4*23-9-20
優しい崩壊- 塔野夏子自由詩7*23-9-19
禁呪草- 足立らど ...自由詩6*23-9-18
夜の興亡- アラガイ ...自由詩13+*23-9-17
あき- リリー自由詩9*23-9-16
焔の舞台- ひだかた ...自由詩4+*23-9-16
魔術- 大覚アキ ...自由詩423-9-16
潮騒- リリー自由詩8*23-9-14
優しくなりたい- 木葉 揺自由詩9*23-9-13
エア・ラヴ- りゅうさ ...自由詩223-9-10
風景の終わりに- たもつ自由詩1123-9-10
2023年9月9日_土曜日_自由律俳句_10句_ルルカ_ne ...- ルルカ  ...俳句2*23-9-9
40歳の女___- ルルカ  ...自由詩4*23-9-8
2023年9月8日_金曜日_自由律俳句__ルルカ_new_№ ...- ルルカ  ...俳句123-9-8
独り言8.7- zenyama太 ...自由詩4*23-9-7
鉢植え- たもつ自由詩823-9-7
それだけのこと- アラガイ ...自由詩14*23-9-7
雨が用意されている- ちぇりこ ...自由詩1823-9-6
詩想10- ひだかた ...自由詩723-9-3
夜勤- たもつ自由詩10*23-8-31

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