毎日夢をみる
 毎日生活がある

 しがらみの世の中で
 心のベクトルは乱反射

 ニュースでは連日
 悲しい事件ばかり

 川のほとりに咲く花は
 なにも知らずか知ってのことか ....
本を捨て風を追え
光の鉄筆を持ち
刻むがいい
化石となり残る言葉を
考古学者が
その意味を追うだろう

ノートを捨て雨を打て
声にならない慟哭を
写すがいい
降り積 ....
夜道に影ができて
月が出ていることに気づく
私が見ている月
月も
私を見ていた

気がした
哀しい
哀しい気がしているだけ
疲れた
それは気のせいじゃないけど

自分のために
 ....
ただよって ふかく 
抱かれて ひろがり
水となって しかし
すべてを忘れ 風の   
かなたで あふれる
地の水と空の水とが出会う日を見つめる涙ひとりの涙




ふりむけば道は草木に沈みゆく路なき路と手をつなぐ径




木蓮と鳥が同じに見える子の笑みと踊りに降り ....
ある五月
限りある少女の果樹園は
体中で太陽を吸い
体中で緑を吐きました


太陽へ、よりも、体へ
そう、太陽を忘れたときに最も太陽由来になる体へ、体へ、
の感嘆が ....
白い春の夕暮れ
浅い眩暈が意識を通過する
柔らかな距離がゆるやかに傾き
西に沈む誰かの声 遠い声

傍らの抽斗の中で
淡い儀式の記憶が疼く
それはやはりある春の夕暮れの
古い棟のうらさ ....
ぼくは詩人

時は自然に過ぎ
自然が時を過ぎ去っていく

今日もまた

朝の散歩をしていると
ほととぎすに出会いました

高い木の枝に止まったまま
ただじっと
遠くを見つめて
 ....
目を閉じた赤子の笑みに触れる花


ひとひらをくちうつしする涙かな


赤子の手何を語るや散る桜


とどまらぬ光の糸をたぐる花


名づけても名づけきれぬ日花 ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
雨の降る夜の帰路
高速を降りてからの長い田舎道
前照灯が照らす小さな視界に
跳ねるものがあるのだ

灯火の中それは白く見え
雨粒とは違う動きで
ぬれたアスファルトの上を
道一面に跳ねる ....
  朝焼けがまだ
  始まらないので
  本当は昨日
  あなたに届くはずだった
  手紙のことを思った


  夜明け色の
  手紙を贈って欲しい
  君と一緒に
  指差して、 ....
祝日 新宿の午後は人波に{ルビ溢=あふ}れて 
逃れるように僕は古びた細い路地に入る 

道の両脇に{ルビ聳=そび}え立つ高層ビルの壁に挟まれた 
細い空を見上げると吹いて来る向かい風 
ア ....
花のあるところに 埋まってください
日向の多いところで 眠ってください
淋しくないように 小鳥が好む土地で
粟の穂が 棚引いているような地で
魂だけは 健やかに 休んでいてください

出来 ....
狭苦しい世界から
こぼれ落ちてしまいそうに
鳥は横切っていく

この胸をしめつける病なのか
握った手のひらを湿らせるだけで
つたうものぬぐいもせず

鳥よ、名も知らぬ猛禽よ
あいつの ....
一杯のレモン水が
少女の潔い清らかさを崩壊させる
振り払ったはずの
輪切りする手のぬくもりを
思い出す指が水滴に濡れて

この苦悩は
億千と繋がる母らのつらみ
そうであるなら耐えてみせ ....
Scene-1 ワンナイトスタンド


吸いかけのセーラム・ピアニッシモ
「お先にどうぞ」はシャワールームに消えて
枕の下に隠した明るい家族計画は
LLサイズの見果てぬ夢
渇いた二人の身 ....
歯がしくしく痛む夜にミントを、
初夏の風と小さな葉っぱを
コップの水に
くるくる溶かして
蛍光灯の下で、うがいする


クールグリーンの麻酔をかけられて
小骨のように引っかかっている、 ....
ぼくは詩人

目で見ているのは実像
心で感じるのは虚像
なのかもしれない
実像は倒立だが虚像は正立である

今日もまた

朝の散歩をしていると
青空に出会いました

この空の下 ....
まっていたおもいすらする懐かしい驚きは
鼻の奥から桃の実の香をともなって
額のさきへとつきぬけふきだした
馴染みぶかいあの痛苦のみなもと
乳白と鮮赤の漿と沫がまじりあい
桃色の滴となって地に ....
川縁の土手に根を生やした蒲公英たちは
うららかな春の陽射しを浴びて
いっせいに背を伸ばす


夏になったら向日葵になるの


ダンデリオンが通りかかると
みんなで声をそろえて問い ....
眠れない夜
眠らない夜
想いの行方は
彼方

銀の先は
星を射す

いくつの言葉を
集めても
満たなくて

繋げた言葉は
形を描けず
流れる星になる

めぐる
めぐる ....

村って
手伝うの

っこの僕
を渡り
きって
切りすぎると
手が痛くて
って
今朝は
ネクタイが
うまく
結べない

人がいて
人のように
背格好
があっ
 ....
閃光を浴びる波打つ腕を貫く
静脈の彼方から、疲弊した虹彩がため息を吐く。
朦朧とした街は、たえず銑鉄を溶かして
都会の人々の苦悩の鋳型を作り続けている。
すべての窓には、水がなみなみと注がれて ....
あなたは踊る
ダンスが好きだから踊る
私も踊る
ダンスが好きだから踊る

あなたは踊る
寂しさを紛らわすために踊る
私も踊る
寂しさを感じるあなたの側に居たいから踊る

あなたは踊 ....
空の眼が開いた
夕焼けが なく

はけで塗られた台本の上の
削り取られた 穴が
船だというから

のぞけない
除かれた場所から
消えるのなら 

責める理由
思い浮かばぬうちに ....
湿気ばかり多くて
気温が上がらない夜は虫なんかの
季節を送る歌など気にせずに
眠ってしまえばいい

閉じた瞼の裏が
奇妙な色に透けるのはまだ生きている
証だと思えるのなら
眠ってしまえ ....
   水見える能力

ある晴れた日の空の下
干したばかりの洗濯物の
内包された水溜りを
始めて見たのは 何時の事やら


いくつもの柔らかな固まりは
それから数時間かけて
風に ....
ぼくは詩人

挨拶は言葉と言葉を結び
心と心をも結ぶ

今日もまた

朝の散歩をしていると
アゲハ蝶に出会いました

バタバタ パタパタ
大きな羽の音が聴こえてきそう

まず ....
「樹を」
折れてゆく私の直線をめぐって溶け出す樹々、の泳ぐべき海の直線。泳ぐのは海、ひらくのは海。樹の斜線は海を分解して新しい樹々の斜線を生産する。いくつもの遠さに囲まれながら樹はかわくのをやめない ....
こしごえさんのおすすめリスト(4283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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ぽえむ君−時鳥−- ぽえむ君自由詩11*06-5-7
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mint_fish- まほし自由詩10*06-5-5
ぽえむ君−青空−- ぽえむ君自由詩8*06-5-4
桃源歌- 田代深子自由詩1106-5-4
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記憶—失われた季節の中で- 前田ふむ ...自由詩14*06-5-3
孤独なダンサー- 壺内モモ ...自由詩5*06-5-3
まき_火- 砂木自由詩9*06-5-2
眠ってしまえばいい_(_2006_)- たりぽん ...自由詩10*06-5-2
水を含む世界にて- 千月 話 ...自由詩10*06-4-30
ぽえむ君−挨拶−- ぽえむ君自由詩6*06-4-28
啓示- 葉leaf自由詩19*06-4-28

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