ひまわり畑の上を
一羽のペンギンが羽ばたいていく
僕はその意味がわからないまま
男の人と手を繋いでいて
見送るより他なかった

ぎゅっと握ると
男の人の手は少し汗ばんでいて
何 ....
線が
小さな点の集まりだと知ったのは
まだ恋なんて知らない
幼い頃のことでした

とぎれとぎれに
一つ一つの出会いがあるように思えても

振り返ればなぜか
すべてがつながっているよう ....
あたまは空っぽ
ヤニはあたまの隙間を埋めない
白く塗りつぶされた脳に
黒で皺をかいても大人にはなれないかな

あぁあぁと嘆いて
呼吸が出来なくなる瞬間に
時間が一瞬止まったら
そこから ....
今日という日は二度と来ない

あなたと会うとき

いつも思ってた


繋いだ手のぬくもりも

あなたの微笑みも

まったく同じじゃなかった


四角い小さな窓から

最 ....
時計はもう帰る時間

もう少しと言ってよいのか

帰ろうと言った方がよいのか


曖昧な夕暮れに

曖昧なフタリが戸惑う


飛行機雲がくっきりと

空色を二つに割って

藍が半分
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
クラッシュアイスが
しゃらしゃらと音立て
ストローとしばしの戯れ



タイムカードから解放された
一本目のタバコは息継ぎ



白い灰皿に
二本目の吸い殻を押しつけるころ ....
溢れた時間 有り触れた事実
踏み切りの前 遮断機の合図

刹那 踏み出せば 羽 貰えるかな

刹那 濁らせた答え うろたえた自分

何故 そこまで守る?
目的 失うのが怖いんだろ

 ....
いちごのようにあまい
つやつやした唇と

きらきらまるい
ぶどうのような瞳と

ほんのりももいろ
ふっくらした頬と

今が
みずみずしい

あなたのそれが
恋を知る

れもんのにおいを
かぐわせて
  ....
 
 未練が忍んで 訪ねる夜は
 畳の部屋で 灯り おとして
 膝を立てて 俯いて
 女が爪を摘むのです


 ちぎれた身の内一つのものの
 行方さえ 問えぬよう
 男の居場所を 問 ....
静寂の海
咲いて波間に
ほの白い影を落とす月

寄せる波は
真夏の喧騒
返す波は
秋の訪れを
それぞれに伝えて

移ろう季節を人知れず
見送り
迎える

久遠の光は ....
小さい色したカエルの子
小さな瞳で恋をして
一億年が過ぎたけど
健気で綺麗な心映え
心はすこしも変えないで
透き通る小さい瞳で見つめては
小さい色に恋をする
例えば、ゆるゆる喉を下る
ぬるい水、ひとかたまり
心臓を掠めそうで掠めない
何処にも、何も、満ちない


真昼を怠りたくて怠る身体では
空ろまで無気力な
ほら、 ....
入眠の際が瞼の奥で細い光を放っている
生と死の曖昧な絆という楔を
今は、強引に断ち切って 眠りの森へ
木漏れ日を抜けて下方へ沈みたい



怖さに尻込みした夜の
怖さに涙した夜の
夢 ....
夕寝から覚めて仰ぐや宵の月

兎と見ゆる愛でていとしき


君と居た夏のあの日や砂粒と

はらり揺らいで零れて落 ....
玄関の靴脱ぎ場で
わたしはあなたと話をしていた
あなたの欲しい不動産の話
わたしの欲しい不動産の話
玄関のドアは閉まっていた

肩にかけた鞄
夏の玄関は暑く隙間もない
わたしは不動産を ....
子供が行きたがっていたはずの
遊園地に行った
子供が恐がるであろう乗り物
恐がらないであろう乗り物
そのひとつひとつに順序良く
そしてなるべく丁寧に
乗っていく
スタンプカードがたまった ....
君は芝生の上でバランスを取る。


一糸まとわぬ露わな姿で
豊かな乳房を宙へ向けて解放つ。


日差しは、もう秋の方に傾き加減で
夏の終わりを告げている。


時代の息吹を君は背 ....
突然こんな言い方ってないけれど

あなたとあの人を

秤にかけた訳じゃないの

どちらが得かなんて考えてなかった


季節は心のためらいも知らず

訪れ去るのですね


あ ....
夢のように美しく 哀しい

きらめく空中ブランコ
この手に掴めたもの
掴めなかったもの

きらめく空中ブランコ
この春と夏とを彩った
ときめきを見送る

きらめく 宙を舞う肢体
 ....
夜空に輝く月の光は

太陽に満たされた光だ

光とは

此処から離れた場所で

此処とは違う時空で

知らず与えられるのかもしれない

溢れてしまうまで

誰にも・・・自分 ....
昔付いた小さな嘘とか
愚かな行為とか
傷つく言葉とか 
   ・
   ・
   ・
   ・
   ・
   が



誰にも見えない心の奥底
小引き出しに
夜の眠りの間 ....
ふう

夏が終わろうとしてる


僕はきみと
冷たいキスがしたくてさ?

氷の入ったグラスから
たくさんの水を飲んだ



そしたらハラグアイが
少しね



夏の終わりは
そんなアンニュイ
夏の空は不必要に青過ぎて
まるで現実感がない。
蝉の不協和音も陽炎も
在り来たりの遠さでしかない。
立ち止まって振り向いても
君が居ないのと同じように
希薄。


印画紙に切り取 ....
窓風に
遮断機の音
終電が出たあとに
こんな音を鳴らすのは
長距離貨物か寝台急行か
レールの隙間につまづきながら

(一日、伏せてたのかい、それはしんどかったね)

それが見知らぬ場 ....
流行りの歌しか聴かない君が
着メロにしてるのは名曲カノン
君らしくないねとからかう僕に
だって好きなんだもんとはにかんだ

すれ違いが目立ち始めた昨年の夏
焦りとは逆に僕らの溝は深まるばか ....
今も覚えてる。
素っ気ない茶封筒。
ボールペンで書かれた名前。

八枚と、一枚と、三枚。
四枚と、二枚。

一ヶ月はぺらぺらしていた。

時間について考えた。 ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く


ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
真夏の昼下がり
{ルビ春日通=かすがどお}りを歩いていると
ふと右手に
「東京都民戦没者・慰霊の地」
と記された入口が静かに口を開いており
吸い込まれるように足を踏み入れた

頭上の青空 ....
記憶と想い出は
にていて、ときおり
くべつがつかなくなる

枝に懸かる
満月
いま、そこにあるのに 
想い出のようで
あの 夜のように
そう凍るように美しい

ひゅうと、あしもと ....
こしごえさんのおすすめリスト(4283)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秘密- たもつ自由詩1605-8-22
点と線(そして座標)- ベンジャ ...自由詩12*05-8-22
さよならメアリ- 無知アコ自由詩2*05-8-21
@11_青いうさぎ- 貴水 水 ...自由詩9*05-8-21
飛行機雲- 銀猫携帯写真+ ...13*05-8-21
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20
ピアニシモ- 銀猫自由詩9*05-8-19
夜明けの合図- 蒼穹自由詩1*05-8-19
初恋- LEO自由詩3*05-8-19
爪を摘む夜- Fuji ...自由詩5+*05-8-19
海に咲く月- 落合朱美自由詩14*05-8-19
一億年- あおば未詩・独白305-8-19
- A道化自由詩1205-8-19
幽閉の森- 千月 話 ...自由詩12*05-8-19
夏残照- しらいし ...短歌13*05-8-18
玄関- チアーヌ自由詩6+05-8-18
飴玉- たもつ自由詩1805-8-18
裸婦像- 恋月 ぴ ...自由詩15*05-8-18
@9_線香花火- 貴水 水 ...自由詩205-8-17
サーカス- 塔野夏子自由詩11*05-8-17
無償- ノクター ...自由詩3*05-8-17
息子達へ- しらいし ...自由詩3*05-8-17
夏の終わりは哀しくて- 銀猫携帯写真+ ...14*05-8-17
夏の死- 有邑空玖自由詩10*05-8-16
踏切にて- たりぽん ...自由詩1205-8-16
カノン- 相沢邑人自由詩4+*05-8-16
「_十五歳、夏。_」- PULL.自由詩8*05-8-16
不自由帳- A道化自由詩1405-8-16
静寂からの呼び声_〜’02年_8月15日・終戦記念日〜- 服部 剛自由詩5*05-8-15
さくらの想い- たりぽん ...自由詩6*05-8-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143