三度に分けて呑み干す光
その日かぎりの地図にこぼれ
街はひとつ低くなる
空き地は碧くたなびいてゆく


わずかに曇った風が吹き
ふところに涼しく正座している
頬を染め 空を ....
夏の真昼、それでも橋は
向こう岸へと道を渡していた
橋は境界を渡っていくという
意志の名前だ

それはいつも不器用な放物線で
あなたと わたしや
世界と そうでない世界と
あっちと こ ....
以前にも書いた通り、自分はこの現代詩フォーラムの投稿から
詩歴が始まる。
今まで詩を書いてこなかった自分にとって、どうやったら
詩をうまく書けるのだろう、そう思いながらあれこれと
考えていくう ....
あたしは起きると夜になっていて、
サメザイはいつも、
「おはよう。」
とは言わず、
「こんばんは。」
と言う。
それは皮肉ではないのだけれど、
あたしには ....
雨とよばれる
雨とはちがうそれを
よける隙間も
したう境界線も
本能のなす
川かも知れない



浴びていることを
浴びせてしまうような
無知なる無知の
さらなる先 ....
小さく折れ曲がり
玉蜀黍畑にうずくまる
光と共に、空から
夥しく剥がれ落ちる玉蜀黍の葉の
激しい葉脈を見上げる


光、
青、深緑、
夏、
という、灼熱
 ....
・・



「プロローグ・夏」


風が吹く渚できみと見たものは プロローグ「夏」シャインドリーム

楽園と示す標は傾いて君へとむかう(アイタイキモチ)

駆け抜けろ渚通りは ....
車椅子に座る 
小さいお婆ちゃんを 
前から抱きかかえる  

少し曲がった 
「 人 」という字そのものに 
なれた気がする 

ごめんなさい、ごめんなさい 
と繰り返すので
な ....
手のなかに
ことばを握ることがあったね

あるはずもない質量に
身を任せてしまうことが
あったよね


どんなこころ模様にも
ときは流れてゆくものだから
いつか
わた ....
呼吸するすべなど誰も教わらない駆け出す夏はどこまでも海


鍵盤を戸惑うような告白が胸をすみかに未来へ渡る


横顔にかける祈りもつかのまに夢から夢へ原理をつなぐ


 ....
あおい月がしずかに沈むのを防ぐために、どれだけの灯
りが必要だろうか。どんな空の下でも、繰り返される息
があり、その色は見えないが、あかでもなく、みどりで
もなく、あお。それに限りなく近い色だろ ....
つきを
見上げるための、その装置を
湖底にそっと、
眠らせて

ノスタルジアが、いま、
宝石に
なる、



 王冠は
 燃え盛ろうとする、あの
 いつわりの技巧
 ....
胃の洗浄をするために
階段を上ったり下りたりしていた
蜂蜜のソーダ割りをひっかけていた
シュワワワワーと
それは収束の音だった

落ち着きのないフルート
君はツタの絡まる音を聞いたか
 ....
何を植えるかなんて
考えもなしに
掘りおこした
庭のすみ

やわらかい土の頂きに
雀が降りて
ころころと、まろび遊ぶから
つい、嬉しく振り返って
あの人の面影を探してしまう

幸 ....
あなたが夕刻を告げると
わたしのお遊戯が
奇妙な形で切り落とされて
真っ暗になって
ぽた、ぽた、落下する
わたし
という無数の子供たち
の見上げる、灯り
に群が ....
その広い丘にはドアがあって
朽ちかけたドアだけが、ひとつ、あって
その横で佇んでいる、家族だった影が
心を裏返すほどにゆるしたかったものは
自分たちだけ
だった

 ドアを開けると道が広 ....
暗い空から吊り下げられている
いくつもの虹色の絶望のシャンデリア
時にそれが奇妙なほど
美しく煌いて見えてしまう

灰色の道は沈黙のように続いていて
その上を歩いている
黒いハットと黒い ....
梅雨の季節に入り
自分の住む街にも雨が降り始めた
テレビの天気予報では
しばらくの間はこのままだという
ぼくは家の中
ここにいる限り雨には濡れない
家の屋根がある限り雨には濡れない
ぼく ....
透き通るガラスの惑い指でなぞり
    雨をみていた心おちいて


白い足走り去る朝つかのまの
    雨をみていた虹を待つまま


紫陽花の肌の静けさこぼれゆく
    雨をみてい ....
東京には空がない。
そんな事は
遠い昔のおはなしになってしまった

新都心でも今はやりの高層ビルディングも
空に浮かんでいるよう
眼下には千切って零した緑の森と
トミカの車が血脈のよ ....
 
たくさんの鳥

そして少しの懐かしい人を乗せ
他に何も無いような空港から
飛行機は飛び去って行った

覚えていることと
忘れていないことは
常に等量ではない

夏の敷石の上で ....
                したたる、

水のひびきのなかに、私の声があ
ります。暗いこころのままで死ん
で幽霊となった私のとうめいな喉。
ぬれながら、だえきもでないほど
にかわいてし ....
風ノ葉 

こころには 
埋まることなきすき間あり 
葉の揺る茶屋に 
独り佇む 



椀 

{ルビ空=から}の{ルビ椀=わん}
ひかりのにじむ 
底のまるみに 

 ....
{引用=


一、星が生まれた日


  少年が落としてしまう、
  それは
  あまりに
  優しいもので
 
  いつまでも思い出は
  少女のかげをしています


 ....
ミンククジラのパンプスの中で
小さな金魚が揺らめいている

落雷があった駅からは
洪水が始まっていて
横断歩道の境界は灰に変わる

賭けに出る前に
豪雨の隙間ですれ違った少年は
折れ ....
雨降る夏の若き葉に
雫結びて一つ落ち
下の葉受けてまた落ちる
その{ルビ音=ね}はまさに時のよう

雨降る夏の黒き地に
蛙這い出て一つ鳴き
雨水打たれまた当たる
その絵はまさに歌のよう ....

ひとつのまぶたを
たしかめる音
分かれてゆく世界を
見つめる鳥


理解 埋葬
翼が多いほうを選ぶ
遠い雨の下の川
沈む羽と波
見つめる鳥


きらびやかな ....
濃紺の夜空黄色き三日月に赤き火星と白き明星 まぼろしか白夜の夢に君を抱く 鼓動ひととき重なりて、泣く

時を打つ鐘の音色も{ルビ夜=よ}の色も白くまどろみ繰り返す「恋」

白夜なら大地もぬくもり忘れずにいるから今宵は許しあお ....
 背後の空に 
 {ルビ烏=カラス}の群が旋回していた 

 丘の上の広場で 
 寄りかかる柵から身を乗り出す 
 
 目の前に広がる凪いだ海 
 正午の日は
 無数に{ルビ煌=きらめ ....
こしごえさんのおすすめリスト(4285)
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