橙色の着物に黒い帯をしたあねさま人形が二つ
コンクリートの壁の前で銃殺された
こどもたちの口の空砲
おとなたちの目の録画機能
遠い国の炸裂音が夜の耳をルミネーションで飾る
ジャスミンティーの ....
絵画は脳裏に詩を紡ぐ
詩歌は脳裏に絵を紡ぐ
画家の石田徹也は
自分の絵を「他人の自画像」だと語った
彼の絵を見た私は
自分の詩も「他人の自画像」だと思った
自分の本当の姿は直視でき ....
○「コンサート」
今日は久しぶりにワイフと一緒にコンサートへ
「何を着ていこうかしら?」と女性らしいことを言うので
「俺は普段着だけどお前はどうぞ」と返す
○「終活」
「死ぬのを待ってい ....
あめに うたえば
ゆきどけの おと
もれえ いつか
たどおり めぶく
ひなたの ふきは
あすを しってる
雲を乗せたレールがひとりぼっちをすぎさり
ちいさな水たまりに気づけば一枚 ....
+
生きることをまるごとやめられるセカイって、どこにもないね。イブからはじまる命の連鎖で誰だって繋がっていられるから。
◯
うむ、うまない、しんだ、生きた、健康と戦争、いろいろな ....
風の涼やか吹く夕刻、
振り返る部屋の
うっすら黄に覆われ
振り戻り眼凝らす
西の地平の上の太陽
余りに燃え盛り
最早その輪郭掴めず
少しく病の苦痛の余り
確か二時過ぎから
サイレ ....
第一章:苺を求めて
春の終わり、与一は「せせらぎの峰」を目指して旅立った。足元の土は湿り、谷を覆う霧が視界を遮る。冷たい風に打たれながらも、彼の胸には、季節を問わぬ白い苺という“祝福”があった。
....
第一章:芽の成長と村の冷笑の悲哀
春先、ジャガタラの畑に小さな緑の芽が力強く伸び始めた。
与一は毎朝、指先に土の冷たさを感じながら、芽を揃え、水を注ぐ。汚れた手は土と一体化し、そっと声をかける ....
序章:帰郷
山の奥深く、すすき野原に囲まれた小さな村へ、一人の男が戻ってきた。名は与一。
日の照る一本道を、荷車を押しながら、ゆっくりと坂を登る。荷台には埃をかぶった古道具や、異国の飾りのよう ....
目のような桜の蕾のなか
卒園式は終わろうとする
まばらに拍手がわき起こり
卒園児はふたりずつ手をつなぎ
どんぐりの出口へと向かう
ひとりの児が
「いやだ いやだ」
と言って床に寝転ぶ
....
リモート会議でミュートする
切り離された静寂に
妄想に近い想像が被害的
意見を聞かれてしまったと思った
集中できずに上の空だった
あまり関係ないと油断した
答えられずにミュート
....
☆インターネットには毎日
人の情報があふれている
肝心の自分のことには無知のままだ
☆いつ死んでもいいように
生きていく心構えが大事だ
☆あいまいさこそ
日本人の知恵である
多様 ....
ひとり、笑っちゃう。
笑っちゃう、おもいで。
昭和の歌謡の歌詞にあるよう
大阪あたりの恋バナは
こぬか雨ふる御堂筋には、
歌のとおりの失恋もなく、
濡れても泣かないひとりの ....
背中に 暖かな朝の陽射しを感じながら、
君の隣に座っていたのは なぜだったろう。
僕は君に触れてしまわぬように、
万が一にも触れて 傷つけてしまわぬように、
身体を折りたたんで 縮こまった ....
砂塵のなかで
無言でこちらをみつめる女の人がいた
なにも知らないほど
まだ若そうでもあり
なにかを諦めるほど
歳を経ているようでもあり
黒ずくめのスウェットを着て
漆黒の髪は ....
+
8:27a.m.
あゝ本日はお仕事の体験の日だ。まばらな食欲でごはんを食べてから駅まで歩く。車って、動いているだけぢゃないのだな。そこにもひとがいて、目的があって、朝の時間であるとほ ....
○
猿を動かすベンチを動かす舌を動かす指を動かす庭を動かす顔を動かす部屋を動かす地図を動かす幸福を動かす音楽を動かす間違いを動かす虚無を動かす数式を動かす偶然を動かす歌を動かす海岸を動かす意 ....
吹き流されいく巻き戻されいく
一つの時の、また一つの時の
死者から生者へと生者から死者へと
さようならこんにちはこんにちはさようなら
生まれる前から生きて居る間に死んだ後からご挨拶
逆様 ....
心を
傷つけられても
これは心の問題だ
心があるから苦しくなる
でもね
心が無ければ死んだようだ
いいえ
私には魂という命がある
この魂の ひみつには
誰もさわることはできない
こ ....
落ち葉
散った花びら
涙
キャンバスに並べてみると美しい
失ったような気がしても
与えられているようだ
{引用=
楽曲は下記から聴けます
https://youtu.b ....
逆光に目を瞑り
刺す光に言葉を感じて
すべてを理解したと想った
夢も堕ち
感情が削除できるものならば
深い冬の孤独さえ
きのうのものだったと答えられる
夢 ....
○「楽しみ」
楽しみには苦しみがはりついている
表に裏があるように
○「自慢話」
人は何でも自慢話に変えるようだ
健康自慢
孫自慢
金持ち自慢
体験自慢
そして手術自慢まである
....
+
いつものように入浴中にからだのあちこち揉んでいた。リンパ腺を刺激することで、ほとんどあせをかけない体質のぼくでも額からなにかが溢れてくるんだ。背中側のわきのしたを念いりに揉むとてきめんだよ ....
箪笥の上に置き去りにされた道化人形は、誰にも気づかれぬまま、長い時をひとりで過ごしていました。
笑ったままの顔は色あせ、細いひびが頬を走り、衣装の金の刺繍は煤けています。
かつてこの笑みを愛し ....
ぐるうりと、ぐるり山に囲まれた、この谷間の村だで。
寒い季節になると、ほれ、屏風山から山おろしの風が、
「ごうごうっ、ごうごうっ。」って
まんず烈しく唸るんじゃ。
その、ずっと向こう、白むくの ....
私は私でありながらも
私ではなく 次第に
私は私のものでありながら
他なるものが宿り活動し在り
ひたすら只々ひたすらに
緩やか薄暗き山道を
善きもの味方に
包み込まれながら
....
齧って初めて知った事務の味
同じ林檎以上一心同体未満
従い先回り責任はワタクシに
黒子みたいに
忍者みたいに
齧った林檎が海上を滑る
同じ速度で海底を移動する
林檎が沈んだ時にキ ....
きっと悲しみは降りそそぎ
降り
降り
降り
降り
降りそそぎ
起きることさえ億劫になる
息が重くてたまらない
まぶたが痛くて開かない
一度でもいいプリズムを
この身にあ ....
ビルの立ち並ぶ、鉛色の大きな町の、底冷えする裏通り。
そこに、子どもたちが大好きで、彼らの前では、銀河の彼方のほんとうの幸せを、細い目をして語るおじいさんが住んでいました。おじいさんは町に一軒の時計 ....
+
ちいさな秋のなかで、ちいさくなってゆくぼくのなかの夏の風景。手をふるきみと出逢えただけのただの木漏れ日。
◯
いま、うちひしがれる想いとすでに手を繋いでいて。大変だったね、こ ....
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