意識の薄明かりの今に至り耀き放ち
夜陰の奥にひっそりと潜み開け広がり
なにひとつもう意味なさぬから
あぁただ声の響きのみ此の世成り立たせ
凄まじくも美しき旋律和音の律動するなり
手と手をつなぎ
手と手をはなす
こころと
こころは
終わることで満たされる。ああ
永遠
の
命があるとしたらそれは
絶望です。
それぞれの終りがあるから
がんばることができるの ....
点・点・点・点
宇宙からみたら
銀河系は
点・点・点
銀河系から
太陽系を見たら
点・点
太陽系から
地球を見たら
点
ボクらも
....
小数点以下にぶら下がっている
おまけみたいな存在
それが僕だとしても
四捨五入で一の位に片足入れるように
坂道を息切れしながら上ってゆく
割り算に散々悩まされる夜
整数だけではいられな ....
よるにとぶ
光の蝶が夜景より
冷たい風に似合う冬月
変わってる
ひとだとずっと云われてる
もうちょっとだけ普通がいいな
もの凄い
乱気流とか人生に
なんどあ ....
○「死について」
死は触れてはいけないものだろうか
そっとしておくものだろうか
ただ受け入れるものだろうか
○「詩人」
僕は
詩だけでなく
プロフィールも
関心がある
どんな人だ ....
困難や危険を承知で清らかな
月で飛びたい闇夜の鴉
絶景を楽しむなんて少しだけ
傲慢みたいな気がする渓谷
みんな来て寂しい夜を慰めて
あげて欲しいな羊がいっ ....
「希み」
読むと身体が
ふわっと一瞬宙を回るようなものだ
そのように
わたしは良い詩を定義する
うっすら
傷めいた粒の光を縒ってこさえるんだ
そんなあかるさが
詩なんだよ
....
ひかりのひびきのいとの
たぐいよせられはなたれ
またたぐいよせられ
さくれつする
しこうせいめい
からみあう
いちおんいちおん
鈴の音の
脳髄遣い雑音と化すまで 、
光り響き ....
休日は早送り
眠りすぎたツケは
月曜日の朝やってくる
眠れなかった早朝に
家を出て駅へ向かう
すでに家の前を掃き掃除している人がいる
何も特別じゃなかった
これでいいんだ
平日 ....
夜には悲しみがたまるから
片耳にイヤホン入れて
『眠れる歴史』なんてはなしを
聴くこともなく
聴いているのだ
それは真っ暗な海をゆく
ちいさなヨットの儚さにも似て
眠りたいけ ....
○「仮面のやさしさ」
やさしさにだまされてはいけない
狼が羊の声で誘ってくる
○「みんなで大家さん訴訟」
テレビで大々的にやっているからって
信用できるとはかぎらない
テレビ局の責任は ....
抱きつきたい
さまざまな朝を経験したと想う
いくたびも心澄む朝を
いくらでも憂鬱な瞳の朝を
日々気持ちは流れ揺れ動き
ただ救われれば大丈夫だけれども
なにもかもが動かない朝も
....
裏庭の金木犀や夜の底
秋麗の農道をゆく人として
かたくなな石につまずく秋の土
風に落つ花影追うて流れ星
・・・・くるところまで来ちゃったんだろうな
懐から小銭入れを出して、
今日のパンを買うかわりに
ついに切符を買う日が訪れたのかもしれない.と
気持ちが揺れる
揺れ ....
駅にゆく道すがら
子供がしゃがんで俯いている
俯いた背中が震えている泣いているのだとわかった
道ゆく人を見ていると
皆邪魔そうに避けていく
中には蹴飛ばす真似 ....
ちっちゃなあんよで立ち上がる
まっすぐまえを見据えては
幼な子の足に入り居る 、
力漲る内なる緻密な我そのもの
漆黒の瞳の煌々と 宙宇の足跡刻印され
無意識なんです 、 認め識る ....
まだ寒い朝に
部屋の中をうろうろしながら
セーターを着るのが好きだ
ゆっくりと手首を出して
お気に入りの香水を付ける
目には見えないけど
あやとりをするように
混ざり合う体温が
....
浅い眠り
うなされながら目覚める
眠るのが怖くて
コーヒー飲んだら
不思議と眠った
深く深く
午前2時のコーヒー
コーヒー
コーヒー
コーヒー
午前2時の
午前2時の ....
○「無知」
「何が正しいことなのか?」
「何が幸せなのか?」
大事なことがわからない!
わからないままに
求めたがっている
○「年を取ると」
年を取ると
缶詰のフタが開けられない
....
水溜りがあった
大きな客船が浮かんでいた
甲板からあなたが手を振っている
わたしも泣きながら手を振り返す
別れには涙が必要な気がした
数日後、水溜りはなくなっていた
船の穏やか ....
○「感謝がなければ」
感謝がなければ
たとえ長生きしても
人生はむなしい
感謝がなければ
たとえ金持ちになっても
人生はむなしい
感謝がなければ
たとえ出世しても
人生はむな ....
ひっそりと今夜、また
帰る人がいる
うつむいて
みあげて
思い出す予定はなくても
11月の冷えた溜息が
鼻を 服のすきまを ツンとさわってしまうから
真夜中の華奢なシルエットが
歌 ....
つまらない嘘、付き合うような
関係になりたく無いって
私言ったよね?
つまらない花束が目前
花に罪はない
あなたの罪の行方は何処
被害者面して
差し出すなら
こんな花束
今す ....
幸せは
希んだから手に入るものではなく
悲しみは
嫌がったってやって来ない訳じゃない
ただ背中に背負い
その重さにみあった水晶の無垢を
心の闇につみかさねてゆく
それが嬉 ....
未完成なまま動き出すこの気持ち
戸惑いだなんて綺麗な言葉じゃ飾れなくて
ただ確かめたい 口紅色の危うさを
嘘をください 君を信じられる
嘘をください 君が隠したい君を
ねぇ、君は“嘘 ....
閉じた目は漏れる朝日を見ている。
そう、始まりが来たのを知っているんだ。
意識は閉じたふりをする。
虚無が訪れたのを悟っているから。
目玉焼きの爆ぜる音、白味噌が甘い香りを漂わせたら…
....
魂の残響名残に依り生きて居る私たち、
何時になったら自ら響きを呼び起こすのか
「苦しみは私にとって一つの福音です」と
言い残し立ち去ってしまったアナタ 、
もういいだろう今一度再び出ておいでよ ....
弥生生まれの小鳥の日々は
父母恋しい空でした
弥生生まれの菫の日々は
暴雨を忍ぶ詩でした
弥生生まれの人の子の日々はシチューが好きな私でした
弥生生まれの弥生生まれの風である旅の ....
世界の広さについて私が語る必要はない
はるかな水平線をながめて
誰が世界はここにしかないと思うだろう
宇宙の広さについて私が語る必要はない
空一面に輝く星を見て
その先に思いを馳せないも ....
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