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{引用=
稲荷山浄妙寺
鎌倉五山第五位の寺格
足利義兼の創建で
月峯了然(げっぽうりょうねん)から臨済宗
足利尊氏の父
足利貞氏が中興の開基
創建時の住職
行勇律師は後に栄西の弟子
....
ひとりは慣れているけど
人の中は疲れる
知らん顔できない中では
自分がすり減る気がする
優しさに
優しさでこたえることが
こんなにむずかしい
だれも振り向かないなら
前だけをみてい ....
掌に雨が降る
小さな水溜りができて
魚たちが泳ぎ始める
両方の手で精一杯の
くぼみをつくる
それでも水や魚は
溢れ出してしまう
途方に暮れているうちに
いつしか雨は ....
いたい
いたい いたい
もういたみの実がたわわになっています
空から空へ
いたみの種子が舞いました
みな 平等に いたむのです
いきたい と
ゆうべはねむれないまま舟を漕いだ
ねむれないまま舟を操り蘆を払って湖沼をすすんだ
朦朧とねむれないままもとの舟着場にもどる
と、先がみえない霧のなかを漂流していたことがわ ....
おでんの中を艦船が航行する
デッキから若い水兵が
手を振ってくれる
大根とはんぺんが好き
牛スジは入れる習慣がない
ガンモは好んで食べないが
無ければ無いで淋しい
こ ....
黄色い壁伝い 石畳の路地
幅一メートルほどの狭い路地を歩き続ける。
どこまで行っても路地
何時になったら この路地抜けられるのか
少し、焦りながら歩いて行く
突然視界が開け
突然光が戻 ....
おひさまの光
たくさん 浴びて
今年もまた
たんぽぽの花が咲くよ
あげるものが何もなくて
慌てて摘んだ たんぽぽの花
最後にあたしがあげたもの
ねぇ
今年もたんぽぽが咲 ....
正直に生きるなんて
そんな恐ろしいことできないよ
正直になんてずっと
幼いころからできなかったよ
右といえば左であったし
上といえば下であったし
どちらでもいいといえば
はっきりしな ....
その痩せた枝に忍び寄る風は音もなく
尖端に震えている明日 けれど確かな鼓動のように
その鼻筋に流れる涙はかなしみではなく
指をのばし拭い去ればただ あたたかな頬のぬくみ
僕は地に立って ....
魚になって歩く街
雨の街はうみのよう
淡くなってる 昨日の約束
信号待ちの学生の列
足元の風が強すぎるから
ひきかえしたくなるよ
元の場所に
あるはずのない居場所さがして
この ....
{引用=
「No,This is a pin.」
【命令】されることにうんざりして家を出た金曜日の夜
4丁目の角の公衆電話のガラスに映った顔は青白く
コインを握りしめた手で覆うと
違和感 ....
奇数連 森川 茂:偶数連 フライハイ
部屋から見える青空を見て
もう終わりにしたい
と、つぶやく
告白を聞く穏やかな審議官の微笑みは
閉じられた迷宮への通行証
なぜ生きている? ....
おかあさんのような雨がふる
おとうさんのような手のひらで
覆われたい
こどもの私として
覆われたい
雨の夜に
いくつもの中のたった
ひとつの家族として
覆われたい
めんどうく ....
○が□に惚れたのは
とても嵐の午後でした。
大きな嵐が横切った
山を越えて谷を越え
川を跨いで横切った。
嵐は朝から走っていたが
なぜか□は電車に乗って
○のいる図書館に
ビニール ....
{引用=
氷解する
ゆるやかな原理
欲求にも
愛という仮説を立ててみる
、と
広がってゆく
小さな波紋
私は岸辺から素足を引いて
身をかたくする
むきだしの音
やさしい情動の ....
あの日
涙で滲んだ携帯画面
待ちわびていた再会の日
捜し回った駅のホームで泣きじゃくった
地図上ではたった少しの距離がなぜこんなにも遠い
立ち尽くしたあの夜
あの日
震える手 ....
るん
光が
さえずってる
北風に耐える
常緑樹の
尖った指先の上で
るん
光が
うわずってる
北風を壊す
自転車の
忙しないスポークの間で
るん
....
設えるより
解きほぐすようにして
わたしたちの地平は瓦解する
いたたまれない
この指先の感触
いまも憶いだせない
まっすぐな壁をつくり
(腕が通るほどの位置に)
すんだ窓 ....
タスケテクダサイ
水槽のイルカは言わない
こっち側の私の心の声が言った
見つめてください
演技中のイルカは確かに言った
こっち側の私は瞳でこたえる
投げた浮輪が宙を舞ってなにかをえ ....
霧の音を
水の音が割り
沈む虹を追う
流れない冬ばかりを
追う
ゆうるりとうすいまばたきが
冬の窓をすぎてゆく
内と外は
眠りながら見つめあう
火 ....
出かけようとして出かけられなかった朝に
ひとりの女性の顛末を知る
喩えようのない過去の行状
足跡の是非はともかくとして
不治の病に長らく臥していたとのこと
病棟の小窓に映す時代の移ろ ....
全てを形作っている
枠組を外して
何もない状態で
もう一度
生まれた時の様に
世界を眺めてみる
人間と人形
太陽と蛍光灯
動物とぬいぐるみ
鏡の前と鏡の中
誰かの意見
違 ....
丹波 余社郡(よさのこおり)管川(つつかわ)の人
瑞の江の浦の島子は
釣り上げた亀を妻にして
蓬莱山へ出かけたみたが※1
絵にも描けないいやらしさ。
魚比目之興、鸞同心之遊
タイや ....
ありがとうございます
と自然に頭がさがるとき
心がかしこまっています
裸でいるようです
あなたに抱きつきたいです
うれしいの最上級の言葉を
早く知りたい
大人になってもまだわかってな ....
到達出来ない極みがある
それは遥かなる山上の氷のなかに咲く花のように
近づこうとして
近づいてはいけない
わたしは、
ビニール袋を口にあてがう過呼吸症候群患者のように
こと ....
じいちゃん戦争に行った
ただの農民だったのに
軍服を着せられた
私には
じいちゃんに何があったかわからない
わかっている事と言えば
セレベス海にて戦死
享年27歳
カート・コバーン ....
河に飛び込み死にきれず
首を縊って縄切れて
手首は切る部位無くなって、
やはりその日も死にきれず
昨日も一日長く生き
今日も一日長くイキ
明日も一日生きるのだ
死んで花実が咲 ....
どこまでも広がる色彩こたえなき色彩
闇さえも色彩のなかにある
彼の描く世界は、
本当はどこにあるのか
見る者はその答えを探しに
際限ない色彩の旅に出る
彼が描くすべての色彩の背中に ....
道路を丸めて食べる
どうしたら草の音みたいに
生きることができるのだろう
曲った色鉛筆
間違えないように覚えた言葉
値札の無い指の軌跡
並べることばかり
いつの間にか上 ....
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