すべてのおすすめ
喧騒のなか
細い雨のメロディ
梢にしがみついて
姿を変えてみる

みんな
どこへ向かうのだろう
遠い、稜線をこえて
あしたも、あさっても
きゅうに
手をつなぎたくなって
あなたの ....
光の跡を指で辿って
途切れては、また
切なる時間の中にいる


瞬きに願いを乗せることもなく


水面に寄り添うのは
想いが透き通るから


清水に耳を傾けるのは
貴方の声を ....
水槽の底の
薄く撒かれた石床を
胸に抱えたまま
いつまでも
眠りにたどりつけない

硝子の鏡面に映る
瞳の奥、の奥
私は
銀色のマトリョーシカを
組み立てる

+

あなた ....
                090611




○を書きなさいと言われて
ちびた鉛筆を取り上げる
年老いた今は
ダンガーバルブのように
安定した放電が望めない
ではなくて ....
父の死んだかたわらで
妹をあやす姉


こどもを亡くした朝に
家族のためにあくせく働く母


ぼくたちの町


生活が
続くところまで続いていき


夜の暗い背中を
 ....
昨日と同じ色の朝の
昨日と同じ匂いの時間に
気紛れに買ってしまった
オリーブグリーンの傘を開く
慣れきった慌しさのほとりに
淡い緑色の翳が落ちて
治りきらないささくれの端を ....
夏の入り口には、


昨日の過ちの全てを飲み込んで許す程に煌めき澄んだ空の青さと、
我先にと、重なり合って湧き立つ雲に乱反射して飛び交う光の白と、
弾けた海の水面走る波の跳ねる飛沫の頂点を越えて ....
{引用=わたしの家は 田んぼの田の字の真ん中にたっていて 画家が住んでいます
誰も彼の姿をみたことはないのですが 彼は確かにいるのです
どの故郷にも どの町にも どの家にも 彼は必ずいるのです}
 ....
浴場上がり
潤沢目尻
豊満の火照り
は、ダレのせいかしらん

まるで
森の都を彷徨するように
思案に没頭してはいたけれど
だからと言って
純に
のぼせた
事情、でもなさそうだわ
 ....
おさなごの手で目隠しされたみたいに
まだ薄白くぼんやりとした月は
うろこ雲のすき間から顔を少しだけ見せる

指で四角に切り取って覗き込んでみた
ぼくたちよりうんと長く生きたこの風景は
瑞々 ....
 *
不意に季節が変わった気がしたのは、強い陽射しのせいなのか

ピリピリと肌に刺す光束ねた空は昨日と別人の顔つきで
僕に微笑みかけて来た
昨日迄とは違い
灼熱を僅かにこめて笑いかけて来る

風 ....
風のバラ
とはわたしの愛した詩人
の五月
をうたう冒頭のことばだ
しかし
肉厚の花びらをかさね
内部へ密度を増す花は
きみに似合っていない
むしろもろい花弁に
あざやかな色彩で
緑 ....
いくつもの光の輪が揺れている
緑の{ルビ踝=くるぶし}が踊り私を誘うだろう
風は耳うちして秘密を告げた
胸うちに痛みに似た喜びが広がり
そうして唇から歌がこぼれ


ごらん
静かな火が ....
頭の骨の中で起こることが
あなたとわたしの全てではないと
確かめながら
食べ
汲み、飲む
気持ちのよい
作業を続けていますけれど
こころは
殻なしの底なしのたまごなのです
中には
 ....
パン屋のお嬢さんが
背中をさする手つきで
生地をのばすものだから
もう 薬は要りません

開けては 閉める
逃げ道を塞ぐ
冷えて固まったガラス
透き通る壁の中

発酵したい、ね
 ....
君らが私の年輪を見遣る時には、すでに私は切り倒された後だろう。

残された私の上で、手を合わせるのは誰だろう。

そこから見える東雲は、成功と報酬に溢れているだろうか。

それとも人間らし ....
 
 
ついに人だけになって
飛んでいる
はたしてそれを
飛行機と呼べるだろうか

翼も動力も
無線さえ持たずに
たどり着く先を失って
空飛ぶそれを
人と呼べるだろうか

私 ....
雨の匂いがする
埃っぽい陽射しの名残りを弔って
闇に隠れ
秘密裏に行われる洗礼は
いつしか
もっと内側まで注がれるはず、
そんなことを
どこか信じている
陰音階の音だけ降らせ
目に見 ....
海岸からは海岸が見えなくて
これでは砂漠と同じです、あなた
水があるだけよ
ただ水があるだけの砂漠よ

遥か 第五感界の外の霧を掴むには
衰弱するのがよいと聞きました
あちらこちらに船を ....
もしあたしがのっぽになったら、
高いところのものを自分で取ってみる。

もしあたしがのっぽになったら、
男子を見下ろしてみる。
ついでに
学校も見下ろしてみる。

すると、学校があまり ....
ノートの一番後ろのページに
言い表せない想いを小さく綴っては
どんな風に貴方に伝えようかと
やるせなく頬杖をついた


本当はこんな言葉なんて
グチャグチャに丸めてしまえば良かったんだ
 ....
たとえばあなたの
ことばひとつひとつが
あたしの細胞の
いちいちに染み込んで

思想からからだまで
みるみる変えていくことや

うまれて初めて
悲しみからでない溜息を
つくりだして ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
海図を広げ ありえぬ海域をめざす
日没には出発せねばなるまい
もはやこの港も甘い乳色の波が立っている

錨を上げ 滑らかな鉄にしがみつく牡蠣をとる
晩餐に間に合うように
夜が帆にも甲板にも ....
あなたのひざっこぞうの
上でおどりたい

あなたのジャージの
がざがざにもぐりこみたい

わらってるなら
あたしをたべてよ
その歯のひとつひとつの
感触を覚えとこう


手をつ ....
毎日を
流していこう

昨日を残して
汚さないように

小さな傷は
気にしない

ピカピカに輝く
明日のために
例えば犬や猫みたいに
せめて小さい頃の姿が
あいくるしいものだったら
愛することを知れたのに
愛されることを知れたのに

子供のころから
ずうっと考えていたこと
あたし本当は
毒なん ....
リンゴが手に取られて

そのままではいられないのか
とふと考える

ずっと木にぶらさがり
太陽を浴びる人生と思っていたら

収穫されて市場に出荷され
知らない場所へ運び込まれ

 ....
{引用=嬰子の褥


闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
               090427

アマが駆ける
  アマが
山の端に
月が出て
物語を始める

悠久の時を
お椀に装って
しゃなりと
口に運ぶ
運送屋のフデさん ....
月乃助さんの自由詩おすすめリスト(2519)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
さよなら、鳩- 佐野権太自由詩17*09-6-17
- 中原 那 ...自由詩809-6-16
窓辺に眠るさかな- 佐野権太自由詩19*09-6-16
風の谷で青い服を着た少女が桶屋を営む。- あおば自由詩5*09-6-11
水のない空/生きた旅人- 石田 圭 ...自由詩1309-6-11
雨曜日- nonya自由詩11*09-6-9
夏の扉- 遊佐自由詩8*09-6-8
田園パレット- 夏嶋 真 ...自由詩19+*09-6-8
湯気- ここあこ ...自由詩4*09-6-7
地球の子ども- あ。自由詩15*09-6-5
17才の君- 遊佐自由詩8*09-6-5
五月- 非在の虹自由詩509-6-4
緑の踝- 石瀬琳々自由詩7*09-6-4
生活- 佐藤真夏自由詩3*09-6-3
瓶詰地獄(初)- 佐藤真夏自由詩3*09-6-2
果てしない物語- 瑠王自由詩6*09-6-1
飛行機- 小川 葉自由詩409-5-31
雨音- 銀猫自由詩23*09-5-28
対峙- 佐藤真夏自由詩9*09-5-23
もしあたしがのっぽになったら- みぞるる自由詩3*09-5-23
初恋と再開した瞬間- 中原 那 ...自由詩709-5-19
隠し事- はちはち ...自由詩8*09-5-17
ソレイユ- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-5-7
黄昏丸航海日誌- 非在の虹自由詩309-5-3
わすれちゃいけない- はちはち ...自由詩4*09-5-3
それがいい- 未完自由詩5*09-5-1
- はちはち ...自由詩8*09-4-30
たぶんきっと- 未完自由詩3*09-4-29
「嬰子の褥」返詩_胎児のわたしから母へ- 夏嶋 真 ...自由詩30+*09-4-28
アマ- あおば自由詩4*09-4-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84