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灼熱の片隅で
擦れ合う声とこえ
喧噪が
水のように
ふたりを追いかけてくる

ことばが
喧噪に濡れながら
絡みつく薄い皮膜
喧噪が証明する
わたしたちは一人という事実

けれど ....
  第一幕 (森の妖精たち)

   矢継早に、四方より登場

わたしは、碧――
贅沢に華を散らして
眩しい朝の陽を浴びた葉桜のように
濃淡の影も爽やかなみどり

わたしは、黄色―― ....
 
 
朝、食卓の上に
動物園があった
雨が降っていた
動物たちは雨に濡れて
毛が硬そうに固まっていた
わたしは雨に濡れないように傘を差し
立ったままトーストを食べた
動物たちはわた ....
 
 
鉄棒のように目を覚まし
自分の肌と同系色のものを食べ
いつの間にか飛行機に乗らなければいけない
ということに気づき
慌てて二階にしかない部屋で
知っている限りの身支度をし
途中 ....
朝、空を見て
なったばかりの蛙は思う!
高くて広い。
ジャンプしても届かない。

何が空の上澄みなのか?
知りもしないでジャンプすることをあきらめた,

空の高みをあきらめて
下ば ....
 
 
先生はもう液状になって
黒板の海を
白墨で汚している

本当は海の生き物たちが
みんな住んでいたはずなのに
僕の皮膚には朝から
いろいろなものが刺さって
痛くはないけど
 ....
{引用=「果てのない孤独を感じるのは、まだ私が弱いからでしょうか。
私が未だ、言いようのない既視に打ち拉がれては瞼に幕を引こうとし、
触感を拒むのは、もう世に何がしかの光明をも信じていないからでし ....
{引用=
籠の中の小鳥たちが寄り添って
ささやいている姿を眺めながら
アルコールを呷り言葉と戯れる

自己意識を突放し抹殺し
消失にのみエクスタシーを求める者は
虚無が広がる世界に
制 ....
果物ナイフをきみは忘れたの


ドラマの星空が歌を歌うように

ベランダの一人の女を照らしている

それは街明かりなのかも知れない


次の日の公園で

ぼくは他の女とキスをし ....
刹那の隙に覗く空も
今日は鈍色
目を閉じても
訪れない森のなかで
息をする音を探す

何かを発したくても
伝えられない感情が
冷たいシーツのなかで
絡まり縺れ合う

感情だけが
 ....
人ほどつくりつづけるいのちの存在はない
しかもそこには魔法の杖などなかったのだ
引き寄せの法則は結果のお話しだった
意識の持ち方のことではなかった
太陽や風や大地、有機物や無機物
あらゆるも ....
速められたリズムは
濃紫の草むらへと
向かわせる

込み上げてくるものは
体内の水源

飲み込まれたものは
いつしか蒸発し
すり替わる

虫を殺してしまったら
かたつむりを踵で ....
ぽつり、
胸に落ちた赤い雨を撫でる指先
午後の木陰が揺れる
冷えていく風
歩いてきた道を振り返る
真珠色の太陽が
かくれんぼをする雲の袖

刹那に覗く白い世界に目を閉じると
ひとつの ....
べたあっと広い横断歩道で信号待ちをしている人混みのなかにいた
曇り空だった
曇り空のひかりが広い横断歩道に溜まっていた
女子高生数人がぼくに笑顔で駆けよってきた
二十年まえなら吉川晃司や的場浩 ....
エスカレーターに乗ったらAKB48の特大ポスターだらけ
メンバーそれぞれがアイドルらしさ決めている
化粧品でもと立ち寄っただけなのに

ちょっとびっくしだよね

私かわいいでしょって屈託の ....
成り成りして成り会わないところと
成り成りして成り余っているところを
刺しふさぎて

霧に包まれた丘の上に浮かぶ洋館
その二階の出窓は開け放たれ
類人猿の咆哮が丘の下まで響き渡る

す ....
泣いたり喚いたりすることに
何の浄化作用があるのだろうか

僕の愛する人は
涙も見せず
痛いとも言わず
ただ静かに窓の外を見詰めて
もうすぐ春だね、と微笑んでいた

少し早い誕生日ケ ....
着いてからでじゅうぶんだと甘く考えていた
ホテルは全日空のスイートしか空いてなかった
だから米子で車中泊することにした
中原中也の詩にあったのは米子
ここは鳥取の米子
山陰合同銀行のパーキン ....
 
 
世界の果てに
ベッドがひとつ
ぽつんとある
父が横になっている
わがままばかり言って困る、と
母から連絡を受けた僕が
その隣に立って
父を怒鳴りつけている

親に向かって ....
瞬間見えた隙間に
飛び込んで
五線譜に記された過去と未来を
現在に引き戻す
柔らかな肉の感触が
夢の中で甦る
もう少し先を見たかったのに
覚醒は強制だ

飛ぶ鳥がいなくなっても
空 ....
 
 
買ってきた水槽を膝に抱えて
ひとり部屋に座っている
金魚を入れたかったのに
家のどこを探しても
見つからない

代わりに大切なものを入れようとするけれど
透きとおって中身が見 ....
恵まれない世界などない
恵まれない者がいるだけのお話しだ
人生は映画にたとえたい
監督はだれ
脚本はたれ
金集めはだれ
みんなじぶんの人生じぶんが主役だ
監督もできない
本も書けない
 ....
逃げ惑う足首に
絡みつく春の鬱
転ばないように地面を
踏みしめているのに
白い鬱が生えてくる

小さな芽が双葉を広げようと
隣で眠る鬱に声を掛けた

まだ孤独であるうちに
秘密の儀 ....
詩が歌っていることが
実際の出来事であったりはしない
詩はこころの事件なのだから
実際の出来事であることのほうが
少ないはずのものだから

いちの海がある
せんの海がある
正しいことが ....
{引用=
遠い
耳奥で
汽笛が鳴っている
心臓が激しく
波打って
僕は行く当てもない
切符を手に入れる

ポケットに残った
微々たる残金は
駅の構内で眠る
浮浪者の
明日の食 ....
碧く淀んだ沼の天空に
鈍く光る月明かりを
じっと受けている猿一匹
沼の水面から首を出し
辺りに潜む得体の知れない瘴気を伺い
この沼が池だった頃の
(猿の)古老の話を思い出すも
早くこ ....
パンクした ぼくの可愛い自転車 
引きずって 帰り道
墓地の門の前で佇んでいた 女の子
荷台に乗せて ガタンゴトン


タイプライターのキーだけが不満の吐け口
「ぼくは大詩人にな ....
生まれてこの方甘やかされて育てられてきたから
苦労という苦労をしたことがない
ややこしいことに巻き込まれることはあっても
いつもかならず着地だけはうまくゆく
だからひとの心だとか貧乏の辛さなど ....


霧に包まれた類人猿の咆哮は
全ての言葉を包み込んだ
異様な振動を部屋の中に持ち込む
全ての言葉は何の目的で語られているのか

不明

類人猿は苛立 ....
焼野の匂いがして参りました
屹度戦が今し方終わったのでせうね

貴方は仰向けになって居るので
私からは貴方の顔を拝見出来ません
だうか此方を向いてはくれませんか
体を揺するだけでは困ります ....
月乃助さんの自由詩おすすめリスト(2519)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『喧噪』- あおい満 ...自由詩9*10-5-8
春めく色たち_★- atsuchan69自由詩13*10-5-8
長電話- たもつ自由詩810-5-8
わがまま- たもつ自由詩510-5-7
蛙の復習- ……とあ ...自由詩14*10-5-7
水を買う- たもつ自由詩1210-5-6
手紙- 高梁サト ...自由詩7+*10-5-6
絶対零度- 高梁サト ...自由詩14*10-5-5
きみの誕生日- 吉岡ペペ ...自由詩610-5-5
『鈍色』- あおい満 ...自由詩3*10-5-4
存在の法- 吉岡ペペ ...自由詩310-5-4
睡蓮- within自由詩12*10-5-4
『シミ』- あおい満 ...自由詩2*10-5-3
曇り空のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-5-3
49番目のひと- 恋月 ぴ ...自由詩27+*10-5-2
月の嗤うさき7- ……とあ ...自由詩7*10-5-2
春のない国- 高梁サト ...自由詩17*10-5-2
積木のタペストリ- 吉岡ペペ ...自由詩410-5-2
世界の果て- たもつ自由詩23+*10-4-30
仰角- within自由詩17*10-4-30
動物園- たもつ自由詩610-4-29
世界- 吉岡ペペ ...自由詩310-4-29
春のウツ- within自由詩5*10-4-29
ほんとうのことを- 吉岡ペペ ...自由詩710-4-29
放浪- 高梁サト ...自由詩9*10-4-29
月の嗤うさき- ……とあ ...自由詩510-4-28
Smith_said_nothing_/_****'99- 小野 一 ...自由詩6*10-4-28
坊ちゃん- 吉岡ペペ ...自由詩10+10-4-27
月の嗤うさき1〜2- ……とあ ...自由詩9*10-4-27
土の恋- 梨玖自由詩110-4-27

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