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設えるより
解きほぐすようにして
わたしたちの地平は瓦解する
いたたまれない
この指先の感触
いまも憶いだせない
まっすぐな壁をつくり
(腕が通るほどの位置に)
すんだ窓 ....
通り沿いにガラス張り
湯島のちいさな洒落たカフェ ペグ
オーナーの娘だろうか店員女性にときめくわたしは
「おはようございます。玄関マットの交換です!」
の発声加減については役者なみだ
マ ....
まもなくアーチストは戻った。まだ呑み込めないわたしに、定まらない彼の焦点は、あかるい動揺を落胆でずぶ濡れにしている。
「わからんのは、柵を跳びこえた・・・馬の行方だ」
きみは手を創造した「手 ....
いまにも降りだしそヲ、
降りだしそヲ、
降りだしそヲ、
降りだしそヲ よ
あの
雲 底
( )
( ) ....
いつも前をみなさひと叱つてくれた母/あでやかに彩(いろ)めきわたし生涯初のだいびんぐ/息をみたし瞼をとぢて“さよなら”のかたちで関節をのばす
すでに顔をそむけ唇を噛みしめ/母のしおからひ指先をは ....
「まるで地層」
頭上を滑るコンテナトレーラ層
は
さらに上空をよこたわり蛇行するモノレール層に見下げられている
地下層はたぶんなにもない
原っぱ
交差点にできたとうめい角膜のレイヤーだ ....
だれにもある 約束
いちにちいちどの彩りだから
乱暴な手さぐりで朝を
朝を失くさないで!
テーブルにひとつずつ料理を整えるしかたで
わたしも わたしに埋もれるあなたにも
こ ....