手渡し
たもつ

 
 
道路を丸めて食べる
どうしたら草の音みたいに
生きることができるのだろう
 
曲った色鉛筆
間違えないように覚えた言葉
値札の無い指の軌跡
並べることばかり
いつの間にか上手になって

見知らぬサルが隣に座って
昔からの友だちになる
何かの卵を手渡しでくれる
ひとつずつ温める
信じられないよ、
親になるんだ
 
 


自由詩 手渡し Copyright たもつ 2011-02-06 14:22:26
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