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太った女の子が座る
通勤電車の車両接続部
近くのシルバーシート

彼女の平面図は四角柱。
正方形二枚で蓋をした
立方体に近い六面体

車内温度は高い
弱冷車両だが、人の数は多い
 ....
夏と緑と憧れ
夏と緑と憧れ
夏のまんなかに
あの人はいる

校舎からバイオリンとハープが聞こえてくる

生きる上で悩む必要がないことについて悩むひとを
わたしは美しいと考えてしまう
 ....
道のない
草木が生い茂る密林を
ただひたすら進む
穏やかな清流のせせらぎや
沈みゆく夕日の紅さや
心を落ち着かせてくれる
清涼剤もなく
目の前に広がる
絶望にも似た密林を
進 ....
クルクルと回る 洗濯機の中で
思考回路も 絶え間なく 廻る

綺麗な衣類を
唯だ 座って 待ちわびる時

何だか サボリーマンに
成り下がった 気もする

埃を 付着させたのは 私な ....
甘えんぼな あたしは
あったかいひと
やさしいひとに
ふれると

ホワンとしたきぶんに
なってしまう

気を全開にゆるしてしまう

たまに失敗することもあるけど
猫の勘はたいがい ....
{引用=
真ん中にテレポートしてくる
定めのない標準
チルチルミチルの
御伽噺はおしまい
窓が開いて
犬の鳴き声が聴こえる
どんなことをしても
償うだろうと
「記憶」が告げる
場所 ....
本当のかなしみを知るひとは
かなしみのあり様をあれこれと邪推せず
涙で濡れた手のひらにあたたかな眼差しを重ねてくれる



本当のかなしみを知るひとは
ひとの過ちをあれこれと論ったりせず ....
ずっと知っている
甘酸っぱい腐葉土に降り立てば
ほら、夏に焼け焦げた体の
もうすぐそこへ含まれてゆく予感


夏はひとつの心臓として脈打っていた
どくどく、樹液の行き渡ってゆく空気へ ....
ひとめぼれをして買ったお護り代わりのパレッタが
一年程見当たらなかった
こどものゴムや100円ショップのクリップで間に合わせていたけれど
落ち着かないので 誕生日の自分へのお祝いに
昨日 新し ....
バケツをひっくり返したようなって言われても
ピンとくるわけじない

ひところ軒先で騒がしかったツバメの巣はいつの間にやら静かになっていて
育ち盛りと餌を催促してた雛たちは
ハーメルンの笛の音 ....
ダイエット目的にはじめたジョギングだったはずなのに
夢はホノルルマラソンなんて張り切っている

フルマラソンって42.195kmも走るんだよね

あの子の精神構造ってどうなっているんだろう
 ....
開け放たれた窓からは
初夏の高台から望む
雨上がりの小さな街が一望出来る。

マッチ箱のような小さな家には
色とりどりの屋根が
張り絵のように
斜面にへばり付いている。

空は真っ青 ....



春を見て
鳥はなんて思うだろう

月を見て
蛙はなんて思うだろう

虹を見て
花はなんて思うだろう

雪を見て
雲はなんて思うだろう

空を見て
木はなんて思う ....
この際、生理や物理なんて
大人のお伽は邪魔だ
畳の上に、
ヨーヨーなんかとぶん投げて置くさ。
柔らかなまま
君のおちんちんを引っぱって引っぱって
電車に乗って、新宿で乗り換えて
上野動物 ....
}羊水(春)

コイン・ロッカーのコインが着地する
その音を聞いて
呼気をつきはなす
わきまえてなまえを呼んでも
まだないのだから

うぶごえをあげる
こっちへ来なさい、
と あな ....
昔たってそんな昔じゃない昔
筑豊とかの炭鉱では女のひとも坑内で働いていたらしい

上半身裸で乳房丸出しの腰巻き一枚
薄暗く蒸し暑いヤマの奥底で
気の荒い男衆に混じり
掘り出したばかりの石炭 ....
             考える 考える
             君のことを考える
             君について考える

             油断していた
          ....
街に雨が降りしきる
人影もない寂れた風景を
ぼくは飽きもせず眺めてる
となりには
ぼくの彼女が
寝息を立てている
彼女の横顔は
とても穏やかで
つい
腕時計を描きたくなる
 ....

ゆえ
故に
いない
水中サーカス
気泡
あわ
酸素を吸って
グッドモーニング
感度も良好
ジャズ
ロック
クラシック
レゲエにテクノ
君の望むままに
頭の中で反復すれ ....
     真っ白な壁にくるまれて
     身じろぎ一つしない 彼女の
     静かな寝息が こんこんと響く

そこは いつも
扉に囲まれていた

円い扉、四角い扉、
ぶ厚い扉、簡素 ....
眠っていたい。
もう 少し だけ……

目覚めると いつもと同じ。
また、朝を迎えた 自分ニ気ヅク

ご飯を食べて、
歯を磨いて、
顔を洗って、
髪をセットし、
着替えて 出かける ....
別にこれと言って不満などないさと
本性をポケットに突っ込んで歩いてく
巡り巡る日々が負担となって
逃げ腰の僕に重たくのしかかる

伏せ字で書いたヘルプミー
気付かれる間もなく日が暮れる
 ....
晴れている日には
晴れた 澄み切っている 色をしている
健康である 体になっていく 澄み切った
湖のそばにて ラーメンで 健康になる


恋人であることを思いうかべる
文庫本のページを閉 ....
タクシー運転手の吉川さんが、こちらに向かって歩きながら
「昨日の夜、見たこともない美人を乗せたんだぜ!」と大声で話しかけて
きたものだから、窓を開けていた他のタクシーの運転手連中が
どこで乗せた ....
 
 
 
【沈黙のサリー】



 サリーは耳が聴こえない。
 それは先天的な病によるものではなく、
 ある静かな夜の床で無常にも爆音に襲われたからだ。
 それ以来、サリーは耳が ....
自然には矛盾がない
人の心が矛盾を作り出している

三回忌法要で坊さんが話された
訓話の言葉を噛み締める

語る言葉が圧倒的に足りない僕は
何を書き残そうとしているのだろうか

語る ....
まったく売れない
女の子
誰にも相手にされないけれど
俺は知っている

綺麗でもない
スタイルもよくない
頭もよくない
みんなそう思っている
だけど違うんだ
俺は知っている
 ....
船の上で皆が天を指差している頃
私の感心はただただ音の方へ
皆が競って星を奪いあううちに
ステップは外れ
ビールはぬるくなっていること

気づかないでしょうね
むしろ離れていったのは陸地 ....
えっ、ここなの?

翔太さんに背中押されるようにくぐった暖簾
彼とはじめてのデートだしお洒落なイタ飯屋さん期待してたのに

お母さん、ただいま!

彼の挨拶に笑顔で答える和服姿の女将さん ....
久かたぶりに訪れた渋谷センター街
取り壊し中の建物とかあったりして何となく余所よそしさを覚える

平日の昼間ってこともあるのだろうけど

チーマー、ガングロな人びと
そして神話の国の神話な ....
生田 稔さんの自由詩おすすめリスト(1465)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ブリキ電車- ……とあ ...自由詩7+*10-7-29
妖精の距離- 渡邉建志自由詩310-7-29
誰も知らない- 寒雪自由詩110-7-28
- 藤鈴呼自由詩6*10-7-28
あったかいひと- 森の猫自由詩13+*10-7-28
印紙- 真島正人自由詩2*10-7-28
本当のかなしみを知るひと- 恋月 ぴ ...自由詩42+*10-7-26
かぶとむし- A道化自由詩510-7-21
imac(イマック)- 鵜飼千代 ...自由詩6*10-7-21
野良猫のうた- 恋月 ぴ ...自由詩18+*10-7-19
道なひと- 恋月 ぴ ...自由詩21+*10-7-12
この街- ……とあ ...自由詩12+*10-7-10
love_songs- 小原あき自由詩19+*10-7-9
上野動物園に行く- salco自由詩12*10-7-8
鈍き罌粟の季題- 井上法子自由詩2610-7-7
生きるひと- 恋月 ぴ ...自由詩24+*10-7-5
考える- 鵜飼千代 ...自由詩13*10-7-2
Falling_Rain- 寒雪自由詩210-7-2
寂刻- 秋也自由詩210-7-2
虹の扉- 結城 希自由詩7*10-7-2
眠っていたい- 結城 希自由詩110-7-2
- 1486 106自由詩2*10-7-2
アメリカ人か- 番田 自由詩210-7-2
駅で分別されずに捨てられたゴミのエピソード- プテラノ ...自由詩510-7-2
沈黙のサリー- 綾瀬たか ...自由詩310-7-2
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売れない女の子- ふくだわ ...自由詩110-6-28
航海- 瑠王自由詩3*10-6-28
新橋烏森口のひと- 恋月 ぴ ...自由詩20+*10-6-21
渋谷センター街のひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-6-14

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