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湯船にゆずが浮かんでいる

まばらに浮かぶそれらは

まるでこの世に

湯に沈むものなどないと

思わせるほど

あたりまえの様に浮かんでいる

沈んでいる自分の体に

そ ....
別れがふたりの街に雨を降らしても
思い出は亡霊となってそこに立ち止まる
そのため傘は濡れ続ける
雨はいちばん永遠に近づいてゆき
あなたはいちばん永遠から遠ざかる
そのためかなしみは旧くな ....
自分のからだを抱きしめてみる
季節が逝こうとしていているから?
いいえ
この借り物のなかで
巡り巡っているものの温かさを
確かめてみたいから
けれど取り出したとたん
あっけなくそれは
 ....
あの虹は君に向かって架かっているのだろう
消えないうちにクルマを飛ばせば逢えるのかもしれないな

幸せの音がたぶん鳴っているんだろう
庭には綺麗な花が咲いてコドモが唄ってるんだろう
とき ....
雨が降っている、と 長い髪を翻して駆けていった


レティシア 君を探して見知らぬ夢をさまよっている
あれは君だったの 夢のなかでそっとくちづけをかわした


誰もいない図書室で本をひら ....
ひとつまみで
一生を切られてしまう虫けらは
気の毒だがね
わたしら人間の縄張りに
勝手に入り込んでしまったのが
運のつき

虫けらと
わたしらの共通点は
命のあること
早い ....
好きと言っても
想いの届かぬ
ひとを想う
心には深い
想いと寂寥感
ししとうが手紙を読んであげると
先生は眩しいの顔になり
こめかみあたりを叩きながら
ちゃんと録音できますようにと
くり返して呟きはじめた
それは明らかに邪魔だったが
録音のことを考えると
 ....
木の棘で指を刺した

ぽつりと滲むあかい血いってき
あなたのスープに入れましょう

清水を燃えるこころの火で煮だし
空を溶かしたパイタンに
太陽のニンジン
雲のジャガイモ
夜のたまね ....
時々思考が靴擦れしてしまって
開いた口が痛い痛いと叫んでしまう

時々思考がふやけてしまって
歯ごたえのない口になってしまっている

時々思考が気化してしまって
きかない筈の口も ....
神様は知っていますか?
人間は嘘をつき
何もかも傷つけ
全てを汚し
都合よく裏切り
そして同じ人間を殺めます
人間はそんな生き物なのです
その人間は私です
そんな私がこの世界で
生ま ....
大きな月に定規をあてる

誰も来ない

人生は終わる

山の向こうに人がいる きっといる

豚色のピンクの人が

 ピンクの人は月に定規をあてたりしない
 そんな人の上にも月 ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした

ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ

あなたは ....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが  ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた

二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れ ....
生真面目マジマジ子
神経質なマジ マジ子
私はマジ子

少し疲れたマジマジ子
生真面目に合わない世の中を
怒って泣いて消化する

怒って泣いてを繰り返し
今に至るマジ マジ子 ....
新聞の死亡欄に小さく載りたい
葬儀の予定など一切無しで
ほんの数えるほどの文字
ひとつの死 ひとつの終わり
シンプルで飾りのない
わたしの死 わたしの終わり
事実だけが落ちている


 ....
予想を遥かに上回り
伸び過ぎて
手に負えないほど
細い支柱に幾重にも絡まった蔓を
所々自分で縛った紐をほどきながら
根気よくはずしていった

はじめは
知恵の輪をはずすようで
楽しか ....
ボヘミアの森深く
小人たちが踊る饗宴

小麦の薫るパン
燻したソウセージ
キノコのスープ
厚切りのハムステーキ
クリームシチュウ
ドングリのクッキー

いつまでも終わらない
 ....
深井戸を掘り水脈を探り当て
始原の意味を飲み干そうとする

ひそかにかくしもっている消しゴムで
日々の痕跡を抹消してゆく

整理できないものを片付けてゆく生活
アクチュアルな墜落が気持良 ....
もの言わぬピエタを前に
ぼくはすでに言葉を失っっていた

何を語ることもなく
鼓動だけはゆっくりと打ち続けていた

螺旋の彼方に消えて往ったおかあさん
ぼくは何かを伝えたかった
も ....
人は忙しい
食べなければならないし
時々泣かなければならない

すべてなげうって
頁のなかほどでずっと
うずくまっていられたら
どんなにいいかとも
思うけれど

ごめんね
もう行 ....
家に帰ってきて
ノートパソコンを開いて
ブラウザを起動したら
Googleのロゴが映るはずの画面に


-閉店-

誠に勝手ながら
インターネットは本日を以て
閉店させていただきま ....
銀杏の葉が落ちる
一葉 また一葉
かすかな気配がする(するはずだ)
木との繋がりを絶たれる
そっと地に触れ横たわる
――オト

わたしには聞き分ける耳もなく
世界は喧噪に満ちていた
 ....
夢の尾はいつだって手からすべりはなれてゆく
そして明けて
朝、
つかみそこねた少し乾いたその手触りを思い出している
どんなにこごえても
血液は凍らないやさしい不思議だとか
たとえ凍ったとし ....
空に舎に

秋光り

ほの暗き

回廊に

風立ちぬ


天高く馬肥ゆる



をのこ生まれる


空に舎に

秋光り

ほの暗き

回廊に

風 ....
 
闇がさらけだされる

十三夜

君ものぞき見しているだろうか



 
今 冷静に考えればおかしなことは幾つもあった
学生服のボタンが陶器に替わったのは良いとしても
疎開先の山村に棲む父の従兄の大工小屋で
兵隊さんたちが材木を使って
角形の潜望鏡のようなものを ....
こどものころ 戦争は いつかなくなると 思っていた
実際の話 古代や中世の時代と比べたら
安易な理由では、人は人を殺めたりはしなくなったのだろうか

むかし 中世の時代に 真鍮の牛という処 ....
生田 稔さんの自由詩おすすめリスト(1465)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆず湯- しょだま ...自由詩416-1-5
かなしみのかわりに雨が降っている- 伊藤 大 ...自由詩116-1-4
血温計- そらの珊 ...自由詩22*16-1-4
あの虹は君に向かって架かっているのだろう- 北大路京 ...自由詩1315-12-4
レティシア_青い花を探して- 石瀬琳々自由詩10*15-11-27
みかた- 千波 一 ...自由詩515-11-19
届かぬ想い- 薫子自由詩215-11-19
録音- 桶谷自由詩115-11-18
召し上がれ- レモン自由詩4*15-11-18
思考と口の相関関係- 乱太郎自由詩15*15-11-16
- リィ自由詩2*15-11-16
わたしも上手にうたえない- 北大路京 ...自由詩1215-11-15
水草と魚- そらの珊 ...自由詩18+15-11-15
偏心痛- ただのみ ...自由詩20*15-11-14
黙ってみている青い空- るるりら自由詩15*15-11-14
【_犬の糞_】- 泡沫恋歌自由詩12*15-11-14
マジ_マジ子- 朝焼彩茜 ...自由詩17+15-11-13
死亡欄- ただのみ ...自由詩23*15-11-11
晩秋のクレマチス- Lucy自由詩16*15-11-10
豊穣- レタス自由詩215-11-10
菌類図鑑- 梅昆布茶自由詩1615-11-10
母の肖像- レタス自由詩13*15-11-6
栞紐- そらの珊 ...自由詩1515-11-6
インターネット閉店- 閉店自由詩715-11-3
沈黙へ捧げる秒針- ただのみ ...自由詩15*15-10-31
ノースバウンド- そらの珊 ...自由詩2015-10-31
風立ちぬ- 吉岡ペペ ...自由詩12+15-10-28
十三夜- 殿上 童自由詩17*15-10-26
【HSM参加作品】狂気の時代- イナエ自由詩14*15-10-24
【HSM参加作品】真鍮の牛- るるりら自由詩15+*15-10-23

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