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およそ百年前
大学二年の一人息子を交通事故で亡くした時
既に寡婦であった資産家の江古田夫人は
今度の悲嘆には到底耐えられないと思った
そこで息子のDNAを研究機関に預け
一年半後
スーパー ....
それは男が汚れた靴下を脱ぐ時
それは女がきついガードルを脱ぐ時
みじめに軋るベッドの上で
広い背中を白い手指が所在なげに抱く時
愛はそれぞれに
互いを壊し満たそうと足を引きずり
見栄えのし ....
カシオペアってどれだろう
懐かしい北斗七星は何処だろう
オリオンの一角も捉え得ぬ眼球は
地面に転がって冷えている
でも、宇宙はもっと寒いんだよ
?昭和の音?という玩具がある
夕景のフィ ....
夢に根ざした情熱は
けれどガラスのように脆い炎だ
その熱情は外に向かって放たれ
壁の前に砕け散る
それでも消えずに突進し続ける
ドン・キホーテの姿は哀しい
ゴッホの空咳 コッホ、パスツール ....
除隊
のどかな春の空の下
今は嘘のように静かな此処ら
気紛れな線を描いて
一対の蝶々が
じゃれ合うように飛んでいる
「お前さん達は何処に隠れていたの?」
誰一人助からなかったこの場 ....
この際、生理や物理なんて
大人のお伽は邪魔だ
畳の上に、
ヨーヨーなんかとぶん投げて置くさ。
柔らかなまま
君のおちんちんを引っぱって引っぱって
電車に乗って、新宿で乗り換えて
上野動物 ....
私のくすぐったさは君に由来する
私のアレの感度は君に反応している
しかし私自身は君と何の因果関係もない
これが愛情の悲劇だろう
ほんの偶然の中でありもしない蓋然をたぐり寄せたのは
己が欲 ....
サガリバナー咲く夜を通うもあしびの祖母が孕みし寅年の母
その母の父は縊りて廃屋で良人は東風を聞きつつ死せり
螢光灯テレビが照らし下肢温む炬燵死体の春の宵かな
べりべりとせんべい布団引き剥がし ....
デパートで母を買いたし腹腔に溢れたる癌きれいに取りて
樹皮の裡に青年さらに蝉しぐれ少年が行く地球回しつ
少年の消えた浜辺の波がしら寄せ来て浚う貝の墓さえ
頁繰る老眼鏡の横顔はツェペリンさえも侘びて聞かしむ
変なひと影は満腹うつせみの君も君もだチ ....
生田 稔さんのsalcoさんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
江古田家臍次第(えこたけへそのしだい)
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salco
自由詩
15+*
11-11-20
合一
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salco
自由詩
15*
11-2-21
懐古する自動人形
-
salco
自由詩
30*
11-1-19
ゴッホの空咳
-
salco
自由詩
12*
10-12-26
白日
-
salco
自由詩
11*
10-8-13
上野動物園に行く
-
salco
自由詩
12*
10-7-8
週末
-
salco
自由詩
4*
10-4-8
線
-
salco
短歌
5
10-3-15
今
-
salco
短歌
3
10-3-7
王国
-
salco
短歌
4
10-3-2
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