すべてのおすすめ
いつも同じ場所を捲るので
擦り切れてぼけてしまったアルバムを
暇さえあれば眺めてる
夏に妻と子供の三人で出かけた海水浴の
真夏の太陽に負けないほどまぶしい
みんなの笑顔
桜が舞い散 ....
道のない
草木が生い茂る密林を
ただひたすら進む
穏やかな清流のせせらぎや
沈みゆく夕日の紅さや
心を落ち着かせてくれる
清涼剤もなく
目の前に広がる
絶望にも似た密林を
進 ....
街に雨が降りしきる
人影もない寂れた風景を
ぼくは飽きもせず眺めてる
となりには
ぼくの彼女が
寝息を立てている
彼女の横顔は
とても穏やかで
つい
腕時計を描きたくなる
....
死んで焼かれて
骨だけになってみる
生きていた頃の面影は
煙と化し
白い骨が
朝日に照らされると
磨いた水晶のよう
他人の骨を混ぜてみても
誰にも分からない
骨を割っ ....
月も隠れて
通りは闇に閉ざされる
一人歩く僕
足音が僕の耳を刺す
こんなことになるなんて
何を間違えたんだろう
コートの襟を立て
つらぬく木枯しを
じっと堪える
何か ....