すべてのおすすめ
希望を乗せて放り上げられた球は
回転しながら
高く 上がり
ゆっ くりと
静・止 
  落・下  す    る


引力に負けてあえなく
抱かれてしまう
理想・思想・夢想
小さな ....
たなごころにスマホ
便利な無力感が軽すぎる朝

瞳に飛びこむ首のない鳩
飛沫で君の顔はぐしょぐしょになる

また一人死んだ
霧雨が沈黙を湿らせて

僕らが知っていることは
きっと一 ....
 断章として出会う
わたしたちは
繋ぎ合わされた
死に往く者の断片として
齟齬と違和で腫れ上がりながら
ひとすじの清流であろうとした
 二人の詩人


                ....
ミルフィーユ仕立て高層マンション
晴れとも曇りともつかない冬ぞらに
めりこんだ白い実体は陽炎にゆれて
二十年前には無く二百年後にも無い


     むすう むすうのカゾクが
      ....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが  ....
新聞の死亡欄に小さく載りたい
葬儀の予定など一切無しで
ほんの数えるほどの文字
ひとつの死 ひとつの終わり
シンプルで飾りのない
わたしの死 わたしの終わり
事実だけが落ちている


 ....
銀杏の葉が落ちる
一葉 また一葉
かすかな気配がする(するはずだ)
木との繋がりを絶たれる
そっと地に触れ横たわる
――オト

わたしには聞き分ける耳もなく
世界は喧噪に満ちていた
 ....
ナイフを手に入れろ
くすんだ景色を切り裂くために
ほら こんなに青く 世界は
青く燃えて たゆたい――

ナイフで胸をえぐれ
にぶい痛みを消し去るために
ほら こんなに紅く おまえは
 ....
強盗が脅迫と力で奪いとった「それ」を
詐欺師は嘘と手管でまんまと横取りした
だが翌朝には消えている泥棒に入られて
泥棒は「それ」を盗品ブローカーの処へ持って行くが 
二束三文の代物だと言うブロ ....
 純 粋
  雨   あらゆるけがれ つ つ み こ ん で
 粋 純


    光◇◇光を◇通す
          ◇曲
           ◇     ◇
          ....
さあ お菓子を持っていきなさい
ぜんぶ持っていきなさい
キャンディーにチョコレート
クッキー マシュマロ おせんべい
袋いっぱいにつめて
ほらポケットにもまだ入るから

これは魔法のキャ ....
旅にでよう
おれは空っぽの植木鉢
枯れた川底の石っころ
風の一筆書きなのさ
蜃気楼から現れた古代人が
すべてで触れて 無知のまま
時を違えた恋人を追うように
たった一人 旅をしよう
帰 ....
フェイスブック
ライン
メール
電話も
手紙ですら
もう つながることはない
遠い人

色づくことの葉 散り積もり
掻いて 集めて 徒然に
燃やしてみる その 煙の
立ち振る舞い ....
寝起きの熊のよう
ボンヤリ不機嫌
だぶだぶの部屋着
クロックスを引きずって

それでも花 
今朝 三つめ

ピンクのチューリップ
黄色い水仙
真っ赤な髪の少女
重そうにコンビニの ....
現実から逃れるためではない
現実を死ぬまで生きる
そう 何処かで決めているから
扉も窓も開けたままにしてある
鍵は壊れたまま
入口は出口で出口は入口
外側は内側で内側は外側
脳が現実だと ....
公園の遊具が拘束を解かれ
子供たちを纏い始めると
桜は突然咲くのだ
短い季節に燃え上るいのち
追いかけてはみるものの追いつけず 
去り往く姿 あっというま
廻り来る姿 あっというま
あっ ....
わたしはターヘルアナトミア

あなたの皮をペロリと剥いで

思惑の筋や経絡がどれほど緻密にヒクついているか

白日の下に晒してご覧に入れます

わたしはターヘルアナトミア

飲み込 ....
「みんなが俺を蹴りやがる
逃げても逃げても追って来る
囲まれては蹴りまくられて
仕舞には頭突きでふっとばされて
時には拳で殴られて
そんな毎日 地獄の日々―― 」


「みんなが私に夢 ....
敵対者には花束を送れ
上等のやつが良い
色も香りも惜しみなく
リボンもしっかり選ぶが良い
和解のため?
平和のため?
とんでもない

刃物は優美さに隠される
獣は息を潜めてじっと待つ ....
昇天したくなるような
空一枚 鉤裂きにして


「おまえもおんなじ
       襤褸だねえ


握りしめた石ころ落とす 
脆弱な意思の皮袋


かけはぎなんかいらない
ミシ ....
破裂した精神から
無数に咲き乱れる
色とりどりの気球
大気圏を目指すアストロノーツ

「僕らはこの星の火傷そのもの
 剥離する瘡蓋だ―― 」

 ――なのに捨てきれない!

抱き寄 ....
  

異国の少女の瞳のよう 青く澄み
だが雲はお構いなしに夢の中の鰐だ

純白に生れ落ち
気まぐれな冬の微笑みにほだされる
だが夜には冷たくあしらわれ 
朝には固く汚れた肢体を通りに ....
ある日 生まれて来て
わたしは泣いた
そして何かのきっかけで
わたしは笑うようになった
誰に教わることもなく

やがて
何かのきっかけで
わたしは少女と出会い
恋をしたのだ
誰に教 ....
詩に関節技をかけられる
ギブアップして時代に媚びたと白状する

詩に投げ飛ばされる
天地回転 ものの見方がひっくり返る

詩に首を絞められる
反則も何もありゃしない
ついには殺されてし ....
あなたのような人は長生きしてほしい
そう素直な人あってのひねくれ者だから
だから九十四歳は悪くない 悪くない
これでも献花のつもりなんだ

アンパンマンを見たことがなかった
なのにアンパン ....
嗚呼朱く赤く紅く
秋に明け暮れ飽くことなし
移ろうものこそ美しい
去りゆくからこそ愛おしい
不変の美は仮庵から
渡り鳥のように飛び去るのだ


文字の檻に閉じ込めるなら
ソレハヒトツ ....
濃密な雨の拘束に
獣の目をした少女が一人
茄子の花のように濡れたまま


時の梯子が外された場所で
僕はポケットの中
ことばを撫ぜ回すだけ
あの日脱ぎ捨てた古い自分が
心の隅でそのままになっている
糸の切れた人形のように
死よりも冷たい生者の顔で


ポンペイのように時の塵に埋れ
欲望の形に空洞化した遺骸あるいは
まだ温も ....
最前列に磔刑宛ら固定され
急な坂をゆっくりと上って行く
頂上に何が待ち受けているかは分っている
(何故こんな日に雨が降るのか) から
(何故雨の日にこんなことをするのか)
思いを行き来する疑 ....
深海魚が太陽を見る日
光のパレットナイフが
海鳴りの弦を切断する
青い狂喜で上塗りされ
それが比喩かも忘れて

人がひとり墜ちて行く
閉ざされた貝のように
白く饒舌な泡に抱かれ
記憶 ....
生田 稔さんのただのみきやさんおすすめリスト(40)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
肉脈の惑星- ただのみ ...自由詩16*16-1-27
現実という嘘つき- ただのみ ...自由詩14*16-1-16
断章遊戯- ただのみ ...自由詩14*16-1-13
ウェヌス遠景- ただのみ ...自由詩19*16-1-9
偏心痛- ただのみ ...自由詩19*15-11-14
死亡欄- ただのみ ...自由詩22*15-11-11
沈黙へ捧げる秒針- ただのみ ...自由詩14*15-10-31
旧・青少年非行団の歌- ただのみ ...自由詩17*15-10-21
黒幕- ただのみ ...自由詩14*15-10-14
ひとつぶの雨に欹てる- ただのみ ...自由詩14*15-10-11
老いた魔女の歌- ただのみ ...自由詩17*15-10-10
いざなう声がする- ただのみ ...自由詩14*15-9-27
つながらないあなたへ- ただのみ ...自由詩22*15-9-26
おじさんから見れば- ただのみ ...自由詩15*15-5-19
わたしの部屋には- ただのみ ...自由詩18*15-5-15
春ぼんやり- ただのみ ...自由詩15*15-4-26
ターヘルアナトミア- ただのみ ...自由詩17*15-4-22
雪のとけた校庭で- ただのみ ...自由詩19*15-4-1
復讐の心得- ただのみ ...自由詩17*15-3-28
顏もないのに笑ってやがる- ただのみ ...自由詩20+*14-10-15
地球詩人- ただのみ ...自由詩24*14-4-4
冬晴れの陰影- ただのみ ...自由詩21*14-2-2
誰に教わらずとも- ただのみ ...自由詩25*13-12-15
現代詩バーリトゥードフォーラム- ただのみ ...自由詩31*13-10-26
ひねくれ者より献花です- ただのみ ...自由詩36*13-10-16
邂逅- ただのみ ...自由詩25*13-10-8
消せない- ただのみ ...自由詩22*13-9-28
確執- ただのみ ...自由詩25*13-9-24
家族旅行- ただのみ ...自由詩26*13-9-20
海に描いた反ジガゾー- ただのみ ...自由詩21*13-9-12

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