すべてのおすすめ
いつまでも夏のつもりでいた、
あかるいひるねがとつぜん風船のように射抜かれて、
緩慢な夢からついに目醒める、
夏だった風がとても涼しくなっていて、
その涼しさがそのまま寒さの鋭い刃となっている ....
僕は君と一緒に広い世界へ
柔らかな間から出てきた僕は常に君の中で戦い
生活して働いてきたよ
君は僕のことを知らない
僕の顔を見たこともない
それでも僕は君とともに生き
君とともに終 ....
指輪を脱いだ指は
素の自分に戻って
ちょっとほっとしてる
全然きれいじゃなくても
それでいい
それがいい
しわしわの
手の甲の指の
第二関節にある
眠たそうな沼みたいな目が
笑 ....
ブルータイム
空はブルーに染まり
こころは透き通り
身もこころも晴れやかに
グリーンタイム
木の葉の緑に染まり
川の流れが奏でる
神との対話に盛り上がる
ピンクタイム
君 ....
調査は根気
どこが間違っているか
何が原因か
どこが間違っているかは
すぐに見つかる
悩めるのは原因
思いもしないことが
影響していたりする
疲れていると
閉ざされるひらめき ....
思考活動の絶えることなく
たてまわりよこまわり
鈴の音鳴らし続けて
脳髄に絶えず足音残し
次第に頭の周りを廻りいき
浜辺に打ち寄せる波の周期か
私の覚醒意識に感じ取れるもの
くるくる ....
楽そうに鳴る鐘がある
軽いからだ
すなわち中身がない
なかなか鳴らない鐘がある
鐘として存在するのに
無理があるのだろう
大方の人は
人だから鐘ではない
だから鐘をつく
....
両手を背中で結んで
夜風を独り占めする様に
一歩先を進む君
結んだ指は祈りにも似て
君は無邪気に何かを願っているようで
君は気付いているかい
「これって運命かな」って真顔になったり ....
目覚める 朝に
内から外へ
巨大な陽の昇る
銀のジャングルジム、
登り棒をするする上へ
雲梯の二段飛ばし
遡る記憶の奔流 頂きへ、
沢登りの源頭へ 忘却の壁突き破り
朝に ....
月曜日
月の銀の光に包まれ
しずかに始まる今週
そろりと人生も始まる
火曜日
火のように赤い情熱に
エネルギー零れ落ちる日
熱い自分に火傷しそう
水曜日
水の滑ら ....
○「眼科医」
地元のK眼科医は
ちょっと眼を診て
「お薬出しておきます」
で終わり
ちょっと不安なので
市外の評判のいい眼科医に診てもらったところ
丁寧に診て丁寧に説明してくれた
....
乱暴者で
すぐに切り捨てたがる僕に
あなたは
神は細部に宿ること
何度も子守唄みたいに
やわらかくして
咀嚼できるように
教えてくれた
僕はいまだに乱暴者です
それでも魂に宿って ....
染め抜かれ
右にも左にも
一度ならず
ずっとずっと
その都度それが正しいと
そう想い込みながら、
しばらくすれば誤りだったと
自らが自らを騙し騙されていたと
ハッと気付く
瞬 ....
「重力」
電気を消す
横たわる
重力に素直になり
ここちよい疲労を受け入れる
わたしは
有能でも無ければ
あまりの無能ですらない
父であり
子でもある
隠し事をし
真実をすら ....
鞄の紐が千切れた
それは長財布と数珠を入れたら
もう手一杯になるくらいの
小さな黒い鞄
仕方ないので
それを胸に抱えて歩く
ごめんね
ごめんね
人波に逆らって
死んだ仔猫を胸に抱 ....
{引用=
夏、相変わらず
碌でもない 夏
ことしの夏は
ニューオーリンズで
スノーボードしてる
ゆめをみていた
ことしの夏は
アラスカで
熊狩りをしていた
夏 ことしの夏は ....
オキナが杖をほほにあて
日溜まりを楽しむ
目を閉じ、居眠りをしてるよう
こども達の鬼ごっこ
ママ友の井戸端会議
ベンチでコンビニ弁当
こっくりと夢物語
過 ....
猛暑なんだから
根性なんて出さなくていい
調子に乗ったな
激しい頭痛と
目の前チカチカ
冷やさないと
水を飲まないと
調子に乗ったな
猛暑なんだから
根性なんて出さなくていい ....
明日の空/足立らどみ
泣くことが減った人達の
心に涙水が溜まり続けて
悲しみの泉ができるころ
裸になって
泳ぐ準備を始めるのか
晴天のそらの一画に
その人だけの空間があ ....
歩いていると
轢かれたら死ぬ車が
なんでもなく 頬を通り過ぎていた
風が肌を擦れて 痛い
土煙がつく
爪先に汚れが詰まる
家に帰って
幾つもの肉を食べた この手で
擦り寄ってきた ....
心の跳ねとぶような白に
目を見張る
おおよそ神秘な所で
香り咲いた月下美人
一夜、月の輝きのなかへ
身をなげだし
実もつけない花の
湧きあがる純白は何故
そんな ....
朝方、目が覚めて
右手に話しかける
右手が最初に
目に入ったから
次に左手に話しかける
左手は黙って聞いている
右手も隣でじっと聞いている
手には耳が無いから
僕の耳で聞い ....
内へ内へと向かううち
時間が流れ始める、
留まりながら疾走する
疾走しながら留まる
時の瞬間の
その人その人
それぞれ独自の
それでいて普き時流の
あゝ何れも同じ頂き目指しながらも ....
ママに抱っこされて
家路へ急ぐ
ママの胸から
暖かい心持ちが
上下に揺れるたびに
私に伝わる
ママのやさしさに
包まれ
夢ごごちに泳ぐ
ママの ....
落ち葉を拾うように
拾ったことはないし
腰が痛いだろうけど
わたしは手を伸ばし
やっぱり落ち葉を拾うように
わたしのやり方で
宇宙で星を拾いながら
考えるのです
随分 ....
足枷が外れた日
少しうれしくて
少しこわい
取り戻した自分が
大丈夫なのか
自信を取り戻すには
まだ時間がかかるだろう
環境が変わっても
変わらないものがある
何かが消えたとして ....
○「良医」
評判のいい医者とは
丁寧に診て
丁寧に説明する
医者のことであろう
○「医者と患者」
今診てもらっている医者を信じられなければ
医者をかえるしかない
不信感を持つ患者は ....
時間が止まったとき
カーテンを開けて夜の街をみおろして
ふと
生きているってことが
俯き笑うしかないゲームみたいなもんだなと
ふと
想ったよ
プロフェッショナルは悲しみなんて ....
空が広いことは知っている
空の広さを感じる場面はそんなになくて
空に虹が架かるのも知ってる
虹を掴むような高台に上ったことはなくて
僕が向かう毎日は
誰かが作った毎日
夢 ....
今宵の月は、
とてもうつくしい、
まるで君の繊細な顎のように、
ぼくにはとても愛おしい、
まるで小鳥を捉えるように、
ついつい捕まえてしまいたいんだ、
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